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臨床医学総論ノート11「生理学的検査および画像診断の概要」

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■1)心電図検査(ECG)
心臓の電気的現象を体表から時間的変化として記録したものが心電図である。
心臓の位置、刺激伝導系の異常、不整脈、心筋障害などの心疾患や心臓に影響を与える全身性疾患などの診断に有用である。
(1)心電図の波形
心電図にはP、Q、R、S、T波が心拍動に伴って規則正しく出現する。
①P波:洞房結節の興奮(心房興奮)
②PR間隔:洞房結節から心室までの刺激伝達時間
        (正常は0.2秒)
③QRS波:心室筋の脱分極(心室興奮過程)
④ST部分:心室筋の脱分極の完結期と再分極の初期
⑤T波:心室収縮後の再分極期(心室興奮の消退)

(2)心電図検査で明らかになること
①不整脈の有無
 ・R-R間隔:脈のばらつき、期外収縮の有無
 ・R波の高さ:拍動の強さ
 ・PQ間隔の変動、QRS波の変動:刺激伝導障害
②心筋虚血の有無
☆心筋虚血=狭心症、心筋梗塞
 心室筋に障害があると、T波に変化がみられる。
・労作性狭心症:ST低下
☆ST波が基線(0)に戻らずに比例直剪に近い形で上昇することをSTの低下という
☆発作が起こったときにだけ心電図の異常が現れる
・異型狭心症:ST上昇
☆ST波の上昇とは、S波のくぼみがなくなり、基線に戻らないままT波に突入
☆自律神経失調で交感神経が亢進しやすい人に起こるといわれる
・心筋梗塞
 初期はST上昇、経過が長くなるとT波が陰性化する。
☆T波の陰性化とは、山になるはずのT波が逆に谷になっている。S波のへこみは消えている
③心肥大の有無
心室肥大ではQRS波の延長がおこる。
(3)運動負荷心電図
・運動させることで発作を誘発させて検査する(労作性狭心症など)
・トレッドミル負荷心電図
☆ルームランナーのようなもので歩かせる
・マスター負荷心電図
☆踏み台昇汞をさせる
・エルゴメーター負荷心電図
☆自転車をこがせる

■2)脳波検査(EEG)
 脳の電気活動を導出記録したものを脳波という。ヒトでは、頭皮の上に電極を置いただけで大脳皮質の脳波活動を記録できる。中枢神経系障害の診断に有用である。
(1)正常脳波
①δ波(0.5~3Hz):深い睡眠、深い麻酔、乳児の覚醒時
②θ波(4~7Hz):浅い睡眠
③α波(8~13Hz):精神安静時(とくに安静閉眼状態)
④β波(14~30Hz):精神活動時、感覚刺激を受けたとき
(2)脳波の異常
 特殊波形の電気活動がみられることがあり、てんかんや脳腫瘍の診断に用いられる。
①徐波
 α波より遅い周波数成分をいう。つまりδ波とθ波のことで、生理的には成人では睡眠時に、小児では覚醒時にも出現する。病的な徐波は脳の器質的異常や代謝異常で出現する
②棘波(スパイク)
 多くは陰性方向に尖った頂点をもつ波形で、てんかんでよくみられる。

■3)聴性脳幹反応(ABR)と体性感覚誘発電位(SEP)
(1)聴性脳幹反応(ABR)
音響刺激により発生する脳幹聴覚系の誘発反応をみるもので、末梢聴覚機能と脳幹障害の診断、脳死判定の補助診断に有用である。
(2)体性感覚誘発電位(SEP)
 体性感覚刺激による末梢神経、脊髄、脳幹、大脳皮質などの電気活動を記録するもので、体性感覚病変を客観的に診断できる。
☆体性感覚の検査(痛覚など)は被験者の主幹によるものが多いので

■4)筋電図(EMG)
骨格筋の活動電位を記録したもので、神経支配が正常であれば、運動神経の活動電位と同じ意味をもつ。
神経細胞、神経線維、筋の障害、神経筋接合部の病変の診断に有用である。

■5)神経伝導速度(NCV)
神経線維を興奮が伝わる速さで、有髄線維の伝導速度は直径に比例する。
同一の末梢神経を2ヶ所で刺激し、複合活動電位M波(潜時が短い)を各々記録し伝導速度を算出する。

■6)呼吸機能検査
 肺気量、肺酸素消費量、基礎代謝量について検査する。
1)換気障害の検査
 スパイロメーターで測定する。
(1)1回換気量、分時換気量
《正常値》
 1回換気量:約500ml
 分時換気量:6~8l
《異常》
 1回換気量が8ml/kg以下、分時換気量が0.12l/kg/分以下:換気不足
(2)肺活量、努力肺活量、1秒量
①努力肺活量
最大吸気位からできる限り速く呼出させ、最大呼気位に至るまでの量を測定する。
②1秒量
 努力肺活量のうち、最初の1秒間に呼出された量。
③1秒率
 努力肺活量に対する1秒量の割合。
《正常値》
 肺活量・努力肺活量:成人男子3~4l、成人女子2~3l
 1秒率:70%以上
《異常》
 ・肺活量の低下:拘束性換気障害(肺線維症など)
 ・1秒率の低下:閉塞性換気障害(気管支喘息、肺気腫)
(3)死腔換気量、及び肺胞換気量検査の目的
①死腔:ガス交換に関与しない空気量。約150ml
・解剖学的死腔:気道の体積
・生理学的死腔:実際にガス交換に関与しない空気量

2)基礎代謝率
 空腹安静時における酸素摂取量と二酸化炭素排出量を測定し、基礎代謝量を求める。また健常人の基準値と比較して基礎代謝率(BMR)を求める。
・正常値
 -10%~+10%

■7)画像診断
①X線撮影:単純撮影、特殊撮影、造影検査、CT
②MRI
③核医学:シンチグラフィー、PET、SPECT
④超音波検査
⑤内視鏡検査
(1)X線撮影検査
体内を透過してきたX線を画面に表示したり、X線フィルムに撮影したりして画像化して検査するものである。
X線は人体を透過すると、各組織間や異物の吸収係数と厚さの違いによって透過後にX線の強弱の差ができる。これらの差を画像として記録し、形態的あるいは機能的変化を診断しようとする方法である。
☆X線の吸収度(黒=低い、白=高い)
・黒い(低い)ものから順に
空気、脂肪、水、血液、灰白質、、白質、凝血、石灰化、骨
(骨は白く映る)
①単純X線撮影検査
 単純撮影法は、正常臓器と病的臓器あるいは異物との間に生じるX線吸収の差による像を求めるものである。
 全身に広く用いられるが、骨折・変形など骨の異常や、副鼻腔・胸腔・腸管などの体腔の炎症、ガス貯留などの変化が分かる。とくに肺野の所見では、気管支炎、肺炎、肺結核後の石灰沈着などがわかる。
②X線特殊撮影法
 特別な装置を必要とするもので、拡大撮影、連続撮影、立体撮影などがある。
③X線造影検査
 造影法は検査しようとする臓器に吸収率の著しく異なる物質(造影剤)を入れて、対照度を高めた像を得る方法である。消化管、尿路など中空性器官の検査に用いる。
造影剤として消化管にはバリウム、尿路・血管・脊髄腔にはヨード化合物を用いる。
④X線コンピュータ断層撮影法(CT)
 身体の特定の断層面に多方向からX線を照射し、透過してきたX線をコンピュータで処理し画像化する方法で、身体を輪切りにした写真が撮れる。画像はX線吸収度の低いものは黒く、高いものは白く写る。
 浮腫・出血・炎症・腫瘍の有無がわかり、頭部CTは頭蓋及び頭蓋内病変、胸腹部では腫瘍、炎症、外傷の診断に有用である。
(2)MRI(核磁気共鳴)
 強い磁力の磁場と高周波の組み合わせで、体内にある原子核(主に水素)の分布状態をコンピュータで処理して画像化するもので、T1強調像とT2強調像がある。
 軟部組織も映し出せ、生体内の壊死巣の発見に優れ、その他梗塞、腫瘍、椎間板ヘルニアなどの診断に有用である。
(3)核医学
放射性同位元素(ラジオアイソトープ、RI)を応用して臨床検査を行う分野を核医学という
☆放射性同位元素:原子量が普通のものと異なり不安定で、放射線を出すもの
RIで標識した化合物をトレーサーとして利用することで、放出される放射線を介してその化合物の体内分布、量、移動、排泄を知ることができる。
①シンチグラフィー
 RIで標識した化合物が特定の臓器や組織に集積した状態をシンチスキャナやシンチカメラを用いて体外より検出し、分布像として記録する。
②PET(ポジトロンCT)
 画像撮影装置とコンピュータを用いた画像情報処理装置を組み合わせて局所の血流や代謝を定量的に測定する。
③SPECT(核医学断層法)
 RI標識から放出される放射線を多方向から測定して、断層像をコンピュータによって再構築する方法。
(4)超音波検査
超音波(1~10MHz)を用いて人体内部の構造や物体の動きを知る方法である。
超音波の反射波(エコー)を体外より体内に向けて投射すると、臓器や組織の境界面で反射したり、透過しながら吸収されて超音波の強さが弱まったりする。これを画面に映し、画像を立体的に観察する。
心臓、乳腺、甲状腺、腹部、頭部の疾患の診断に有用である。
①心エコー
・パルス反射法
 心臓の形態(弁膜障害や肥大)、心筋運動、冠状血管の形態などがわかる。
・ドプラー法
 心臓内の血流速度や上行大動脈・冠状動脈の血流速度がわかる。→動脈瘤や血管狭窄の有無がわかる。
②腹部エコー
 肝臓、胆嚢、膵臓などの診断に有用である。
 また産婦人科領域では、胎児情報を得るために用いられている。

(5)内視鏡検査
 体表から直接みることのできない体腔内や中空器官の内部を観察するために用いられる器具を内視鏡という。
 金属製の硬性鏡と、ファイバースコープの軟性鏡に大別され、現在はファイバースコープが多用されている。
 消化器用、呼吸器用、泌尿器用など多くの種類がある。
 機能としては、内部の観察以外に写真、生検、細胞診、異物やポリープの摘出、結石除去、電気凝固止血、切開、薬剤注入、食道静脈瘤の硬化療法などができる。





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