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鍼灸理論ノート07「リスク管理」

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1.リスク管理の基本
■1)施術上の一般的注意
・鍼灸治療による感染防止対策
・鍼灸治療の適否の判定
・医療過誤や副作用予防のための知識技術の習得
・医療過誤や副作用が生じた時のための対応策をあらかじめ検討する
・診療記録を詳細に記載

2.鍼両方の過誤と副作用
治療過誤および事故には誤診、折鍼、神経障害、感染などがあり、副作用には結節形成、内出血、抜鍼困難、脳貧血などがある
(1)気胸
胸腔内に気体が存在する状態
①原因
前旨部、側胸部、肩背部付近の深刺により胸膜や肺に穿孔が起こる
②症状
胸痛、チアノーゼ、刺激性咳、労作性呼吸困難
③予防
・前胸部、側胸部、肩背部付近の解剖を理解し、刺入深度を調節する
女子では第2、3肋骨が薄い
また、いわゆる聴診三角(第5~9胸椎部の膀胱経第2行線)は気胸を起こしやすい
・刺入方向の検討
・体格の考慮
・痛みにより刺入を中止
・技術の熟練
④処置
・数時間安静に臥床させる
・安静にしても症状が変化しないか増悪するときは、医師の診察を受ける

(2)折鍼
①原因
粗悪な鍼の使用、銀鍼は折鍼事故が多い
オートクレーブの反復使用
鍼通電による腐食
患者の体動による筋収縮や、鍼弯曲時の無理な抜き取り
②予防
オートクレーブの反復使用をさける
ディスポーザブル鍼の使用
鍼の操作で過度の力を加えない
鍼が曲がったら速やかに交換する
鍼柄と鍼体の接合部まで刺入しない(一横指残す)
③処置
患者を落ち着かせ、体動を禁じる
皮膚より断端が出ている場合はピンセットで引き抜く
皮膚表面に断端があれば断端が出てくるまで周囲の皮膚を押さえピンセットで引き抜く
折れた鍼が皮下にある場合、患者に別の体位ををとらせることで断端が現れることがある
抜鍼できない場合は外科的手術が必要である

(3)皮膚反応
抜鍼後、発赤、膨疹、紅斑や皮膚膨隆が現れるもの
①原因
組織損傷に伴う小炎症
血管刺傷による内出血
アレルギー反応
②予防
後揉捏を十分行う
手技の熟練
細鍼の使用
③処置
炎症やアレルギー反応によるものは自然に消失する
内出血によるものは軽く圧迫する

(4)出血、内出血
①原因
毛細血管の刺傷
粗暴な手技
②予防
出血しやすい部位では身長に操作する
細鍼の使用
前後の揉捏を十分に行う
特に顔面部は美容上の問題となるので注意する
③処置
アルコール綿花で圧迫し止血する
止血後は揉捏すると吸収が早まるが、再度出血する化膿性があるので注意する
紫斑は自然に消えるが温湿布や周囲への散鍼は吸収を促進する
④注意
出血素因を有する時は注意する
WHOでは出血性、凝血性の疾患、または抗凝血治療中、抗凝血剤使用中の患者は鍼治療を行うべきでないとしている

(5)抜鍼困難(しぶり鍼、渋鍼)
回線や雀啄ができなくなり、抜鍼困難な状態
①原因
・筋収縮により鍼体が固定
・過度の回線により筋組織が鍼体に巻きつく
・患者の体動により疼痛が起こり、反射的に筋が収縮して鍼体が固定
・筋収縮により鍼体が弯曲
②処置
・患者にリラックスさせる
・原因が回線の場合は逆方向へ回し少しでも緩和させてから抜鍼を試みる
・筋収縮が原因の場合、そのまま鍼を放置し筋が弛緩するのを待つ
・示指打法や副刺激術を行う
・周囲に別の鍼を刺入し、筋を弛緩させる(むかえ鍼)

(6)脳貧血(脳虚血)
☆虚血=局所貧血
阻血=手足の局所貧血
・刺激により小動脈の収縮が起こり脳循環血液量が減少し、顔面蒼白、冷や汗、悪心嘔吐、血圧低下、一過性の意識消失(失神)などを起こすもの
①原因
・坐位や立位で精神的緊張状態にある患者への刺鍼
・心身の状態がよくない患者への粗暴な施術(不眠、脾労、空腹など)
②処置
・患者を仰臥位にし東部を低くして安静をとらせる
・四肢の末端付近(合谷や足三里)に刺鍼して回復させる(返し鍼)

(7)遺感覚
刺鍼時および抜鍼後に発生する痛みや違和感で、治療後数日間残ることもある
①予防
・技術の熟練と最適な刺激量の習得
・刺入器具及び技術の工夫
・後揉法を十分に行う

3.灸療法の過誤と副作用
■1)灸痕の化膿
(1)原因
・水疱の形成
・痂皮または水疱の破壊
・施灸後の不完全な消毒
・発汗、入浴など
・化膿しやすい体質および免疫力の低下
(2)予防および処置
・できるだけ同一部位に施灸する
・艾の大きさを小さくする
・灸痕を掻破しないよう、清潔にするよう指導する
・化膿した場合施灸を中止し、消毒を反復する
(3)灸あたり
施灸直後または翌日に倦怠感疲労感、脱力感を持続的に自覚し、急速に軽減するものをいう
①原因
総刺激量の過剰と生体の過剰反応
②予防
・初診患者、神経質なもの、恐怖感を持つものには、総刺激量を少なくする
・施術前、患者に十分に説明し、精神的安定をはかる
・初診者、しばらく施灸を休んでいたものには、総刺激量を少なくし段階的に増やしていく
③対策
・灸あたりを生じたら安静臥床させ、できればしばらく眠ってもらう
・治療終了後、灸あたりの説明をし、できれば安静にするよう指示する

4.感染症対策
■1)施術者の手指消毒
(1)手の洗浄
①目的
手指に付着している皮刺や汚れを落とすとともに付着雑菌の絶対量を減らすことにより消毒効果を高める
②手の洗浄方法
・手指全体を留水で濡らし、適量の薬液を泡立てる
・手の甲、指の間、指先、爪などをよくこする
・流水で丁寧にすすぐ
・清潔なタオルで水分をふき取り乾燥させる
③手の洗浄に使用する薬剤
・手の洗浄には殺菌作用を有し洗浄効果が高く、皮膚粘膜に対する刺激性の低いものがよい
・一般的に0.1%塩化ベンザルコニウム(逆性石鹸)や0.5%イルガ酸DP300配合の薬用石鹸を用いる
④手指の乾燥
消毒をする際、手指が濡れていると消毒薬の濃度が変化するので十分に乾燥させる

(2)手指の消毒
①手指の消毒方法
・清拭法(スワブ法)
綿球やガーゼに消毒薬を十分しみこませ手指を拭く
・擦式法(ラビング法)
速乾性エタノールローションなどを手指にすり込む
②手指消毒に使用する薬剤
・消毒用エタノール(70~80%)
・イソプロパノール(50~70%)
などが用いられる
察式消毒薬として、エタノールに0.2%グルコン酸クロルヘキシジンや0.2%塩化ベンザルコニウム等を配合したものが用いられる
(ヒビスコールやウェルパスなど)
・察式消毒法は操作が簡便でエタノールによる即効的な殺菌効果、配合剤による持続効果が期待できる

■2)患者の皮膚の消毒
患者の皮膚は洗浄できないので、ある程度の皮脂や汚れがあるものとし、清拭法(スワブ法)で行う
施術部を含む広い範囲を清拭し、その後一定時間消毒薬が残留している必要がある
(1)患者皮膚の清拭方法
・一方向性
・遠心性うずまき
施術部位からうずまき状に少しずつ離れていく
(2)患者皮膚の消毒に使用する薬剤
消毒用エタノール(70~80%)を用いる

■3)器具の消毒法および保管
市販のディスポーザブル鍼はエチレンオキサイドガス(EOG)やγ線により滅菌されている
それ以外の鍼は使用前に滅菌する必要がある
(1)感染リスクに応じた器具の消毒レベル
・消毒レベル…洗浄
患者と密接に接触しないもの
日曜の衣類など
・消毒レベル…消毒
正常な皮膚、粘膜に直接または関節に接触するもの
リネン類、便器、術者の手指
・消毒レベル 滅菌
外皮から貫通するか粘膜に接触あるいは挿入、刺入するもの
内視鏡、手術器具、鍼、注射器など

(2)滅菌法
器具の消毒には降圧蒸気滅菌法が用いられる
①滅菌バッグに洗浄した器具を入れシールし、オートクレーブに入れる
②日本薬局法の基準で適切な温度、気圧、自汗が定められており、それを守る必要がある
115℃、1.7bar(気圧)、30分
121℃、2.1bar(気圧)、20分
126℃、2.1bar(気圧)、15分





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