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東洋医学概論ノート03「疾病観」

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天候の変化過度の精神感動、飲食の不敵、過労などの内界外界のさまざまな変化が要因となり生体内に陰陽、気血、臓腑、経絡などの不調和が引き起こされ、それによりさまざまな病的状態を表す
内界の変化(内因、不内外因)により、生体の機能に障害を生じた場合を内傷と呼び、外界の変化(外因)による場合を外感と呼ぶ

1.病因論
■1)概要
病因には外因(六淫ら)、内因(七情)、不内外因(飲食、労倦、房事、外傷など)
☆六淫:りくいん
■2)外因
外因とは自然界の気候の変化により人体を外部から発病させる原因となるものをさす
六気である風寒暑湿燥火には過常や不足、あるいは季節に反して出現するなどの異常がおき、一方人体の正常な適応力や抵抗力が衰えているとこれが発病因子となって疾病を生じさせる
邪気に転じた六気を六淫または外邪と呼び、これらによって起こる病を外感病という
六淫のうち、陽性の外邪は風暑火燥で、身体の上部より襲う
陰性の外邪は湿寒で身体の下部より襲う

(1)風
外感病の中では風によるものが最も多い
★風邪の性質と病状
①風は陽の邪気で上部を侵しやすい
頭痛、鼻づまり、咽喉痛、顔面の浮腫などがその病状である
②風は衛気を侵す
発熱、悪風、汗が出る
③風邪による病は変化しやすい
風邪により発病すると経過が急で変化が速い
このような特徴を遊走性という
風は百病の長
風邪は六淫中で最も重要な発病因子であり、そのほかの外邪(寒、湿、燥、火など)と一緒に人体に侵入して病を引き起こす
風、寒、湿の3邪が共に襲う時はひ(痛み、しびれ)という病を引き起こす
(2)寒
①寒は陰の邪気であり、陽気を損傷しやすい
陽気が損なわれると体を温める働きや、体表の防御機能が失われ、悪寒が現れる
②寒は気血を渋滞させ、痛みを引き起こす、これを凝滞性という
経脈の流注部位に痛みが起こる
③寒は収縮、収斂の作用を持つ、これを収引性という
筋肉は収縮し、痙攣(ひきつれ)が起こる
寒邪が血脈にあると、頭痛、脈緊などの症状が現れる
④寒は臓腑を直接侵すことがある
寒邪が脾胃を侵すと、腹が冷えて痛み、嘔吐や下痢が現れる
腎や膀胱を冒すと頻尿になる
(3)暑(熱)
①暑は火の邪気である
高熱が出たり、顔が赤くなり、大汗、煩渇が現れる
②暑は陽の邪気で、上昇し発散する「炎上性、開泄性」
発熱、多汗、口渇、脱力感が現れる
③暑邪は湿邪を伴うことが多い
湿邪を伴うと四肢の倦怠感、下痢が現れる
(4)湿
①湿は陰性の邪気で、人体の下部を侵しやすい(下注性)
水腫、帯下、脚気、下痢など下半身の症状が現れやすい
②湿は重く停滞する(重濁性、粘滞性)
頭や体が重く、四肢がだるくなり、関節が痛みはれる
これを体重節痛
(4)燥
燥邪は陽の邪気であり、口や鼻から侵入し肺をおかす
燥邪の性質と病状には次のものがある
①燥は乾燥させる働きがあり、津液を損傷しやすい(乾燥性)
口や鼻が乾き、皮膚が乾燥してかさかさする
②燥は肺を傷つけやすい
粘り気のある少量の痰をともなう咳が起こる
喘息を起こすこともある

(6)火
火邪は外因性のものと内因性のものがある
内因性の火邪は体内の熱がさかんになりすぎたものをいう
肥甘厚味の食生活は異調の熱がさかんになる
火邪の性質と病状には次のものがある
①火は陽性の邪気で、上昇しやすい(炎上性)
高熱、煩渇、顔面紅潮、目の充血などの症状が現れやすい
心に影響すると意識障害、うわごとなどの症状が現れる
②気や津液を損傷しやすい
③生風、動血しやすい
四指の痙攣、頚項部の強直、角弓反張などの症状が現れる
☆生風:火事の吐気に上昇気流が起こるように、体内で火が発生すると体内でも動きがあって痙攣などが起こる
☆角弓反張:背や頚をそらせて痙攣を起こす様
また、鼻出欠、血尿、血便などの異常出血が起こる
④腫瘍を形成しやすい
癰腫がみられる
☆ 癰はできもの、腫ははれものを意味する

(7)六淫以外の外陰
六淫意外の外因としては疫癩があげられる
疫癩は強力な伝染性を持つ外邪で、疫気、癩気、疫毒、疫邪、毒気などとも呼ばれる

■3)内因(七情)
内因とは内から生じる病因のことで、過度の感情をさす
七情には「怒喜思憂悲恐驚」がある
激しい感情の変化や長期に及ぶものは、直接五臓の機能を失調させる
怒りすぎれば肝を傷り(やぶり)
喜びすぎれば心を傷り
思いすぎれば脾を傷り
憂い悲しみすぎれば肺を傷り
恐れ驚きすぎれば腎を傷る
①怒
怒りすぎると肝気が上がりすぎて(上逆して)、血を伴って頭部に急激に上昇する
怒りの感情を長く抑えつけていると肝気がうっ滞して短気となり、胸脇苦満がみられる
②喜
喜びすぎると心気が緩みすぎて失調し精神が集中できなくなる
③思
思い悩みすぎると脾気が結ばれて、運化作用が低下し食欲不振となる
④憂悲
憂い悲しみすぎると肺気が消耗して気力が薄れる
⑤恐驚
恐れすぎると腎気が下り、固摂作用が失調し大小便の失禁となる
驚きすぎると腎気乱れ精神錯乱となる

■4)不内外因(飲食労倦)
内因とも外因とも決めがたく、時によっては内因として働き、時によっては外因として働くもの
不内外因には飲食物の量と質の不適、労働や休養の過不足、房事の不摂生、外傷などが含まれる
(1)飲食
①量の過不足
飲食物の摂取が不足すれば営衛の気が不足して病気に対する抵抗力が失われて、さまざまな病気を引き起こす
反対に多飲や華燭をすれば脾胃に負担をかける
②質の偏り
五味の偏食は対応する五臓の働きを悪くする。
たとえば酸味をとりすぎると肝が失調する
夏の野菜や生もの、冷たい飲食物は体を冷やす働きがあるので、体が冷えすぎないように注意する

(2)労倦
①労働と休養
休養を十分とらないと病気を引き起こす
長時間体を動かさないと気血のめぐりが悪くなり脾胃の働きが衰える
②偏った労働
特定の姿勢や動作を長く続けると、特定の器官や五臓に影響を与える
久行は肝をやぶる
久視は心、久坐は脾、久臥は肺、久立は腎をやぶる
③房事
房事の不摂生は腎に蔵されている精を消耗する
(3)外傷
外傷により出血、痛み、変形、機能障害などが現れる
さらに体内に生じた血が後に疾病を引き起こすことがある

2.病理と病証
病証は病の本質を示し、治療の指針となる
病証には八綱病証、気血津液病証、臓腑病証、経絡病証、六経病証などが
病証を立てることを弁証という
病証にしたがって治療することを弁証論治

■1)八綱病証
病位の深浅を表すものに表証と裏証がある
疾病の性質(病情)をあらわすものに寒証と熱証がある
正邪の盛衰(病勢)をあらわすものに虚証と実証がある
陰陽は八綱を統括する総綱
陽は表、熱、実であり、陰は裏、寒、虚である
(1)病位の違いでとらえる
病位の違いにより、表証、裏証、半表半裏賞
①表
表証とは六淫の邪が皮毛や鼻から人体に進入し病が体表の浅い部分にある。
外感病の初期にみられる
代表的な症候は悪寒、発熱、頭痛、項強、腰背痛、四肢関節痛、脈浮である
②裏
裏証とは病が体の深部にある
外感病が深く進行した時や内傷にみられ、臓腑の機能失調を起こす
代表的な症候は悪熱、口渇、便秘、腹部膨満、腹痛、下痢、舌苔厚、脈沈である
③半表半裏賞
半表半裏とは表と裏の中間位をいい、横隔膜に隣接する臓器類に病が存在する
多くは病が表位を過ぎてまだ裏位に達していない時に現れる
代表的な症候は往来寒熱(悪寒と発熱が交互に出現)、胸脇苦満、口苦、眩暈、脈弦
☆肝胆の病でも動揺の症状が出る

(2)病情によってとらえる
病情は病性(性質)ともい、寒証と熱証に分類される
寒と熱は体内の陰陽気が偏盛したり、偏衰することによって生じる病情である
実熱は陽盛により生じ、実寒は陰盛により生じる
また、虚熱は陰虚により生じ、虚寒は陽虚によって生じる
①寒証
寒とは自覚的には冷える感じ、他覚的には冷たく感じるものを言う
代表的な症候は悪寒、手足の冷え、顔面蒼白、寒性の下痢、小便がすんで量が多い、舌苔は白、遅脈である
②熱
熱とは自覚的には熱感がある、他覚的には熱い感じのものをいう
その代表的な症候は、発熱、煩躁、顔は赤くほてる、大便秘結
小便は赤濁し量が少ない、口渇、
舌苔黄、脈数
☆煩躁:熱っぽくてもだえる様子
大便秘結:便秘
赤濁とは血尿という意味ではなく色が濃い状帯

(3)病勢によってとらえる
病の勢いを虚証と実証に分類する
①虚証
虚というのは正気の不足を主とする
邪気に対する正気の抵抗力は低下しているため、正邪の間に闘争はみられない
疾病の後期や多くの慢性疾患にみられる
代表的な症候は、
呼吸や語勢が弱い、自汗
下痢、小便頻数、筋肉に弾力がない
痛部を按じると軽快し喜ぶ(喜按)
脈虚などである
☆自汗:しきりと汗がでる
②実
実は邪気の旺盛さを主とする
正邪の闘争は激しくなる
代表的な症候は、呼吸や語声が荒く強い。無汗、便秘、小便の回数が少ない
筋肉に弾力性がある。
痛部を按じると拒む(拒按)
脈実である

(4)陰陽
全体の反応によってとらえると、陰証と陽証に分類される
陰とは生体の反応が沈滞、減弱している状態をいう
陽証は生体反応が発揚(亢進)、増強している状態をいう

(5)病証の名前
・八綱病証においてはまず表裏を弁別し、次に寒熱や虚実を弁別して病証を決定する
・八綱弁証8種類
表熱実証
表熱虚証
表寒実証
表寒虚証
裏熱実証
裏熱虚証
裏寒実証
裏寒虚証

■2)気血津液病証
八綱病証で実証と判断できると、気滞や血、痰飲といった病理産物を鑑別するために、気血津液病証が行われる
虚証と判断できていると、気虚、血虚、津液不足の鑑別をするために気血津液病証が行われる
(1)気の病証
①気の不足(気虚)
気虚は気の生成不足と消耗過多に寄って気の機能減退を起こす病的状態をいう
気が不足すると精神の萎縮、停滞、倦怠感、手足の無力感、めまい、自汗、風を患いやすい、症状が治りにくいなどが現れやすい
②気の停滞(気滞)
局所あるいは臓腑、経絡の気の運行が滞ることによって生じる病的状態をいう
気滞は情緒の乱れや六淫を感受したとき、飲食の不節により起こる
気が停滞すると体表での発汗が抑制され、発熱、煩悶、脹痛が現れる
★脹痛:張って痛み、精神状態に左右され、疼痛部位は一定していない

(2)血の病証
①血虚
血の生成不足と消耗過度による血虚
血虚は飲食物の摂取不足や脾胃の機能低下により起こる
全身の血が不足すると筋の萎縮や痙攣、顔色が悪く蒼白あるいは萎黄、手足がしびれる、精神が不安になりやすく、心悸、不眠、多夢、健忘、視力減退など
②血の停滞(血)
血は血の運行が緩慢になって、血が経絡に停滞したり、経脈から離れ出た血がいつまでも滞る病的状態をいう
血は寒邪が血を凝滞させたり、外傷、気滞からの移行などにより起こる
血が停滞すると、皮膚、爪、粘膜の暗紫赤色化、腫瘤(硬結)の形成、固定性の頑固な刺痛などの症状がみられる

(3)津液の病証
①津液の不足
☆津傷ということもある
津液の不足は飲食物の摂取不足、脾胃の機能低下、発汗過多、大小便の排泄過多などにより起こる
眼、鼻、口唇の乾燥や、毛髪のつやがなくなる、皮膚にはりがない
尿量の減少、便秘などが起こる
②津液の停滞(痰飲、内湿、痰濁、水湿)
☆症状のひどい順に:水湿、痰飲、痰濁
津液の代謝に関与する、脾、肺、腎、膀胱、三焦の機能失調により起こる
津液が皮膚と肌肉との間に停滞して水腫を発生させる
腹中であれば鼓脹(副膵の一種)、
痰を多く含む咳、関節の屈伸困難などの症状が見られる
☆関節に水がたまったりする

■3)臓腑病証
臓腑病証とは臓腑を構成している気、血、津液および精の失調により、臓腑の機能に異常が生じた病態をいう
構成する陽の部分は気で陰の部分は血、津液、精のいずれかひとつである
気の温く作用を強調した場合陽液または単純に陽と呼び、血、津液、精の冷却作用を考慮した場合、陰液または単純に陰と呼ぶ

(1)五臓の病証
A.心の病証
心が病むと精神活動と血液の循環に異常が現れやすい
また、心は顔、舌と生理的関係があるので心が病むとこれらに異常が現れる
・心の代表的な病証をあげる
①心気虚
心気の不足による虚弱病証である
主な症状は心悸、息切れ、胸悶
②心陽虚
心気虚がさらに進み、心の陽気が不足して起こる虚寒証である
主な症状は心悸、胸悶、息切れに加えて、虚寒による畏寒、四肢の冷えがある
③心血虚
血が不足し、そのために心が血の栄養を受けられないために起こる
主な症状は心悸、不眠、、眩暈、健忘、多夢
④心陰虚
心の陰液が不足して起こる虚熱証である
主な症状は心悸、不眠、五心煩熱
☆五心=手の平、足の裏、胸
⑤心火の亢進
火邪が心を侵し、心火の亢進を起こした実熱証である
主な症状は心悸、胸部の煩熱感、不眠、尿石である
⑥心脈の阻滞
心脈の流れが悪くなりおこる
血が形成される
主な症状は心悸、背部に放散する胸痛、胸悶である
☆心脈阻滞

B.肝の病証
肝が病んで疏泄が悪くなり、情動の調節に障害が現れる
蔵血が悪くなると眼や筋に異常が現れる
①肝気のうっ滞
肝の疏泄機能が失調して気滞を起こした実証である
精神的なストレスを受けたり、長期に渡って気分がふさいでいると起こる
主な症状は精神抑うつまたは怒りっぽい、胸悶、胸脇苦満、脈弦である
②肝火の亢進(肝火上炎)
肝気のうっ滞が進行して化火し、この火が経に沿って上逆して起こる実熱証である
主な症状は頭痛、眼の充血、いらいら、怒りっぽいである
③肝陰虚
肝の陰液が不足して起こる虚熱証である
腎陰の不足を伴って起こることもある
主な症状は眼が乾燥し異物が入ったような痛みがある、脇痛、手足のひきつり、に加え、虚熱による五心煩熱、盗汗(寝汗)、口や咽頭の渇きを伴う
④肝陽の亢進(肝陽上亢)
肝の陰虚陽亢として現れるが、陽の亢進を主とする本虚標実証である
または肝腎陰虚により肝陽が亢進する
主な症状は、めまい、頭痛、耳鳴り、眼の充血、いらいらする、怒りっぽいおよび腰や膝がだるく力が入らないなど
⑤肝血虚
肝血が不足して起こる虚証である
主な症状は眼の乾き、かすみ、胸部の隠痛、顔色萎黄、唇や舌質の色は淡白、筋肉のひきつり、月経の経血量が少ないなどである
⑥肝風
肝腎の極度の陰虚により陽を制御できない場合、過度の肝陽の亢進を起こした内風証である
主な症状はめまい、しびれ、痙攣、拘急であり、半身不随となるものもある

C.脾の病証
脾の病証が失調すると飲食物の消化吸収、水分代謝、気血の生成、血の固摂作用に影響が現れる
①脾気虚
脾気や胃の虚により、運化機能の減退を起こした虚証である
主な症状は食欲不振、泥状便、食後の膨満感であり、からだがだるくなり、肌肉がやせる、浮腫、内臓の下膵、血便、血尿、崩漏を伴うことがある
☆崩漏:多量の月経外出血
②脾陽虚
脾気虚がさらに進み、脾の陽気が不足して起こる虚寒証である
主な症状は、腹痛、喜温、喜按、畏寒、腹部や四肢の冷えである
③脾陰虚
脾の陰液が不足した虚熱証である
主な症状は食欲不振、食後の腹部膨満間、やせ、無力感である
虚熱の所見として、舌質紅、舌上の津液が少ない、剥落苔
④脾胃湿熱
長期に渡って脾胃に質が滞って化熱して起こる虚実挟雑証であり、実証を主とする
主な症状は腹部のつかえ、腹部膨満感、胃部灼痛、腹部隠痛、食欲不振である
☆湿:陰液のこと
☆甘いものの食べすぎや鮭の飲みすぎで内生の火邪が起こる
⑤脾胃の昇降失調
脾の昇清作用、胃の降濁作用の失調により起こる
主な症状は心下痞、悪心、嘔吐、気(げっぷ)、腹鳴、下痢である

D.肺の病証
肺が病むと呼吸、気の生成、津液の代謝に障害が現れる
①肺の宣発粛降作用の失調(痰湿阻肺)
外邪や湿の停滞により、肺の機能失調を起こした病証
主な症状は咳嗽、痰鼻の異常である
外邪によるものは悪寒、悪風、発熱などの表証の症状を伴う
②肺気虚
肺の機能が減退した虚証である
主な症状は無力な咳嗽、喘息、少気、自汗、感冒を患いやすい
③肺陽虚
肺気虚がさらに進み、肺の陽気が不足して起こる虚寒少
主な症状は無力な咳嗽、
虚寒少上では、手足が冷て寒がる。痰が薄くさらさらしている
④肺陰虚
・肺の陰液が不足して起こる虚熱証である
・主な症状乾咳、むせかえるような咳、咽頭の乾き、痰はねばねばして量は少ない、潮熱

E.腎の病証
腎が病むと発育の遅れ、生殖機能の低下、呼吸困難などが起こる
①腎精の不足
腎精の不足による虚証である
主な症状は発育の遅れ(乳児期の五遅五軟、思春期の性器成熟の遅れ)、性欲の減退(不妊症、陽萎)、早老化(腰や膝の軟弱化、軟調)である
☆五遅:立ち上がり、歩行、頭髪のはえ、言葉などの遅れ
五軟:頭の骨が柔らかい、頸が座らずやわらかい、筋肉、口が柔らかいなど
☆陽萎:勃起不全
②腎陰虚
腎の陰液が不足した虚熱証である
主な症状は腰や膝の軟弱化、めまい、耳鳴り、五心煩熱
③腎陽虚
腎の陽気が不足した虚寒証で、命門火衰とも言われる
主な症状は腰や膝の軟弱化と冷え、四肢の冷え、寒がり、五更泄瀉(鶏鳴下痢)である
☆五更泄瀉:明け方の下痢
④腎気虚
腎の気の減退を起こした虚証で、腎気不固、腎不納気がある
腎気不固の症状は遺精、遺尿、早漏、帯下である
腎不納気の症状は喘息や呼吸困難が現れる

(2)六腑の病証
A.胆の病証
胆の病では悪心、嘔吐、口苦、黄疸、太息(ためいき)などがある
B.胃の病証
①胃寒
胃寒のうち胃実寒は上腹部の冷痛、腹部拒按がみられる
胃虚寒は上腹部の鈍痛、腹部の喜按摩
②胃熱
胃熱のうち、胃実熱は上腹部の灼熱痛、消穀善飢をみる
胃虚熱では雑、をみる
☆消穀善飢:いくら食べてもすぐにおなかがすく
☆雑: 空腹のようで空腹でなく痛むようで痛まない
③食滞
主な症状は、食を嫌う、胸や胃がつかえて苦しい、呑酸、腐、大便に酸臭がある
舌苔膩苔、腐苔
☆腐:腐ったようなにおいのするげっぷ
C.小腸の病証
小腸の虚寒では食後の腹脹、腹鳴泄瀉、腹部喜按をみる
小腸の実熱では小便が赤くなったり濁ったりする、口舌の瘡、舌尖紅をみる

D.大腸の病証
大腸の燥熱、津液の不足により便秘が起こる
寒湿や湿熱が下注すると泥状便や下痢が起こる

E.膀胱の病証
腎の陽気が不足すると排尿不利、あるいは尿閉が起こる
腎気不固により遺尿、尿失禁が起こる
湿熱が膀胱にたまると頻尿、尿意促迫、排尿痛、尿の混濁が起こる
湿熱が長期に渡ると結石を形成する

F.三焦の病証
上焦の機能が衰えると発汗障害を生じる
中焦の機能が衰えると消化不良、胃腸内の水分停滞を生じる
下焦の機能が衰えると尿閉、下腹部痛を生じる

■4)経絡の病証
外邪の進入を受けたり、臓腑の機能が失調すると、経絡の気血のめぐりに異常を生じ、経絡流注に沿った症状や関連機関に症状が現れる
経絡病証には正経十二脈病証と、奇経八脈病証とがある

(1)是動病と所生病
正経十二脈病証は是動病と所生病に分けられる
相違点をあげる
まず気が病むことによって起こるのが是動病で、後に血が病むことによって起こるのが所生病
邪が外にある病は是動病で、邪が内にある病は所生病
☆外から来る外邪によるのが是動病、内因による病は所生病
本経の病は是動病で、他経の病は所生病
☆最初に病んだ経絡が本経、そこから波及した経絡が他経
経絡の病は是動病、臓腑の病は所生病
☆病が臓腑まで侵したいえる場合は所生病
外因による病は是動病、内因による病は所生病

(2)十二経絡の病証
①手の太陰肺経
上肢前面外側の痛み、手掌のほてり、喘咳、息切れ、胸苦しさ、胸の熱感
②手の陽明大腸経
のどの腫れ痛み、上肢外側の痛み、示指の痛み、歯の痛み、鼻出血
③足の陽明胃経
顔面の麻痺、前頸部の腫れ、前胸部・腹部・鼠径部・下肢前面・足背の痛み、躁状態、鬱状態、鼻出血、消化吸収の異常
④足の太陰脾経
前胸部、心下部、脇下の圧迫感、下肢内側の腫れ痛み、母趾の麻痺、腹部膨満感、嘔吐、軟便、下痢、全身倦怠感
⑤手の少陰心経
心臓部痛、、上肢前面内側の痛み、手掌のほてりと痛み、喉の渇き、脇の痛み
⑥手の太陽小腸経
頚が晴れ後ろを振り返ることができない(寝ちがい)、肩・上腕の激しい痛み、頚肩・上肢後面内側の痛み、のど・顎の腫れ痛み、軟調
⑦足の太陽膀胱経
頭頂部・喉頭部痛、体幹・下肢後面の痛み、足の小指の麻痺
脊柱の痛み、眼の痛み、鼻出血、痔、のぼせ、精神異状(てんかん)
⑧足の少陰腎経
腰部・大腿内側の痛み、冷え、しびれ、足底のほてり
空腹感はあるが食欲がない、顔色が黒ずむ、呼吸が苦しく咳き込む、血痰、たちくらみ、寝ることを好んで起きたがらない、心配性でびくびくする
⑨手の厥陰心包経
心臓部痛み、腋の腫れ、上肢のひきつり、手掌のほてり、悸肋部のつかえ
胸苦しさ、顔色が赤い、精神不安定
⑩手の少陽三焦経
耳の後ろ~肩上部~上肢後面にかけての痛み、第4指の麻痺、目じりから頬の痛み、難聴
咽頭・喉頭の炎症、発汗
⑪足の少陽胆経
目尻から側頭部・体幹外側・下肢外側の痛み、足の第4指の麻痺、寝返りがうてない、足外反しほてる
口が苦い(胆汁)、よくため息をつく、頚部のリンパ節結核
⑫足の厥陰肝経
疝気(男)、下腹部膨満感(女)、遺尿、尿閉、うつむいたり仰向いたりできない、悸肋部の腫れ、嘔吐、ひどい下痢、顔面がすすけて青黒い
☆疝気:下腹部のひきつれ、さしこみ

(3)奇経八脈病証
奇経八脈の内、陰に属するものに任脈、陰脈、陰維脈、衝脈があり、陽に属するものに督脈、陽脈、陽維脈、帯脈がある
①督脈
背骨のこわばり、頭痛、足の冷え痛み、痔などの症状が現れる
②任脈
疝気(男)、帯下、月経異常、腹部の皮膚の痛みやかゆみ
☆帯下:広くは婦人病全体、狭くはおりもの
③衝脈
逆気(悪心、嘔吐、めまい頭痛)、下痢
☆任脈と衝脈は女子胞をめぐる
④帯脈
腹が張り腰が水中に座っている時のように冷えたりふわふわ座りが悪い
⑤陽脈
陰がゆるんで陽がひきつる(下肢内側の麻痺、前半身がゆるんで後半身がひきつる)
目が痛む
⑥陰脈
陽がゆるんで陰がひきつる(下肢外側の麻痺、後半身がゆるみ前半身がひきつる)
⑦陽維脈
寒熱に苦しむ
☆冷えと発熱の両方がある
足の少陽胆経とかかわりが深いので、同じように半表半裏の症状が現れる
⑧陰維脈
心臓部痛に苦しむ

■5)六経病証
六経病証は、外感病の進行を6つの病証に分けて捉える。
素問による六経病と傷寒雑病論による三陰三陽病とに大別される。
(1)六経病
☆鍼灸の方のとらえ方
経脈に照らし合わせて6つに分け、鍼灸治療の基準とした。
外邪はまず、太陽経病、陽明経病、少陽経病と陽谿を侵して進み、
さらに進行すると、太陰経病、少陰経病、厥陰経病と陰経を
侵して進行していく
①太陽経病(膀胱経、小腸経)
・頭頂部が痛み、腰背部がこわばる。
②陽明経病(胃経、大腸経)
・眼が痛み、鼻が乾き、安臥ができない。
③少陽経病(胆経、三焦経)
・胸脇痛、耳聾。
④太陰経病(肺経、脾経)
・腹中脹満、咽喉の乾き。
⑤少陰経病(腎経,心経)
・口が渇き、舌乾により渇きを訴える。
⑥厥陰経病(肝経、心包経)
・煩悶を起こして陰嚢が収縮する。

(2)三陰三陽病(傷寒論)
☆湯液の方のとらえ方
①太陽病
発病の初期で悪寒、発熱、頭痛、項強、脈浮の時期
②少陽病
発病後4~5日
口苦、咽乾、舌苔白、食欲不振
胸脇苦満、往来寒熱、眩暈、弦脈
③陽明病
発病後8以上経た陽病の極期
体温が高く全身くまなく熱感し、腹実満し、便秘、舌苔黄
④太陰病
体力衰え、身体冷え、腹虚満、下痢、嘔吐、胃腸症状を呈する
⑤少陰病
ますます元気がなくなり、臥床して、脈波微細でふれにくくなる
⑥厥陰病
上気して顔色は一見赤みがかっているが下半身は冷え、胸が熱く痛み、空腹だが飲食できない

■6)代表的な疾病
(A)熱病
(B)風病
(C)痛
(D)厥
(E)痺(やまいだれに田の下に元の上の一をとったもの)
風寒湿の三つの邪気がまじりあって人体を侵し営衛の気の循環ア悪くなり発症する病である
主な症状は痛みとしびれであるが、風寒湿の邪気の強弱によって分類される
・風ひ(行ひ)
痛みが郵送する
・寒ひ(痛ひ)
激しい痛みになる
・湿ひ(着ひ)
痛む場所が一定して長引く
(F)い(やまいだれに萎)
(G)咳嗽





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