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ノート・テスト科目一覧

あん摩マッサージ指圧理論ノート02「あん摩」

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■1)あん摩の意義と沿革
(1)あん摩の意義
①あん摩は疾病の治療、予防、保健の目的で徒手により一定の方式に従って衣服の上から遠心性に施術する技術である
☆徒手:施術を行う手のこと
②あん摩を揉み療治といったり、腹部に行うものを按腹といったり。乳房へ行うものを乳揉みといったりする
③按摩の語源は「抑按調摩」で、その意味は押すことにより機能を抑制し、撫でることにより機能を整えるということである
④按摩の按の字義は押えることで、東洋医学の瀉術で
摩の字義は撫でることで補朮にあたる

(2)按摩の沿革
①按摩の基礎は痛みなどがあると手で撫でたり押したりする本能的なものであった(手当ての原点)
②あん摩が最も古くから行われていたのはインドで体操術として行われ、ついで中国で導引按として発展した
これは黄帝内経(素問と霊枢を合わせたもの)にも記載されている
③わが国では大宝元年(701年)、大宝令で宮内省に按摩博士、按摩師、按摩生を置いていたが、この制度はのちになくなった
④平安時代、永観2年(984年)に丹波康頼が記した「医心方」に導引や養生法として按摩術が紹介されている
⑤あん摩に関係する書物
○「導引体要」 :林正旦
○「古今導引集」 :大久保道古
○「導引口訣集」 :宮脇仲策
「古今養生導引篇」:竹中通庵
○「1本堂行余医言」:香川修庵
○「産論」 :賀川玄悦
「産論翼」 :賀川玄てき(米辺、義の上にれんが)
◎「按摩手引 :藤林良伯
◎「按腹図解」 :太田晋斎

(3)導引
①導引は筋、骨を動かし、節々を動かすことである
②導引は導引按となり、中国では道教の教義に通じ、体操法として発達した

■2)あん摩の基本手技
軽擦法、揉捏法、圧迫法、振戦法、叩打法、曲手、運動法
☆曲手はあん摩特有の手技
あん摩では運動法が基本手技に含まれるが、マッサージでは含まれない
(1)軽擦法(按撫法)
術者の手を施術部に密着させ、適度な力と速度で遠心性に撫でさする手技
軽擦法は各部位の施術ごとに初めと終わりに2、3回ずつ行う
①手掌軽擦法
背部、腹部などの比較的広い範囲に用いるが、場所によっては母指球、小指球、手根などを用いる
②母指軽擦法
母指腹で、手指や中手骨間など、比較的狭い部に用いる
③二指軽擦法
母指と示指、または母指と中指で、主に手指や趾に行う
④四指軽擦法
母指を除く四指で、頚部、頭部などに用いる
⑤指軽擦法
手拳の背面(基節の背面)を用い、手掌や足底など皮膚や筋膜の厚い部に用いる
⑥指頭軽擦(指尖軽擦)
頭部などをひっかくように行う手技

(2)揉捏法(揉捻法)
術者の手を施術部に密着させ衣服の上から筋を加圧または把握し、縦横または輪状にもむ手技
揉捏法は筋の走行にそって行うあん摩の大半を占める手技
①母指揉捏法
母指腹で肩上部や脊柱両側など、全身に用いる
狭い部では母指頭揉捏とする
②二指揉捏法
母指と示指または母指と示指および中指で筋をつまんでもむ手技
胸鎖乳突筋やアキレス腱などに用いる
③四指揉捏法
四指腹または四指頭で頭部、頚部、肩甲間部などに用いる
④手掌揉捏法
これには手根揉捏法、母指球揉捏法、小指球揉捏法などがある
⑤把握揉捏法
母指と四指を向かい合わせ、手掌や指原に平均的に力を加えて把握し、できるだけ大きく深く筋をつまみ、輪状に揉捏する手技で、上肢や下肢、肩上部などに用いる
⑥錐揉状揉捏(きりもみ状)
両手掌で上肢をはさみ、錐をもむように揉捏する手技
⑦艪盪揉捏(ろとう揉捏法)
母指と示指、または手根部と四指間で施術部をはさみ、船のろをこぐように行う手技で、主に腹部に行う
⑧肘頭揉捏法
肩上部、肩背部、腰部などに用いる手技

(3)圧迫法
適度な力を加えて施術部を押す手技で、指圧の通常圧法とほぼ同様である
部位や状況に応じ、持続時間などを変える
圧迫法は漸増漸減圧、垂直圧としなければならない
①母指圧迫法
脊柱両側や上項線などを母指頭や母指腹で圧迫する手技
②四指圧迫法
腹部などを四指頭や四指頭で圧迫
③手掌圧迫法
背腰部や腹部などを、手根などで圧迫
④肘頭圧迫法
腰部、肩上部などを圧迫

(4)振戦法
施術部に手を当てて震わせその振動を伝える手技
①手掌振戦
主に腹部に使用
②指頭振戦法
頚部、腹部などに母指頭、または四指頭で行う
③把握振戦
筋をつかみあげて行う
④拳摩振戦
左手拳の小指側を施術部に密着させ、右手拳でその指背同士を速やかに摩擦する手技
主に頭部に使用
⑤肘頭振戦法

(5)叩打法
・叩打法とは
手の種々な部で、施術部を速やかにリズミカルに叩く手技
(叩打法は1部位の施術の終わりに行う)
①拳打法
手を軽く握り、その小指側で叩く手技で、肩背部に用いる
②切打法
全手指をゆるやかに伸ばして軽く開き、その小指側で敏速で弾力性のある叩打を行う
全身、あらゆる部に用いる
③合掌打法
全手指を伸ばし軽く開いた両手を合わせ、弾力性のある叩打を行う
肩背部や腰部に用いる
④空気打法(宿気打法)
肩背部や腰部などに行う 両手掌を中に空気を含むように合わせ、右または左の手背で巧打する
頭部に行う空気打は特に袋打ちの術といい、曲手に含まれる
⑤指頭叩打法
両手の指頭で、頭部や腹部を巧打する手技

(6)曲手
叩打法および振戦法、それに揉捏法や軽擦法を合わせた複合主義
普通、叩打法の跡に行う、あん摩独特の手技
①車手(三指の術)
まず、2~4指の指尖を施術部につけ、順次屈伸しながらその背面で車を転がすように施術する手技
肩背部や腰部に行う
②突手
四指頭を急激に施術部に突き当てると同時に手指を屈曲し、指関節末節、中節背面で背述部を叩く手技
屈曲した際、指腹で自己の手掌を叩く
③くじき手
母指くじきと四指くじきとがある
いずれも指頭を施術部に押し当て、その末節を屈伸し、その振動を伝える手技
④柳手(ばら手、あられ手)
四指の力を抜き、別々にその指腹で施術部を叩く主義
頭部に用いる
⑤横手(あおり手、鳴骨の術)
手部の小指側を施術部にあて、それを軸にあおるように動かしながら行う手技
軽擦法、揉捏法、振戦法などを兼ねた複合手技
⑥雷手
左手手拳を施術部に密着させ、その中に入れた右手示指を振動させる手技
頭部に用いる
⑦耳鐘の術
左右同時に耳孔に示指を入れ、それを母指や中指ではじき、その振動を伝える手技
示指を抜くときはすばやく左右同時に行う
⑧袋打ちの術
頭部に行う空気打
⑨雷振戦(雷おろし)
頭部に行う拳摩振戦のこと

(7)運動法
関節の構造に従い関節可動域いっぱいに静かに動かす手技
運動方向により、屈曲、伸展、内転、外転、内旋、外旋などがある
あん摩では主に各部位の施術の終わりに他動運動を行う
運動法とともに行う手技に牽引法がある

■3)古法あん摩の手技
(1)古法あん摩の基本手技
古法あん摩の基本手技は按腹図解によると、調摩の術、解釈の術、利関の術3種である
①調摩の術
重からず軽からず、早からず遅からず、肉筋に従い、何回も撫でさする手技で、現在の軽擦法に相当する
②解釈の術
凝結(硬結)・屈曲(曲がった状態で固まっている)・攣急(痙攣)するところを指頭ではじく手技で、
現在の揉捏法に相当する
③利関の術
関節を調利し整え和らげる手技で
現在の関節運動法にあたる

(2)六角三陰三陽経絡あん摩法
①墨規矩の一(すみかねのいち)
肩上部の左右同時手掌軽擦
②墨規矩の二(すみかねのに)
肩甲間部の左右同時手掌軽擦
③墨規矩の三(すみかねのさん)
脊柱両側縁の左右同時手掌軽擦
④肩井の術
墨規矩の一から三の部の母指揉捏
⑤督脈の術
脊柱直側の母指軽擦法と第3、5、7、9、11、14椎を特に重視した母指圧迫法
☆五臓を重視している
肺兪、心兪、膈兪、肝兪、脾兪、腎兪

■3)腹部あん摩法
(1)腹部七症の鑑別法
①食痞の腹(しょくひのはら)
左下肋部の凝結は宿食の兆で、
第7椎、第9椎にこりがあり、悪心、疼痛を伴う
☆胃もたれ
②癪聚の腹(しゃくじゅのはら)
中の部の水気があり、左側に動悸があって、攣急するのは毒気の癪聚
腰背部の緊張感を伴う
☆悪いものがとどまってしまっている状態
腹大動脈に動悸があり、腹部の緊張が高まっている
アルコールなどの毒を飲んだときの状態
③苦労の腹
上胃部広範の硬結で、心身過労、食気のうつ、不眠の症
☆疲れてストレスがあり、食べ物がつかえる、不眠
巨闕付近の硬結がある
④難治の腹
鳩尾穴中心の限局性の硬結で腹皮とともに動かないもの
☆癌など
⑤血塊の腹
下腹部に硬結や血海があるもので、
婦人では血塊、男子では疝気の症
☆下腹部の血塊がある=卵巣嚢腫、子宮筋腫、子宮癌
疝気=ぎっくり腰、下腹部に割り箸のような索状物が触れる(性交のしすぎとか)
⑥虚人の腹
大動脈の動悸があり、全体の力がなく、皮膚のざらつくもの
虚症である
☆元気がないなど
⑦脚気の腹
臍や下腹部のしびれで、他人の腹のように感じる
☆ビタミン不足による脚気

(2)按腹古法手技(十三手技)
①分排
術者は左側に座り、左手掌を臍にあて、右手掌で胸部を左右交互に軽擦する
②分肋
左右の手掌および指頭での肋間に対する軽擦で、特に鳩尾から左右に開いたときは章門を中指頭で圧迫する
③鉤腸
巨闕、上、中に右手の3指をあて、左手四指頭で右腹斜筋を右手の母指頭で左腹斜筋を持ち上げる手技
④降気
左手母指、示指頭で左右の天枢を圧迫しながら、右手母指、示指頭で腹直筋上を不容から天枢まで軽擦する手技
⑤艪盪
腹部全体の艪盪揉捏
⑥鎮悸
左母指で水分穴を圧迫し、右手手掌を胸骨部に伏せ、右母指で上から水分までを軽擦する
⑦調胃
左右の手掌で交互に胃部を圧迫
⑧達神
両四指での第6から第14椎までの脊柱両側の四指揉捏および四指くじき
さらに腰仙部、殿部の四指揉捏および四指くじき
⑨参差(しんし)
両四指を右側腹部に、両母指を左側腹部にあてた状態で、上腹部と下腹部を絞るように揉捏する
⑩升降
鎖骨下部より幽門穴までを往復する軽擦法
⑪利水
左右の母指で上腹部の胃経および腎経の諸穴の圧迫と玉堂と中の間の四指交互軽擦
⑫収斂(しゅうれん)
脊柱両側より左右同時に任脈に至るまでのかきあげるような四指軽擦
⑬安神
左手掌を臍上に置き、右手掌で天突より中にいたるまでの軽擦法
治療の終わりを告げ、臓腑の位置を整える

(3)小児按腹手技
①始の手
手掌で呼吸に合わせた上胃部の圧迫法
②中の手
章門穴に両手の四指頭をおき、大きく把握しながら圧迫を行う
③終の手
腹部全体に輪状または線状に手掌軽擦

■4)あん摩の効果
・あん摩の効果
新陳代謝を高める
循環機能改善
神経刺激(爽快感、機能を高める)
筋の疲労回復
内臓の働きを活発にする
①皮膚が発赤するのは充血が起こった結果
☆充血:局所に流れ込む動脈血液量が増えた状態
②軽度のあん摩が睡眠を引き起こしたり、
圧迫などは神経痛の痛みを軽減させたり
③疲労し硬直した筋の緊張をとり、疲労回復をする
新陳代謝がさかんになり、疲労物質が除去されることによる
④内臓機能の活発化
肩背部のあん摩→食欲増進
腰腹部のあん摩→便通促進、利尿促進





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