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病理学ノート08「腫瘍」

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◎第1節 腫瘍の意義
・腫瘍とは
生体自身の細胞が変化して無目的に自律的過常増殖を示すようになった病変
・自律的増殖とは
周囲の正常な組織細胞とは無関係に増殖し続けるもの
・WHOによる腫瘍の呼称
新生物

◎第2節 腫瘍の携帯
1)腫瘍の形
・肺、肝、脳などの深部の実質臓器に発生した腫瘍の増殖の特徴
基本的に周囲に向かって増殖拡大
・実質臓器に発生する腫瘍の形の特徴
球状
・臓器の表面(皮膚、粘膜など)に発生した腫瘍の形の種類
いぼ状、きのこ状乳頭状
ポリープ状、噴火口状など
・ポリープ状腫瘍がよく見られる部位
胃腸の粘膜
(良性のものが多い)
・ポリープ状とはどんな形か
きのこの笠の部分が球状になっているもの
2)腫瘍の大きさ
・良性腫瘍の一般的な形の特徴
形が単純で、周囲との境界がはっきりしている
3)腫瘍の色
・一般的な腫瘍の色
灰白色
・赤色腫瘍が多く含むもの
血管に富む(血管腫など)
・黄色腫瘍が多く含むもの
脂肪(脂肪腫など)
・黒色腫瘍が多く含むもの
メラニン色素(黒色肉腫(メラノーマ)など)
4)腫瘍の硬さ
・硬い腫瘍の例
骨腫、軟骨腫
・軟らかい腫瘍の例
脂肪腫、年膜腫
・実質細胞、間質細胞どちらが多い方が硬い腫瘍か
間質細胞(結合組織)
・実質細胞の多い軟らかい腫瘍を
髄様癌
・間質細胞の多い硬い腫瘍を
硬癌
・癌腫と肉腫で一般的に硬いのは
癌腫

◎第3節 腫瘍の構造
1)腫瘍の実質
・腫瘍の実質とは
その腫瘍固有の細胞からなる
・悪性になるほど発生母組織の細胞からかけ離れる
・発生母組織と腫瘍実質細胞との違い
異型性
・異型の程度が軽いものを
成熟型
・異型の程度が著しいもの
未成熟型
①細胞の大きさの異常
・巨細胞や小細胞など
・悪性の場合には形が不ぞろいになることも
②細胞核の異常
・細胞核の異常のパターン
核の大きさの不揃い
クロマチン(染色質)分布の異常
細胞核/細胞質 比の増大など
③染色体の異常
・細胞分裂時の染色体の不分離、消失による染色体数の数の増減による
・慢性骨髄性白血病に見られる標識染色体
フィラデルフィア染色体

2)腫瘍の間質
・腫瘍の間質を構成するもの
結合組織(支持組織)
毛細血管(栄養供給)
・間質は多くの主要に共通の部分
・実質の増殖が旺盛だと、間質の増殖がそれに追いつかず、腫瘍組織が壊死することも

3)実質と間質の分布
・上皮組織(皮膚、粘膜)から発生した腫瘍の特徴
実質が集団をなし、間質がその周囲を包む形
・上記のような構造を
蜂巣構造
・非上皮性組織(骨、筋、脂肪など)から発生した腫瘍の特徴
実質と間質の細胞が交じり合っている(蜂巣構造ではない)

◎第4節 腫瘍の発育と転移
■1)連続性発育(局所性発育)
・発育の種類
膨脹性発育
浸潤性発育
(1)膨脹性発育
・膨脹性発育の別名
拡張性発育、限局性発育
・膨脹性発育とは
風船のように一塊となって拡大するもの
(周囲組織を圧迫)
・正常組織との境界が明確
・良性腫瘍に多い
(2)浸潤性発育
・浸潤性発育とは
腫瘍組織が正常細胞を破壊しながらその間に広がっていくもの
・正常組織との境界が不明確
・悪性腫瘍に見られる

■2)非連続性発育(転移)
・転移とは
腫瘍細胞が原発巣から他の部位に達し、増殖、発育すること
・悪性腫瘍の恐るべき特徴の一つ
・転移の種類
リンパ行性転移
血行性転移
体腔内転移
・癌腫で多く見られる転移
リンパ行性転移
・肉腫に多くみられる転移
血行性転移
(1)リンパ行性転移
・リンパ行性転移の流れ
癌細胞がリンパの流れにのる
→原発巣所属のリンパ節に転移
→遠隔部のリンパ節に転移
・肺癌、乳巌の所属リンパ節
肺癌:肺門リンパ節
乳巌:腋窩リンパ節
・胃がんに特徴的にみられる転移巣
ウィルヒョウの転移
・ウィルヒョウ転移で転移するリンパ節
左鎖骨上リンパ節
(2)血行性転移
・血行性転移の特徴
遠隔部に転移巣を作る
・全身に発生した腫瘍が転移しやすいのは
肺(体循環、肺循環によって)
・腹部内臓に発生した腫瘍が転位歯や膵のは
肝臓(門脈によって)
(3)体腔内転移
・体腔内転移の別名
播種
・体腔内転移が起こる腫瘍
胸腹部の臓器に発生した腫瘍
・体腔内転移の流れ
臓器にできた腫瘍細胞が拡大
→臓器表面に達する
・体腔内転移の特徴
胸膜や腹膜に多くの転移巣ができる
癌性腹膜炎、癌性胸膜炎を起こす
・体腔内転移を起こしやすい場所
ダグラス窩
・ダグラス窩への体腔内転移を
シュニッツラー転移
(4)その他
?・その他の転移の種類
接触転移
管腔性転移
クルーケンベルグ腫瘍
・接触転移の例
上唇の癌の下唇への転移
・管腔性転移の例
肺癌の気管を経由しての転移
腎臓癌の尿路を経由しての転移
*・クルーケンベルグ腫瘍とは
消化器の癌の卵巣への転移

◎第5節 腫瘍の発育段階
・癌の発育段階による分類
前癌状態
潜伏癌
早期癌
進行癌
末期癌
潜在癌
不顕性癌
1)前癌状態
・正常な細胞から悪性腫瘍が発生する前段階の変化
・前癌状態の例
老人性過角化症
火傷の瘢痕
慢性胃炎(特に悪性貧血寒邪の萎縮性胃炎)
乳腺症、肝硬変など
2)潜伏癌
・潜伏癌とは
前癌状態から癌化して臨床的に発見されるまでのもの
3)早期癌
・早期癌とは
癌原発病総の広がりが少ない
原発病総が一つの組織にとどまっているもの
・早期癌に属する癌
非浸潤癌
上皮内癌
・早期癌が発見されることが多い部位
子宮頚部、皮膚、乳腺
4)進行癌
・進行癌とは
癌原発病総が周囲の組織にまで浸潤しているもの
・周囲のリンパ節や臓器への転移が予測される
・予後不良なことも
5)末期癌
・末期癌とは
癌細胞が遠隔部まで転移し、全身が悪液質状態となっているもの
6)潜在癌
・潜在癌とは
死後の病理解剖で発見される癌
・潜在癌が見られる部位
甲状腺、前立腺など
7)不顕性癌
・別名オカルト癌
・不顕性癌とは
臨床的に転移が認められるのに
原発巣がわからないもの
8)悪性腫瘍の病期分類
・悪性腫瘍の発育段階の指標の例(予後推測などに使う)
TNM分類
・TNMそれぞれの意味
T:原発巣の大きさと広がり
N:付属リンパ節転移の有無と広がり
M:遠隔転移の有無
(それぞれに度数をつける)
・ステージⅠ~Ⅳに分類
・予後不良なステージ
ステージⅢ、ⅳ
・ステージⅠとは
原発部位に限局した癌
転移なし
・ステージⅡとは
原発臓器内部、ないし周辺部に拡大している
転移なし
・ステージⅢとは
所属リンパ節転移あり
遠隔転移なし
・ⅳとは
遠隔転移あり

◎第6節 腫瘍の診断
・進行癌にいたるまでの、早期発見早期治療が重要
・診断法の例
画像診断(超音波、CTスキャン、MRI)
内視鏡診断
細胞診
癌細胞マーカーの検出(最近の方法)
・癌細胞およびその周囲の組織反応の結果として出現する微量物質
・肝臓がんの主な癌細胞マーカー
αフェトプロテイン(AFP)
・大腸癌、膵臓癌の主な癌細胞マーカー
胎児性抗原
・膵臓癌の主な癌細胞マーカー
膵癌細胞抗原(CA19-9)
・卵巣、精巣腫瘍の主な癌細胞マーカー
ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)
・前立腺癌の主な癌細胞マーカー
前立腺特異性抗原(PSA)

◎第7節 腫瘍の宿主の相互作用
■1)宿主に及ぼす腫瘍の影響
1)局所的影響
(1)圧迫
①臓器圧迫
・脳腫瘍で見られる圧迫症状
脳圧亢進
→脳皮質や神経線維(特に視神経)の萎縮
②管腔の圧迫
・消化管、血管、気道、胆管、尿路、などが圧迫されて閉塞する
→関連臓器に障害を与える
(2)出血
・腫瘍の浸潤性発育によって、消化管に海洋ができ出血、貧血になることがある
(3)細菌感染
・癌組織の壊死部、分泌物の貯溜部に細菌感染することも
・腫瘍の細菌感染の例
肝膿瘍、肺炎
(4)骨折
・腫瘍による骨折の原因
骨腫瘍(骨組織が弱くなる)
・骨腫瘍のその他の症状
骨髄破壊による貧血
高カルシウム血症
2)漸進的影響
(1)悪液質
・末期癌でみられる
・末期癌で悪液質となる原因
腫瘍細胞に栄養を奪われる
腫瘍から毒性物質が分泌される
免疫力低下による感染症
・腫瘍細胞が分泌する毒性物質
トキソホルモン
(2)免疫異常
・免疫力が低下すると腫瘍ができやすい
・腫瘍が拡大すると免疫力が低下し、日和見感染をしやすくなる
(3)内分泌異常
①ホルモン産生腫瘍
・ホルモン産生腫瘍とは
内分泌腺の腫瘍のうちでその内分泌腺のホルモンをぶんぴするようになった腫瘍
・ホルモン産生腫瘍の例
下垂体腺腫
副腎皮質腺腫
膵臓ランゲルハンス島の腫瘍
上皮小体腫瘍
・下垂体腺腫による疾病
巨人症、末端肥大症(成長ホルモン)
クッシング病(ACTH)
・副腎皮質腺腫による疾患
コン症候群(アルドステロン)
…高血圧、低カリウム血症
・膵臓ランゲルハンス島の腫瘍による症状
低血糖(インスリン)
・上皮小体腫瘍による症状
高カルシウム血症(パラソルモン)
②異所性ホルモン産生腫瘍
・内分泌腺意外から発生した腫瘍でホルモンを分泌するようになったもの
・異所性ホルモン産生腫瘍の例
肺癌、胃がん、肝がん
・肺癌で産生されるホルモンの例
ACTH、ADH
パラソルモン、ゴナドトロピンなど
☆ADH:バゾプレッシン
・胃癌で産生されるホルモンの例
ADH、パラソルモンなど
・肝がんで産生されるホルモンの例
ゴナドトロピンなど
(4)発熱
・腫瘍による発熱の種類
腫瘍崩壊物質による体温調節中枢の破壊
感染による発熱

■2)腫瘍に及ぼす宿主の影響
・宿主側の要因
免疫力
ホルモンの影響
(1)免疫力
・免疫力が腫瘍の発生や成長を抑制することを応用した療法
免疫療法
・臓器移植などで免疫抑制剤を使用した時に発生しやすい腫瘍
悪性リンパ腫(発育が急速)
(2)ホルモンの影響
・ホルモンの影響を受けやすい腫瘍
ホルモン依存性腫瘍
・性ホルモンの影響を受けやすい腫瘍
乳巌、子宮体癌
・腫瘍の発育を促進するホルモンに拮抗するホルモンを使用して癌の治療を行う療法
ホルモン療法
(3)その他
・その他の宿主側の要因
栄養状態、血液循環の状態

◎第8節 腫瘍の原因
・腫瘍の発生には多くの因子が関わっている
■1)腫瘍の外因
・腫瘍発生の外因の分類
起癌要因(腫瘍細胞を作る因子)
育癌要因(増殖を続けさせる因子)
・起癌要因、育癌要因の別名
起癌要因:イニシエーター
育癌要因:プロモーター
1)起癌要因
・物理、化学的因子などが反復、蓄積され、ある限界を超えると発癌能力を持つようになること
発癌の加算効果
・起癌要因の種類
物理的因子
化学的因子
生物学的因子
環境因子
(1)物理的因子
・物理的因子の例
放射線、紫外線
機械的外力、熱
①放射線
・放射線の種類と癌の組み合わせの具体例
原爆被爆者:白血病
ビキニ水域住民(原水爆):甲状腺癌
ラジウム照射寒邪:骨肉腫
レントゲン技師:皮膚癌
トロトラスト照射寒邪:肝臓がん
☆トロトラスト:かつて使用されていたX線造影剤
②紫外線
・白人の屋外労働者には皮膚癌が多い
③機械的外力
・機械的外力の例
虫歯が舌にあたって舌癌になる
パイプ利用者に発生する口唇癌
(2)化学的因子
・癌を発生させる化学物質
発癌物質(癌原性物質)
・直接体細胞を癌化させる物質と、体内での代謝の結果発がん性を持つものとがある
・発癌物質の働き
DNAと結合してこれを障害
→修復できないと突然変異発生
→癌遺伝子活性化
・通常は癌抑制遺伝子によって細胞の癌化が防止されている
・主な発癌物質の例
ベンツピレン、アニリン誘導体
ニトロ化合物、脂肪族化合物
アスベスト、ベンゼン
PCB、ヒ素
多環炭化水素、アフラトキシン
クロム、ニッケル
☆ベンツピレン:排気ガス、梅園、煙草、コールタールなどに広く存在
☆染料工場従業員の膀胱癌をアニリン癌と読んでいる。アニリンの発がん性は照明されていない。誘導体というのはアニリンとは別のものなのか
☆脂肪族化合物:炭素原子が一列に並ぶ構造を持つもの。エチルアルコール、アセトアルデヒド、塩化アセチルコリンなどが含まれる
☆多環炭化水素=多環芳香族炭化水素
・それぞれの発癌物質の起こす癌
ベンツピレン:皮膚癌(肺癌も)
アニリン誘導体:膀胱癌
ニトロ化合物:胃癌
脂肪族化合物:肝癌、膀胱癌
アスベスト:肺癌
ベンゼン:白血病
PCB:肝がん
ヒ素、皮膚癌
(3)生物学的因子
・人体に腫瘍を作るウィルスの例
ヘルペスウィルスのEBウィルス
乳頭腫ウィルス
アデノウィルス
B、C型肝炎ウィルス
C型オンコウィルス
・EBウィルスによる腫瘍
バーキットリンパ腫
鼻咽頭癌
・乳頭腫ウィルスによる腫瘍
尋常性乳頭腫
子宮頸癌
・アデノウィルスによる腫瘍
網膜芽腫
・B、C型肝炎ウィルスによる腫瘍
肝がん
・C型オンコウィルス(HTLV)による腫瘍(重要)
成人T細胞白血病
(4)環境因子
・生活環境に関連する癌を環境癌
・職業に関連する癌を職業癌
①食生活
・日本人に胃癌の多い原因
米食と過剰な塩分摂取
・米国人に大腸癌が多い原因
肉食と穀物摂取不足
・アフリカのバンツー族に肝癌が多い原因
動物性蛋白の摂取不足による肝硬変
②嗜好品
・タバコに関連する癌
肺癌、喉頭癌
・熱い食べ物や強い酒によって引き起こされるとされる癌
食道癌
③大気汚染
・大気汚染が最近の肺癌増加の原因ともいわれる

2)育癌要因
・細胞が癌化した後、それに分裂増殖の能力を与える育癌要因を
助発癌物質
・有名な助発癌物質
タバコ(肺癌など)
食塩(胃癌)
胆汁酸(大腸癌)

■2)腫瘍の内因
1)先天性要因
(1)素因
①臓器素因
・癌を発生しやすい臓器
胃、大腸、子宮筋腫
・癌を発生しにくい臓器
小腸、心筋腫
②年齢要因
・小児癌発生のピーク
4歳ごろ
・その後の癌発生のピーク
60~70代(30歳ごろから増加)
・小児に多い腫瘍の種類
非上皮性腫瘍(造血器、神経組織の腫瘍)
・高齢者には癌が多い
・胃癌、肝癌の好発年代
60~70代
・乳巌の好発年代
50代前半
・高齢者に癌が多い原因
潜伏期が長いことで発症が老年期になる
体細胞の突然変異の増加
免疫力の低下
③性素因
・男女で癌の発生率が高いのは(生殖器癌を除く)
男性
・男性に多い癌
食道癌、喉頭癌、肺癌
・女性に多い癌
甲状腺癌
④人種素因
・日本人に多い癌
胃癌
・西欧人に多い癌
肺癌、乳巌
・白人に多い癌(米国内比較)
口唇癌、膀胱癌
・黒人に多い癌(米国内比較)
食道癌、胃癌
(2)遺伝、染色体異常
・遺伝の関与が明らかな癌
眼の網膜芽腫
家族性大腸腺腫症
神経線維腫症(レックリングハウゼン病)
多発性内分泌腺腫症
腎臓のウィルムス腫瘍
色素性柑皮症から移行する皮膚癌など
・胃癌は遺伝するとも言われる
・ダウン症患者に多い主要
白血病
2)後天性要因
・後天性要因の分類
内分泌異常
免疫不全
(1)内分泌異常
・性ホルモンと関わりの深い腫瘍
前立腺癌(男性ホルモン)
子宮内膜癌、乳巌(女性ホルモン)
?分泌が増えると癌になる?
(2)免疫力の低下
・免疫力低下によって癌が発生しやすくなる

◎第9節 腫瘍の再発
・治癒後5年以内の腫瘍発生を再発と呼ぶ
・再発は悪性腫瘍に起こりやすい(良性ではまれ)

◎第10節 腫瘍の分類
・腫瘍を発生する母組織の違いによる主要の分類
上皮性腫瘍
非上皮性腫瘍
造血リンパ組織腫瘍
神経性腫瘍
(造血リンパ組織製と神経性腫瘍は非上皮性腫瘍に含むことも)
★良性腫瘍と悪性腫瘍の比較(重要)
・異型性
良性:軽い(成熟型)
悪性:著しい(未成熟型)
・発育形式
良性:膨張性発育
悪性:浸潤性発育
・発育速度
良性:ゆるやか
悪性:すみやか
・被膜
良性:存在
悪性:欠如
・組織破壊
良性:少ない
悪性:高度
・脈間内侵入
良性:ない
悪性:多い
・転移
良性:ない
悪性:多い
・再発
良性:少ない
悪性:多い
・全身への影響
良性:少ない
悪性:著しい

■1)上皮性腫瘍
・上皮性腫瘍の分類
成熟型上皮性腫瘍
未成熟型上皮性腫瘍
・悪性なのは
未成熟型上皮性腫瘍(癌)
1)成熟型上皮性腫瘍
・成熟型上皮性腫瘍の分類
乳頭腫
腺腫
(1)乳頭腫
・粘膜上皮にできる
・よく見られる乳頭腫の部位
口腔、咽頭(扁平上皮)
膀胱、腎盂(移行上皮)
(2)腺腫
・腺上皮に発生
・腺腫がよくみられる臓器
大腸、胃
甲状腺
・腺腫の分泌物が腺管内に貯溜氏大きく膨らんだもの
嚢胞腺腫
・嚢胞腺腫がみられる臓器
卵巣、腎臓、甲状腺
2)未成熟型上皮性腫瘍
・癌腫または癌と呼ばれる
・癌の分類
扁平上皮癌
腺癌
未分化癌
(1)扁平上皮癌
・癌細胞が重なり合い表面が角化することも
・扁平上皮癌がよく見られる部位
皮膚、口腔、食道、
腟、子宮頚部、気管
(2)腺癌
・腺上皮に発生。非常に多い
・癌巣の中に腺様の構造を示す腫瘍()(腺管などがみられる)
・腺癌がよく発生する臓器
胃、大腸、気管支
肺、膵臓
甲状腺、前立腺
乳腺、子宮体部
(3)未分化癌
・未分化癌の特徴
異型化が著しい(扁平上皮、腺上皮癌と類似しない)
悪性度が最も高い
・未分化癌の例(重要)
肺の小細胞癌
甲状腺の巨細胞癌

■2)非上皮性(一般間葉組織)腫瘍
・非上皮性腫瘍の分類
成熟型非上皮性腫瘍
未成熟型非上皮性腫瘍
1)成熟型非上皮性腫瘍
・成熟型非上皮性腫瘍の分類
線維腫、脂肪腫
軟骨腫および骨腫
筋腫
血管腫およびリン化パン主
・最も多くみられる良性腫瘍の種類は
脂肪腫
・小児に多いのは
血管腫およびリンパ管腫
(1)線維腫
・あらゆる結合組織から発生(真皮など)
・線維腫発生の経過
線維芽細胞増殖
→膠原線維増殖
→結節化
・硬い腫瘍
(2)脂肪腫
・皮下に発生することが多い
(3)軟骨腫および骨腫
・軟骨、骨細胞の増殖。基質も増殖
・骨腫の好発部位
頭蓋骨、下顎骨
(4)筋腫
・筋腫の好発部位(平滑筋)
子宮、胃
・筋腫の発生することのある横紋筋
心臓、舌
(5)血管腫およびリンパ管腫
・毛細血管やリンパ管から発生

2)未成熟型非上皮性腫瘍
・未成熟型非上皮性組織から発生する腫瘍を
肉腫
・肉腫と癌で発生頻度が高いのは

・肉腫と癌で好発年齢が若いのは
肉腫
・肉腫の特徴
発育速度が速い
遠隔部に転移する
・悪性度が最も高い腫瘍
・主な肉腫の種類
線維肉腫、粘液肉腫
脂肪肉腫、骨肉腫
軟骨肉腫、筋肉腫

■3)造血リンパ組織腫瘍
1)成熟型(良性)腫瘍
・発生部位
骨髄、リンパ節、胸線
・多くは悪性
・良性腫瘍の例
真性赤血病
キャッスルマンリンパ腫
胸腺腫
2)未成熟型(悪性)腫瘍
・未成熟型悪性腫瘍の種類
リンパ節、リンパ組織の悪性腫瘍
白血病(白血球に腫瘍細胞がみられる)
多発性骨髄腫
・リンパ節、臓器のリンパ組織の悪性リンパ腫の種類
ホジキン病
非ホジキンリンパ腫
☆ホジキン病:悪性リンパ腫の1割を占める、原因不明の疾患
・白血病の分類
骨髄性、リンパ性
・多発性骨髄腫の発生部位
脊椎、頭蓋骨
肋骨、骨盤

■4)神経性腫瘍
1)成熟型(良性)腫瘍
・成熟型神経性腫瘍の例
神経線維腫
神経鞘腫
神経膠腫
褐色細胞腫
髄膜腫
メラニン細胞性黒球
・神経線維腫の発生部位
末梢神経
・神経鞘腫の発生部位
シュワン鞘
・神経膠腫の発生部位
中枢神経の神経膠細胞
・褐色細胞腫の発生部位
副腎髄質
交感神経傍神経節
・髄膜腫の発生部位
脳脊髄膜
・メラニン細胞性黒球の発生部位
メラニン細胞
・小児に多い脳腫瘍の種類
神経膠腫
・腫瘍としては良性でも、脳腫瘍などは脳圧を上げ、生命に関わることも。
2)未成熟型(悪性)腫瘍
・未成熟型神経性腫瘍の例
悪性末梢神経鞘腫
神経芽腫
悪性褐色細胞腫
網膜芽腫
膠芽腫
悪性黒色腫(メラノーマ)
・悪性末梢神経鞘腫の発生部位
末梢神経のシュワン細胞
・神経芽腫、悪性褐色細胞腫の好発部位
小児の副腎髄質、交感神経節
・網膜芽腫の好発部位
乳幼児の網膜
・膠芽腫の好発部位
成人の大脳半球
・悪性黒色腫(メラノーマ)の発生部位
メラニン細胞

★癌腫と肉腫の比較
・好発年齢
癌腫:中高年者
肉腫:若年者
・転移
癌腫:リンパ行性転移が多い
肉腫:血行性転移が多い
・肩さ
癌腫:一般に硬い
肉腫:比較的軟らかい(発生部位によるが)
・発育速度
癌腫:速い
肉腫:より速い
・実質と間質の関係
癌腫:混じらない(蜂巣構造)
肉腫:混じる

■付録)混合腫瘍
・混合腫瘍とは
腫瘍の実質が2種以上の異なった組織で構成されているもの
・混合腫瘍の原因
胎生早期に分化する芽組織が腫瘍化して増大したもの
・混合腫瘍の分類(実質を構成する腫瘍細胞の種類)
間葉性混合腫瘍
類臓器性混合腫瘍
奇形腫
(1)間葉性混合腫瘍
・2種以上の非上皮性組織で構成される
・間葉性混合腫瘍の例
線維脂肪腫
脂肪粘液腫
(2)類臓器性混合腫瘍
・上皮性組織と非上皮性組織由来の細胞によって構成
・類臓器性混合腫瘍の例
腎芽腫(ウィルムス腫瘍)
…10歳以下の小児に多い
(3)奇形腫
・奇形腫とは
内、外、中胚葉の3胚葉に由来する組織で構成されている
・奇形腫の発生部位
精巣、卵巣
縦隔、松果体

その他)
・腫瘍の成長の方向による分類
内成長性の発育(粘膜から筋層方向へなど)
外成長性の発育(粘膜から内腔方向へなど)
(進行癌では内外両方向に進むものもある)





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