不正請求とマッサージ師

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昨日の記事で書いたマッサージの不正請求のニュースで、もう1つ関連ニュースがありました。
不正はしっかりとニュースになるのはいいと思うんですけど、しっかりと追跡調査してもらいたいですね。
マッサージ業者 返金 不正請求疑いで利用者に
(2014年10月26日) 【北陸中日新聞】【朝刊】【その他】
※ページがなくなった時のために、最後に本文をコピペしときますね。
マッサージ業者が返金したとタイトルにあったので、不正請求したお金をちゃんと返したのかと思って読んでみて…。
↓記事の気になる部分抜粋
金沢市の訪問マッサージ事業所○○○が、健康保険などから支払われる療養費を不正請求した疑いが持たれている問題で、事業所側が利用者に返金を進めていることが、関係者への取材で分かった。過大に徴収した利用者の自己負担分とみられるが、返金の趣旨について説明していないという。
↑この部分、国保とか後期高齢者連合にお金を返したんじゃなくて、水増し請求分を利用者に返したってなってるんですが、利用者にお金を返すってのはどういうことかわかりますか?
これは、「不正請求」じゃなくて『過誤請求』として処理しようとしてるんじゃないかと疑っちゃいます。
「不正」は正しくないことですが『過誤』は間違いってことですね。
マッサージ師とマネージャー(ドライバー)がペアで動くために予定表というものを作っているようなんですが、1回20分のマッサージを2回の40分施術して、2日間来たように請求する、通称「ダブル」をするときは、予定表に「ダブル」と書かずに『無料体験』って書くのがこの会社の作戦らしいのですが、書面で残っている予定表には「無料」と書かれた証拠はありますが、不正請求の証拠はないんですよね。
ということは、無料体験としてマッサージしてるのに、保険請求業務をしてる人が間違えて有料としてカウントしちゃった…、間違えて請求してて通常よりも多く治療費が振り込まれてますので、正しい請求をし直して振り込まれた金額との差額を返金しますってなことにすれば、不正請求として刑事告訴されることから逃げれるかもしれないんですよね。
去年か一昨年化のマッサージの不正請求でニュースになってた○○○治療院はフランチャイズ展開してるらしく(←今も存続してるか知りませんが)、そこでは不正請求のマニュアルがあるってニュースにもなってました。
今回の訪問マッサージ業者のHPを見てみると、こちらも「加盟店」というフランチャイズの紹介があったんで、今回の不正請求もマニュアルの臭いがしてしまうのは私だけでしょうか…。
↓記事の気になる部分抜粋
○○は、視覚障害者のマッサージ師と健常者の「マネージャー」がペアで移動し、利用者方でマッサージを施す○○を利用していた女性によると、24日にマネージャーの1人が自宅を訪れ、特に説明なく、数万円の入った封筒を手渡した。説明文書なども入っておらず、女性は「変だなあと思った」と話した。
↑この部分、ダブルの2回目分の自己負担分を患者に変換して、変換が完了したら保険者に新たなレセプトを送り、「過誤請求による患者様の自己負担分は患者様に変換しました」みたいな別紙を添付するんじゃないですかね。
あと、真ん中の部分、数万円の入った封筒をってトコ、数万円ってすごい金額ですよ。
例えば、全身のマッサージで訪問距離が近ければ、患者負担は「1回300円程度」、訪問距離が遠くても「1回500円程度」ですから、1万円の返還で『20回~30回分』、5万円の返還なら『100回~150回分』となりますね。
もし10月に健康保険療養費を使用したマッサージをした場合、11月10日までに保険者にレセプトを郵送して、1月か2月に治療院の口座に健康保険療養費請求分が振り込まれるという流れになるので、振り込まれた時に金額が合わないことに気付くはずなんですよね。
3カ月分ならまだわからなくもないですが、それ以上前の分までとなると間違うはずはないんですね。
しかも株式会社ですから顧問税理士もいるはずなので、間違うはずないです。
↓記事の気になる部分抜粋
○○でマッサージ師として勤務していた元社員の視覚障害者男性2人が25日、本紙の取材に応じた。水増しにつながった可能性がある1日2回分のマッサージをする方法について、「以前は少なかったが、徐々に増えていった」などと証言し、「自分たちはうまく使われた」と悔しさをにじませ、うなだれた。
↑この部分、あん摩マッサージ指圧師という資格は鍼灸師や柔道整復師と同様に、厚生労働大臣に認められた国家資格で、「開業権」を持たされている視覚なんです。
病院には理学療法士とか作業・言語聴覚療法士というリハビリの先生の国家資格を持った人が働いていますが、同じ厚生労働大臣認定の国家資格なんですけど、リハビリの先生は開業権を持っていないんです。
医療業界で開業権を持っているのは、医師、歯科医師、柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師だけなんですが、鍼灸師とあん摩マッサージ指圧師には開業権もあるほどの責任重大な国家資格だという認識が少ないように感じます。
不正請求業者で働いていた視覚障害マッサージ師は「うまく使われた」とか「うなだれた」とありますが、訪問マッサージ業者で働いている視覚障碍マッサージ師は、健康保険の取り扱いについて無知な人が多すぎますね。
柔道整復師は、健康保険の取り扱い方を知らない人なんて1人もいないはずなので、国民の血税を取り扱える資格であるという責任の重さをもっと感じた方がいいですね。
その責任が不正請求をなくす唯一の方法だと思います。
↓記事の気になる部分抜粋
ノルマ未達成でも不利益はないが、「達成できないと居心地が悪かった。『ダブル』は不正かもと思ったが、請求には関与していなかったし、ノルマのこともあった」と振り返る。
↑この部分、健康保険療養費の請求には関与していなかったというのは大問題ですね。
療養費支給申請書(レセプト)には施術者の署名捺印が必要なんですが、関与していなかったというのはどういうことなんでしょうか。
目が見えないから書類を読めない…なら、音読してもらってでも確認してレセプトに署名捺印するのが責任だと思います。
印鑑を会社に渡しておいて捺印を任せてたとしても、自分のハンコで捺印されてれば確認したということになりますので、このマッサージ師にも十分に責任はあると思います。
去年か一昨年の○○○治療院の不正請求でも同じような視覚障害マッサージ師の関係する内容の不正請求があったのに、何の改善策も打たなかったのが間違いですね。
自分の名前で不正請求が行われているんだから、不正請求も自分で責任を取らないといけない…ってくらいの責任感が欲しいですね。
不正請求をしている整骨院がいっぱいあるってニュースでも見かけますが、その不正請求は柔道整復師自身がしっかりと責任を取っていますんで、不正請求整骨院の方がよっぽどいさぎいいですね。
同じ視覚障害鍼灸マッサージ師として、もっとしっかりしてほしいです。
これだけ同じような不正請求が増えてるんですから、全国の視覚支援学校の鍼灸マッサージ科でも、健康保険療養費の取り扱いについても教える方向で授業を組み立ててもらいたいですね。
=====以下、記事コピペ=====
マッサージ業者 返金 不正請求疑いで利用者に
(2014年10月26日) 【北陸中日新聞】【朝刊】【その他】
金沢市の訪問マッサージ事業所○○○が、健康保険などから支払われる療養費を不正請求した疑いが持たれている問題で、事業所側が利用者に返金を進めていることが、関係者への取材で分かった。過大に徴収した利用者の自己負担分とみられるが、返金の趣旨について説明していないという。
○○は、マッサージを行った日数を水増しして過大に請求したとして、国民健康保険を所管する市や、石川県後期高齢者医療広域連合に関係者から告発されている。
○○は、視覚障害者のマッサージ師と健常者の「マネージャー」がペアで移動し、利用者方でマッサージを施す○○を利用していた女性によると、24日にマネージャーの1人が自宅を訪れ、特に説明なく、数万円の入った封筒を手渡した。説明文書なども入っておらず、女性は「変だなあと思った」と話した。
元マネージャーの男性によると、他にも返金された利用者がいる。関係者によると、○○は一部の利用者に対し、1回20分のマッサージを1度に2回分の40分実施しながら、2日に分けて施術したと偽り、保険者と利用者に過大請求していた疑いがある。
1日で2回分を実施しても、保険者に請求できるのは1回分の額のため、2日に分けて請求したとみられる。
「うまく利用された」 視覚障害者の元社員
○○でマッサージ師として勤務していた元社員の視覚障害者男性2人が25日、本紙の取材に応じた。水増しにつながった可能性がある1日2回分のマッサージをする方法について、「以前は少なかったが、徐々に増えていった」などと証言し、「自分たちはうまく使われた」と悔しさをにじませ、うなだれた。
4年半勤務した男性(58)は今年に入り、マネージャーが利用者に2日分の書類を広げ、はんこを押してもらっていることが分かり、療養費の過大請求の可能性に気付いた。
男性によると、1日の訪問で2回分に当たる40分の施術を行うことは内部で「ダブル」などと呼ばれ、就職当時からあった。マッサージ師には2年ほど前から月ごとの施術件数のノルマが課せられるようになったが、「ダブル」は2件分としてカウントでき、次第に増えていった。
ノルマ未達成でも不利益はないが、「達成できないと居心地が悪かった。『ダブル』は不正かもと思ったが、請求には関与していなかったし、ノルマのこともあった」と振り返る。
「ダブル」の対象となるのは、主に1回20分のマッサージでは物足りなさを訴える利用者。男性の担当では2割ほどを占めた。男性から利用者に「ダブル」を依頼することはなかったという。
40代の男性は「障害者への理解もあり、当初は○○でずっと働きたいと思っていた」と話す。だが不正に加担させられたとの思いや、有給休暇が取れない不満などが重なり、退職した。
この男性は「がんばって利用を増やしても手取りは変わらなかったし、残業代も出なかった。『ダブル』では利用者さんにも余分な負担をさせてしまった」と悔やんだ。

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コメント

  1. ダークな業者で働いていたものです より:

    う~ん、働いていた視覚障害者のコメントが
    イマイチ信用できんなぁ
    保身に走っているとしか思えないのは俺だけではないはず
    院長の言うとおり学生時代にこういう事を教えるのも一つの方法やね
    後は個人の倫理観で判っててもやる奴はおるやろうしね
    レセプトの作成は確かに視覚障害者の場合は事務員に任せっぱなしの事が多いけれど
    全盲の一人暮らしでない限り訪問回数の確認はできるからね
    自分で患者さん宅の訪問が何回あったかは
    記録をつけていれば判るからレセプトとの回数もあってるかどうかは確認できるし
    書類作成は任せてたけれどレセプト確認の為に
    実際に自分で回数は管理してたもんねぇ
    まぁ残念ながらこの問題は無くならないやろうねぇ・・・

  2. あんり より:

    そうなんですよ…、マッサージ師の言葉にはいろんな背景が見えてくるんですよ…。
    医療費っていう国の税金を引っ張りだせるのは国家資格取得者だけなので、「知りませんでした」が通用すると思ってるようなコメントがどうも気になりますね。
    レセプトの施術者の名前は自分なのに、「私の管理不足でした」って言葉があったのかなかったのか…。
    新聞や雑誌ですし、記事にしやすい部分だけを抜いてるでしょうから、本当のところは見えてこないんですけどね…。
    この不正請求問題の責任は誰がとることになるんでしょうね。
    この業者のHPのトップページに顔と名前が出てる代表取締役が責任を取ることになるのかな…なんて思ったりしますけど、この人がマッサージ師じゃなかったらどうなるんでしょうか。
    健康保険の取り扱い中止期間が5年…なんて処分を受けたとしても、この代表取締役が無資格なら、実質、処分なしと同じことですもんね。
    整骨院なら管理柔道整復師とかって全責任をとる責任者が決まってますからいいかもしれませんけど、マッサージ師の場合はどうなるんでしょうか。
    これで「マッサージ師はお咎めなし」だったら甘すぎますよね。
    そもそも罰則が甘すぎるんですよね。
    5年間の健康保険の取り扱い中止なんて、誰かを雇ってしまえば何の問題もなく継続できますからね。
    免許取り消しくらいしないと、税金を納めてる国民に怒られますよ。