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臨床医学総論ノート06「触診」

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■1)意義と方法
①意義
術者の手指を用いて患者の身体各部に触れて診る診察法である
②方法
・双手診
両手で行う触診法
肝臓、腎臓、脾臓などを診るときに行う
・単手診
右手で行う触診法
・浮球感を診る方法
水袋の中にあるゴム玉が動揺するときに触れる手指の感じを浮球感という
腹浮球感:腹水があるときに、腹水の中に浮かんでいる臓器が動くのを感じられる
腎浮球感:一方の手を腹壁に置き、他方の手を背部に回し、背部に当てた手を押し上げると、副に当てた手に浮球感を生じる

■2)注意事項
清潔な暖かい手で行う
患者を緊張させないよう工夫する
疼痛を訴えている部位は最後に診る
左右対称に診る

■3)触診内容
(1)概略
①脈拍の触診
②頚部の触診
頚動脈の拍動
甲状腺
③皮膚の触診
皮膚温度、柔軟性、粗滑、圧痛、感覚異常(過敏、鈍麻、消失)を診る
④リンパ節の触診
視診と触診を合わせて行う
腫脹、圧痛、可動性などをみる
⑤筋、骨、関節の触診
筋の硬さ、筋緊張、萎縮、関節の変形、腫脹などをみる
☆筋の異常は神経との関わりが強いので、神経の項で後述
⑥胸部の触診
心尖拍動、声音振盪など
⑦腹部の触診
腹壁の緊張(筋性防禦など)、圧痛点、腹部内臓の触診(肝、腎、脾など)

(2)胸部の触診
①心尖拍動
②声音振盪
患者を座位か仰臥位にさせ、検者の両手の小指側を患者の側胸部にあて、患者になるべく長く低い声で「ひとーつ」と発声させ、伝わる振動の左右差をみる
ア.増強
肺炎、肺結核、無気肺など
イ.減弱
胸水、気胸、気道閉塞、肺癌など
③振戦
・猫喘
心尖拍動部に手を当てたときに触れる心血管雑音の振動をいう
☆ネコが喉を鳴らすような音
心臓弁膜症、動脈管開存、心室中隔欠損などで診られる
④乳房、乳頭の触診
両側乳房の変形、乳頭や乳輪の形、位置異常、しこりの有無
・しこり
乳巌、乳腺症(乳腺炎など)、乳汁うっ滞
・女性化乳房
肝硬変、性腺異常、クラインフェルター症候群、副腎皮質機能亢進(クッシング症候群での中心性肥満)

(3)腹部の触診
腹部全体、限局性の腹壁硬直、圧痛、腫瘤
①腹部の触診の方法
・患者を仰臥位にして股関節、膝関節を屈曲させて診る
☆下肢を屈曲させることで腹筋をゆるめる
・患者をリラックスさせる
・最初は手掌でやわらかく触れ、腹壁の緊張やざらつきなどを診る
・次に指頭にやや力を入れ、腫瘤や圧痛を診る
②腹壁の緊張亢進
・腹壁全体の緊張亢進
汎発性腹膜炎(消化管潰瘍、虫垂炎の悪化によって起こる)
☆広い範囲に発生する腹膜炎
・限局性の緊張亢進 (筋性防禦)
消化性潰瘍:心下部に限局した緊張
虫垂炎:右腸骨窩部

③ブルンベルグ徴候
腹膜刺激症状の一つで、腹部を圧迫し、急に手を離すと痛みを生じる徴候
虫垂炎や腹膜炎でみられる

④圧痛
圧迫したときに痛みを生じる現象
ア.圧診点(圧痛点)
a.胃十二指腸潰瘍(消化性潰瘍)
・心窩部圧痛点
胃:やや左、十二指腸:やや右
・ボアス背部点
第10~12胸椎の左側(特に胃潰瘍で)
・小野寺殿部点
腸骨稜の中央から下3センチ
左は胃、右は十二指腸の反応点
b.胆嚢疾患
・小野寺胆嚢点
右鎖骨中線と肋骨弓の交点のやや内側
・ボアス背部点
第12胸椎右側
c.胸膜炎(比較的重要でない)
・成田胸膜点
第6肋間で乳房の外下方
・ボルゲス点
鎖骨上窩で僧帽筋部
d.虫垂炎
・マックバーネ点
右臍棘線上で外3分の1
・ランツ点
棘間線上で右から3分の1
・レンツマン点
棘間線上で右から5センチ
・モンロー点
右臍棘線と腹直筋外縁との交点
・キュンメル点(重要でない)
臍の直下または右下方1~2センチ
☆右臍棘線:臍と右上前腸骨棘を結ぶ線
☆棘間線:左右の上前腸骨棘を結ぶ線

イ.撮診点
2本の指で皮膚をつまんでその部の感覚異常を患者に問診する方法
・右腰部脊椎側に反応の出る疾患
胆石症
・左悸肋部に反応の出る疾患
膵疾患
心下部に反応のでる疾患
消化性潰瘍

ウ.ヘッド帯(皮膚疼痛帯、知覚過敏帯)
関連痛の投射部位をいう
ヘッド帯の知覚異常は皮膚を軽くこすって間隔度を検査する
・胃疾患のヘッド帯
第6~8胸髄に相当する皮膚に知覚過敏が現れる疾患(第6~8肋間)
・膵疾患のヘッド帯
左悸肋部から左肺胸部にかけて帯状に知覚異常(第5~9胸髄神経)
・胆嚢疾患のヘッド帯
右悸肋部から帯状の知覚異常(第7~11胸髄神経)
・狭心症、心筋梗塞のヘッド帯(重要)
左上腕、肩、頚部への放散痛

エ.マッケンジー帯
ヘッド帯と同様の機序で生じた筋、筋膜その他深部組織に現れる痛みや筋緊張などをいう

⑤腫瘤の触知
腫瘤が腹腔内のものか、副壁のものか、
どの臓器のものか、
良性か悪性か
その大きさ、形、硬さ、表面の性状
呼吸性移動の有無を診る
ア.形、硬さ、表面の性状
・良性腫瘍
表面が滑らか、形状は球状のことが多い
硬くない
・悪性腫瘍
表面に凹凸がある
形状に法則性がない
硬い
移動しにくい
イ.呼吸性移動の有無
・呼吸性移動が著名な器官
肝臓、脾臓、腎臓の腫瘤
☆横隔膜の影響を受けやすい臓器
・呼吸性移動があまりない器官
胃、横行結腸
ウ.その他
・強い圧痛
炎症が起こっている可能性が高い
・こぶが拍動性の場合
動脈瘤

⑤波動(あまり重要でない)
患者を仰臥位にして、一側の側腹部に検者の手をあて、反対側の側腹部を軽くたたくと、水のゆれるような振動が手掌に伝わる現象をいう
腹水の際に見られる

⑦臓器の触診(圧痛に比べれば重要でない)
ア.胃
・噴門部の腫瘤
胃癌
・心下部のデファンス
胃潰瘍
・心下部の振水音
胃下垂、胃アトニ―
☆振水音
液体と空気が存在する体腔をゆするときに聞かれるぴちゃぴちゃという音
イ.腸
・左腸骨窩の腫瘤(よくみられる)
S状結腸の腫瘤や大腸の糞塊
・上腹部やや右よりの限局性圧痛と抵抗
十二指腸潰瘍
ウ.肝臓
・肝臓の触診の方法
検者の手指を患者の右肋骨弓に対し平衡に当てる
ゆっくりと呼吸をさせ、手指を肋骨弓の裏に向かって進める
・正常な肝臓
辺縁は鋭く、やわらかく、表面は円滑
圧痛なし
・肝腫大が見られる疾患
各種肝疾患、うっ血性心不全
閉塞性黄疸など

エ.胆嚢
・正常な胆嚢は触れない
・胆嚢腫大(右悸肋部)が見られる疾患
胆石発作の直後
閉塞性黄疸など

オ.膵臓
・触れにくい
・膵臓の喰殺の方法
右側臥位で膝を曲げ、背面から胃を右方へ押しやるように双手で深部触診を行う
・著名な圧痛がみられる疾患
急性膵炎

カ.腎臓
・触れにくい
・腎臓の触診方法
双手診で行う
右腎は患者の右側から左手を廃部に、右手を右悸肋下の腹壁におき、左右両手で腎をその間に挟むようにして深呼吸させると、呼気時に腎の下極に触れる
・腎が触知される疾患
腹水腫、腎臓癌、遊走腎

キ.脾臓
・やわらかく触れにくい
・脾臓の触知の方法
患者を右側臥位で右半臥位にする
右手の指先を左肋骨弓下で左鎖骨中線上で腹壁にほぼ平衡にあて
左手では左胸郭下部の背面におき、深呼吸させながら触診する
・脾腫がみられる疾患
炎症、白血病など

(4)背腰部の触診
脊柱の異常(前・後・側彎、棘突起のずれ)
脊柱両側筋群の状態をみる
・脊柱の彎曲には骨盤の位置が影響する
①凸背、円背、後弯
・凸背
椎体が破壊され脊柱が後方に強く突出する
・円背
主に胸椎部の後弯の増加したもの
・後弯
脊柱の後弯が生理的範囲を超えているもの
…老人性後弯:骨粗しょう症
外傷性後弯:脊椎の圧迫骨折
炎症性後弯:脊椎カリエス、強直性脊椎炎など

②側弯
脊柱の側方への彎曲と回旋を伴う変形
ア.症候性側弯症
・症候性側弯の分類
神経筋性
先天性骨奇形性
外傷性
感染性
代謝性
坐骨神経痛性など
イ.特発性側弯症
原因不明の側弯
側弯症の約80%を占める
女児に多く、大部分は思春期性と習慣性である





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