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東洋医学臨床論ノート16「月経異常」

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1.現代医学的な考え方
1)参考:月経異常の分類
①無月経
②月経周期の異常
・頻発月経(25日以内)、稀発月経(38日以上)
③月経の持続日数の異常
・過長月経(8日以上)、過短月経(2日以内)
④量の異常
・過多月経、過少月経
⑤初経に関する異常
・早発月経(9歳未満)、遅発月経(16歳以降)
⑥閉経に関する異常
・早発閉経(39歳以前)、晩発閉経(56歳以後)
⑦月経随伴症状の異常
・月経前症状は月経前緊張症(月経前症候群)など。
・月経時症状は月経困難症など。
・それぞれ器質性と機能性とに分けられる。

1)注意を要するもの
①子宮の腫瘍
・不正性器出血・過多月経・過長月経を伴う場合
②感染症
・帯下を伴う場合
③子宮内膜症
・月経痛が漸次増強する場合
2)適応となるもの
・機能性の月経前緊張症および月経困難症
・稀発月経、続発性無月経が適応となることもある。

1) 機能性の月経前緊張症および月経困難症
病態と症状
①機能性月経前緊張症
・月経開始の数日前から始まる精神的、身体的症状で
 月経開始とともに減退、消失するもののうち、
 器質的疾患を認めないもの。
・神経症的性格、内分泌系機能の異常、乳房緊満、悪心、嘔吐、
 下腹部膨満、頭痛、めまい、耳鳴、全身倦怠(睡魔)、不安、
 いらいらなど
②機能性月経困難症 
・月経に伴う下腹部不快感、下腹部痛、腰痛が治療を要するほど
 強いもののうち器質的疾患を認めないもの。
・疼痛は子宮の収縮に起因する。
・痙攣性の下腹部痛が背部や大腿部に放散し、
 消化器症状・精神神経症状を伴う。
治療方針
・自律神経機能・内分泌機能を調節し、諸症状を改善・予防する。
治療法
①マッサージ 
・下腹部(大巨・中極・大嚇)、腰仙部(腎兪・小腸兪・次)の
 圧痛や硬結などを中心に軽擦・揉捏・持続的圧迫法を施す。
・更に、反射・誘導の目的で、下肢部(血海・三陰交・梁丘)に
 施術する。
・情緒不安や抑鬱などの精神症状がみられる場合は、
 後頸部から肩甲間部にかけて緊張を除く。
・一般的強壮法として全身施術をする。
・併用療法として、坐浴も効果的である。
②鍼灸
・下腹部、腰仙部で圧痛や硬結などのある経穴や反応点に施術する。
・関元、腎兪、次、三陰交など。

2.東洋医学的な考え方
・女子胞は腎精の影響を受けて機能し、妊娠と月経を主る。
・女子胞からは任脈と衝脈が起こり、他に、肝・脾も
 女子胞に影響を与える。
※月経周期の異常
①経早(月経先期)は、月経の周期が7日以上早まるもの。
②経遅(月経後期)は、月経の周期が7日以上遅れるもの。
③経乱は、月経周期が不定期なもの。

1.経早
1)分類
①実熱によるもの
・平素から陽盛体質の人は、体内に熱が生じやすい。また
 辛いものなどの偏食により内熱が生じ、この熱が
 血分に影響すると経早が起こる。
②鬱熱によるもの
・情志の抑鬱により肝鬱となり、それが改善されないと熱化または
 火化する。この火熱が血分に影響すると経早が起こる
③虚熱によるもの
・慢性疾患などにより陰虚となり、そのために虚熱が生じ
 血分に影響すると経早が起こる。
④気虚によるもの
・飲食不節や労倦などにより脾を損傷し、脾の統血機能が
 低下すると経早が起こる。
※血分とは
・衛気営血弁証に用いられる言葉で、熱邪の伝播を段階的に
 衛分→気分→営分→血分としている。熱が血分まで到達すると
 出血傾向となる。八綱弁証では衛分は表熱実証、その他は
 裏熱実証に分類される。
2)鑑別
(1)虚実
・①②は実証、③④は虚証。
(2)熱
・①②③は熱証(③は虚熱)。④には熱による所見は現れない。
(3)随伴症状
①実熱によるもの
・心煩、口乾、便秘などを伴いやすい。
②鬱熱によるもの
・乳房・胸脇部・小腹部の脹痛、眼症状、いらいらする、
 怒りっぽいなどを伴いやすい。
③虚熱によるもの
・陰虚内熱による五心煩熱、盜汗などを伴いやすい。
④気虚によるもの
・倦怠感、息切れ、心悸、腹部の下垂感などを伴いやすい。
(4)経早における経量の比較
・実熱によるものは多い。
・鬱熱によるものは多かったり少なかったり(気機の不安定)。
・虚熱によるものは少ない(陰血不足による)。
・気虚によるものは多い(統血機能の失調)。
(5)経早における経色と経質の比較
①実熱によるもの
・鮮紅もしくは紫紅、粘稠。
②鬱熱によるもの
・紅あるいは紫、粘っこく血塊が混入することもある。
③虚熱によるもの
・紅、粘稠。
④気虚によるもの
・淡、稀薄

3)参考症例 鬱熱(肝鬱化熱)による経早
※気虚によるものは教科書参照
病態
・情志抑鬱により肝鬱となり熱火して血分に影響する(気滞血)。
主要症状
・経早、経血量は多かったり少なかったり
・経色は紫紅、経質は粘く血塊があり、気機が不安定になるので
 量も不安定となる。
随伴症状
・乳房・胸脇部・小腹部の脹痛、心煩、怒りっぽい
舌脈所見
・舌質紅、舌苔薄黄、弦数脈
治療方針
・肝の疏泄機能を改善し、肝熱の清熱を図る。
治療法
・関元、血海、行間、地機
取穴理由
・関元は足の三陰経の交会穴であり、衝・任脈を調整する要穴。
・これに血海を加えて血を調整する結果、衝任脈を調整して
 月経周期を改善する。
・行間、地機の配穴で肝の疏泄機能を改善して肝気の鬱滞を
 除く結果、血熱が除去される。
・地機は血病に膈兪とともに会配穴として用いられる。つまり、
 血に関与する経穴。また、肝経と脾経が交わる経穴でもある。

2)経遅
1)分類
①寒邪によるもの
・月経期や産後で胞宮の固摂がしっかりしていない時に風寒の外邪を
 受けたり、あるいは生ものや冷たいものを好んで飲食すると、
 寒邪が衝任脈を犯すことがある。
・衝任脈の血が凝滞し、経行が阻止されると経遅が起こる。
②肝鬱によるもの
・情志の抑鬱により肝気の疏泄が悪くなりそれが長期にわたって
 改善しないと気滞ケツオを形成する。
・これにより胞宮や衝任脈の血行が悪くなると経遅が起こる。
③虚寒によるもの
・平素から陽虚体質の人、または久病や房事過多により
 腎陽を損傷し、陽虚のために気血の生成が不足すると、
 衝任脈が血で充足せず血行も弱くなり経遅が起こる。
・また陽虚により胞宮を温煦できないために起こるものもある。
④血虚によるもの
・病後、慢性出血、または脾胃虚弱のために血の生成が不足すると、
 衝任脈が血で充足せず経遅が起こる。
2)鑑別
(1)虚実
・①②は実証、③④は虚証。
(2)随伴症状
①寒邪によるもの
・実寒による小腹部の絞痛(拒按喜温)、四肢の冷えなどを
 伴いやすい。
②肝鬱によるもの
・精神抑鬱、小腹部の脹痛、胸脇痛などを伴いやすい。
・なお、疼痛は拒按を呈する。
③虚寒によるもの
・腎陽虚による小腹部や腰部の隠痛(喜按喜温)、四肢の冷え、
 寒がりなどの症状を伴いやすい。
④血虚によるもの
・小腹部の隠痛(空虚感を伴う)、めまい、不眠、心悸、
 顔色が悪い、皮膚は乾燥、目がかすむなどの栄血が
 頭顔面部や心を養うことが出来なくなり生ずる症状を伴う。
(3)経遅における経量の比較
・寒邪によるものは少ない(寒邪が流れを凝滞させる)。
・肝鬱によるものは少ない。
・虚寒によるものは少ない。
・血虚によるものは少ない。
(4)経遅における経色と経質の比較
①寒邪によるもの
・暗紅、正常あるいは血塊が混入することがある。
②肝鬱によるもの
・正常。但し肝鬱化火となっていれば経色は紅となり、
 経質は粘稠となる。
③虚寒によるもの
・淡、稀薄
④血虚によるもの
・淡、稀薄

3)参考症例 虚寒(陽虚)による経遅
※血虚、寒邪によるものは教科書参照
病態
・陽虚体質、久病、房事過多 → 腎陽損傷 → 気血生成不足
主要症状
・経遅、経血量は少ない、経色は淡、経質は稀薄
随伴症状
・小腹部痛、喜温喜按、めまい、息切れ、腰がだるい、
 顔面蒼白、身体手足の冷え、小便は透明で長い、下痢
舌脈所見
・舌質淡、舌苔薄白、遅脈にして無力
治療方針
・腎陽を温め強壮を図る。
治療法
・気海、関元、気穴、三陰交、命門、太谿
取穴理由
・腎経と衝脈の交会穴である気穴を配穴して衝任脈の調和を図り、
 三陰交で腎を補い血を調整し、衝任脈の補養を図る。
・命門・太谿の配穴で腎陽を補って、温煦機能を活性化させる。

3)経乱
1)分類
①肝鬱によるもの
・肝はその蔵血、疏泄機能により血の輸送量や連行を調節している。
・抑鬱や激怒により肝のこれらの機能が失調すると経乱が起こる。
・一般的には肝気の疏泄が過度になると経早となり、
 疏泄が弱くなると経遅となる。
②腎虚による経乱
・先天的な腎気不足や房事、出産過多などにより腎虚になると、
 封蔵機能が低下して衝任脈が空虚となる。
・このため陰血に対する調節機能が失調すると経乱が起こる。
2)鑑別
(1)虚実
・①は実証、②は虚証。
(2)随伴症状
①肝鬱によるもの
・乳房や小腹部の脹痛、ため息などを伴い、月経が来潮すれば
 痛みは軽減するという特徴がある。
・気機の運行が乱れるので経乱とともに量も一定しない。
②腎虚によるもの
・耳鳴り、めまい、腰のだるさなどを伴う。
(3)経乱における経量の比較
・肝鬱によるものは多かったり少なかったり。
・腎虚によるものは少ない(精血不足だから)。
(4)経乱における経色と経質の比較
①肝鬱によるもの
・紫紅、粘稠
②腎虚によるもの
・淡、稀薄

3)参考症例 腎虚による経乱
※肝鬱によるものは教科書を参照
病態
・先天的な腎気不足、房事、出産過多により腎虚となり、
 衝任脈の空虚(血が充実しない)が起こり、
 陰血に対する調節機能が失調して起こる。
主要症状
・経乱、経血量は少なく、経色は淡、経質は稀薄
随伴症状
・耳鳴、めまい、腰のだるさ、夜間多尿、下痢
舌脈所見
・舌質淡、舌苔薄、沈脈
治療方針
・腎を補い、精血の回復を図る。
治療法
・関元、三陰交、腎兪、太谿、水泉
取穴理由
・関元、三陰交で肝を整えて腎を補い、腎兪、太谿、水泉で腎気を
 補い、衝任脈を充実させる。





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