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ノート・テスト科目一覧

東洋医学臨床論ノート04「顔面麻痺」

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1.現代医学的な考え方
■1)注意を要するもの
(1)症状
①下顔面部の麻痺は明瞭だが前額部へのしわ寄せはできる。
  ……… 中枢性麻痺
②中耳炎の症状(耳閉感・耳痛・耳漏など )…… 耳性麻痺
③難聴・耳鳴・めまいを伴う …… 腫瘍性麻痺
④頸部・顔面部の外傷後に発症 …… 損傷性麻痺
⑤発症初期に強度の麻痺を伴う …… 神経変性

(2)所見
 中枢神経麻痺では、脳神経(外転神経など)症状、錐体路症状が出現する。

2.適応となるもの
① ベル麻痺
② 程度により、ラムゼーハント症候群(水痘・帯状疱疹ウィルスが顔面神経に感染して起こる。外耳道・耳介に疼痛を伴う疱疹がみられ、同側の末梢性顔面神経麻痺を生じる。)
1)ベル麻痺(末梢性顔面神経麻痺)
(1)症状
 緩慢に症状は完成していく。
①前額(患側)のしわがなくなり、しわ寄せ不能
 ②兎眼
 ③ベル現象
 ④口角が下がり、患側口角は(#1   )側へ引かれる
 ⑤鼻唇溝消失、口笛が吹けない、患側舌前 2/3 の味覚障害
 ⑥(#2     )過敏、唾液・涙液分泌の低下
 ⑦表情筋の麻痺以外の症状の程度は、障害部位により異なる。

 「一口メモ:顔面神経の走行」
 顔面神経は橋から出て内耳神経と共に内耳道を走り、内耳神経と分かれてから顔面神経管内に入り、直角に曲がって鼓室の後壁に沿って弓状に茎乳突孔から頭蓋底の外面に出る。舌の味覚や副交感性の神経は運動性の神経と内耳神経との中間から橋を離れるので中間神経と呼ばれる。顔面神経管の中で神経が後方に屈曲する所に膝神経節がある。この神経節は中間神経に由来する知覚の神経節である。
 なお、顔面神経は終止枝となるまでに次の枝を出す。
 ①大錐体神経 - 膝神経節から起こり、涙腺に分布する副交感性神経を含む。
 ②アブミ骨筋神経 - アブミ骨に分布。
 ③鼓索神経 - 茎乳突孔を出る直前に分かれる。舌の味覚の知覚神経と顎下腺、舌下腺に分布する副交感神経を含む。
 ④終枝 - 顔面の筋に分布する。

・障害高位、顔面筋麻痺、味覚障害と唾液分泌障害、アブミ骨筋反射障害、涙分泌障害の順
 A。核性  + - + -
 核性ではあるが中間神経は別の所から起始するので知覚と副交感神経に由来する機能は障害されない。
 膝上性 +  +  +  +
 膝性  +  +  +  +
 膝下性 +  +  +  -
 アブミ骨筋神経分岐下  +  +  -  -
 鼓索神経分岐下  +  -  -  -

(2)治療方針
血行の改善、顔面筋の萎縮予防、神経機能の回復
(3)治療時期
発症直後は顔面筋の安静に努め、数日たって麻痺の進行が停止してから、局所の施術をはじめる。
(4)治療法
①マッサージ
・顔面全体に軽く一般的施術をする。
・患側顔面部には弱刺激で軽擦・揉捏(指頭)を入念に行う。
・その際、翳風(茎乳突孔部)・四白・迎香・下関などに軽い指頭圧迫・圧迫振せんを間歇的に繰り返す。
頸部・肩背部の筋緊張の緩解の目的に、同部に軽擦・揉捏・圧迫法を施す。
・筋力の回復に伴い前額部へのしわ寄せ、眼の開閉、頬・鼻を膨らませる、口笛を吹かせるなどの表情筋運動をさせる。初めは他動的に、回復に伴い自動運動を鏡の前で行うよう指導する。

①鍼灸
・軽い刺激を目標とする。
  陽白(#3   )筋
  四白(眼輪筋)
  地倉(#4   )筋
  翳風(#5   )神経
  天柱(#6   )筋
・低周波鍼通電療法
・星状神経節刺法 :SGへの刺鍼は、罹患顔面神経の血流改善を図り、その回復を促すと考えられる。
☆SG:サテライトガングリオン=星状神経節
・刺鍼点: 胸鎖関節の上方約25㎜、前正中線の外方約15㎜の点(輪状軟骨と胸骨との間の中点付近)

■2)東洋医学的な考え方
『霊枢』に「口眼歪斜」と称され主として陽明経と関連深い。
「平素からの顔面の脈絡の虚に乗じて風寒の邪が侵襲し、経気のめぐりに障害が生じ経筋の栄養状態が悪くなると、弛緩して顔面麻痺が起こる。」

(1)分類
随伴症状により次のようなタイプがある。
①少陽タイプ …… 少陽部位(側頭部や胆経経路上)に波及
 耳後・耳下の疼痛、聴覚障害
②陽明タイプ …… 陽明部位(顔面部)が中心
 患側の舌前 2/3 の味覚障害 
← 舌も経筋がめぐるから。
③肝血虚タイプ …… 長期化し肝血虚を来す
 患側筋の拘縮・攣縮 ← 肝は筋を主るので肝血虚で筋を滋養できなくなる。

(2)治療方針
風寒の邪を除去し気血循環の改善を図る。そのため手足陽明経、手足少陽経を主体に補瀉する。
(3)治療法
・局所穴
地倉・頬車に透鍼、陽白、四白、攅竹 巨刺も効果あり。
・誘導穴
風池、外関、足三里、三陰交、合谷、太衝、陽陵泉





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