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衛生学ノート00「衛生学ノート」

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衛生学ノート全文

第1章 衛生学及び公衆衛生学の意義
3.公衆衛生学
■1)公衆衛生の定義
・ウィンスローの定義
組織化された地域社会の努力によって疾病を予防し、生命を延長し、肉体的ならびに精神的機能を増進するための科学、及び学問である

4.衛生・公衆衛生の意義
・第1次予防:病気にならないようにする(生活習慣の改善、予防接種など)
・第2次予防:疾病を積極的に見つけ出す(健康診査など)
・第3次予防:リハビリテーション

B.衛生・公衆衛生の発達
1.衛生・公衆衛生の起こり
・ヒポクラテス
食事、休養、新鮮な空気、マッサージ、入浴で治療
焼却によって疫病の広がりを防ぎ
煮沸膵で術者の手や傷口を消毒
2.衛生・公衆衛生の始まり
3.現代の衛生・公衆衛生
・1948年にWHO設立
・1978年にWHOはプライマリーヘルスケアを索性
・1980年、天然痘の撲滅宣言

4.わが国の衛生・公衆衛生
・憲法第25条
「すべて、国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」
「国はすべての生活部門について、社会福祉及び公衆衛生の向上及び増進に勤めなければならない」
・「健康日本21」(国民健康づくりのスローガン)

=============================
第2章 健康の保持増進と生活
=============================
A.健康の概念
1.健康の意義
■1)健康とは
・WHOの健康の定義
「単に病気や病弱な状態でないだけでなく、肉体的にも、精神的にも社会的にも完全に良好な状態であるもの」

■2)健康と疾病の連続性
・病気:自覚的、他覚的に新谷変化が生じた結果現れるもの
・半健康、不健康、半病人:病気にかかり症状が出るまでの状態
・恒常性の範囲を超えると不健康
・病気と健康の境界面を不明瞭

■3)身体障害者の健康
・一病息災
・WHOの身体障害者の健康の分類
①機能障害(インペアメント)
②能力低下(ディスアビリティ)
③社会的不利(ハンディキャップ)

B.健康管理の活動
1.健康管理tプライマリーヘルスケア
・先進国では半健康人口が増加
・健康管理の基礎をなすもの
健康教育
健康診断
包括保健
■1)健康教育
健康を保持、増進させるための教育、ならびに実践
実際の健康教育を担う機関:地域の保健所

■2)健康診断と正常値
(1)健康診断
伝染病の広がりを防ぐ
自己の健康管理の指針とする
①スクリーニング試験
簡単な検査で病的か否かをふるいわける検査
・スクリーニング試験の種類
一般集団健診
ハイリスク群検診
特定の疾患診断
多項目検査
②正常値と異常値
健康な人を対照とした検査結果の正規分布から、平均値と標準偏差をもとめ、それをもとに正常値あるいは正常範囲を決める
③偽陰性と偽陽性
・正常値と異常値との境目に当たる部分
判別値
・偽陰性者
正常値の範囲に含まれる異常者
・偽陽性者
異常値の範囲に含まれる正常者
・正常者であって異常者と判断された割合
偽陽性度
・異常者であって正常者と判断された人の割合
偽陰性度
④評価
・敏感度
有病者を溶性と判定できる能力
敏感度が高いほど検査の有効性が高い
・特異度
健康者を陰性と判定できる能力
・信頼度
検査を繰り返し行っても同じ結果が出る度合い

■3)包括的健康の概念
第1次から第3次予防までを総合して、包括保健または包括医療という

■4)プライマリーヘルスケア(PHC)
・主体
保健所などの保健サービス機関
保健師、地域住民の参加、強力
・目的
個人や地域住民の
健康の維持増進、監視、回復などを行う
・アルマアタ宣言(1978年)
WHOとユニセフが共同で出した宣言
「2000年までに世界のすべての人々が健康な生活を送れるように」
(1)PHC
・PHCの8要素
1.予防、予防対策に対する教育(健康増進、疾病の予防、健康教育)
2.食糧の供給と適正な栄養摂取の水浸
3.基本的衛生環境と安全な水の供給
4.家族計画と母子鋭性
5.主要伝染病に対する予防接種
6.地域性疾病の予防と対策(マラリア、高血圧の予防と指導)
7.普通の疾病、傷害の適切な処置(下痢疾患、過程で起こる事故)
8.必須薬品の供給(薬剤の入手、保管、配布)

2.予防医学
■1)予防医学の意義
日常から健康に留意し、病気を予防することを目的とした医学
(1)第1次予防
健康な人が病気になる前に積極的に行う対策
医療費の減少にもつながる
・健康の増進
・疾病の予防
・公共活動による特異的防御
①健康の増進
身体の抵抗力を高める
・健康増進の中身
健康教育
運動野鍛錬
栄養改善
疲労の回避、過労の防止
環境の整備
健康相談
②特異的防御
・疾病の予防手段
特定の病気、病因の明らかなものに対してあらかじめ予防すること
例)予防接種、患者の隔離・消毒、食品の加熱、換気・マスクなど
・公共活動
上下水道の完備、
汚染物質の処理
食品などの監視
などによって健康を守る

(2)第2次予防
疾病の早期発見、早期治療
→患者の増加、死亡率の低下
・第2次予防の内容
集団健診
血清値量

(3)第3次予防
疾病の悪化防止、後遺症に対する機能回復による社会復帰(リハビリテーション)

2.健康の維持対策
・「健康日本21」
第1次予防の考えのもとに、生活習慣病の予防を推進し、目標を定めてけんこうづくりに励む
健康寿命を延ばすことを目的としている
QOLの向上
3.第2次国民健康づくり対策と健康日本21
■1)第2次国民健康づくり対策
■2)健康日本21
(1)バランスの取れた食事
食生活の欧米化により、小児の糖尿病や高血圧、高齢者の骨粗しょう症など
・成人の食塩摂取量:10グラム以下
(2)適度の運動
・それぞれの年齢に応じて目標値が定められている
・厚生労働省の認定する施設
運動型:200施設
温泉利用型:21施設
・健康運動指導士
医学的基礎知識、運動生理学的知識を持ち、身体に応じた運動プログラムを策定できる知識、技能を保有する人
(3)十分な休息
(4)健康増進法
健康日本21の内容が盛り込まれた法律

C.日本の衛生行政
1.日本の衛生行政の遠隔と意義
2.制度と特色
一般衛生行政:厚生労働省
学校保健行政:文部科学省
労働衛生行政:厚生労働省
環境衛生行政:環境省
■1)一般衛生行政
(1)厚生労働省
(2)
(3)保健所
・平成6年保健所法が地域保健法に改訂
地域保健の体系化がはかられた
・保健所の管轄範囲が広くなり、地域保健センターが増やされた
・政令市および特別区の保健所に関しては厚生労働省の直轄

(3)保健所
(1)保健所の組織
・保健所長
公衆衛生の実務を3年以上経験した医師でなければならない
(2)保健所の主な業務(重要)
①地域保険に関する思想の不及および向上に関する事項
②人口動態統計、その他地域保健に係る統計に関する事項
③栄養改善、食品衛生に関する事項
④住宅、水道、下水道、廃棄物の処理、清掃、その他の環境の衛生に関する事項
⑤医事及び薬事に関する事項
⑥保健師に関する事項
⑦公共医療事業の向上及び増進に関する事項
⑧母性、乳児、老人の保健に関する事項
⑨歯科保健に関する事項
☆歯科衛生指導など
⑩精神保健に関する事項
☆地域に住まう精神障害者を訪問指導したり
⑪治療法の確立していない疾病、その他の特殊な疾病により聴器に療養を必要とする者の保健に関する事項
☆難病の人の医療に関する指導など
⑫エイズ、結核、性病、伝染病、その他の疾病の予防に関する事項
☆エイズ検査など
⑬衛生上の試験及び検査に関する事項
☆水質検査、食品の検査など
⑭その他、地域住民の健康の保持、増進に関する事項

(4)市町村保健センター
全国に2228ヶ所ある
行政機関ではなく、地域の健康づくり対策の推進の場

■2)学校衛生行政
■3)労働衛生行政

3.世界の衛生行政
1948年 WHO設立
本部はジュネーブ
・世界を6地域に分けている
ヨーロッパ、アフリカ、東地中海、東南アジア、西太平洋、アメリカ
・日本は西太平洋地域に属する
・アメリカに次ぐ、第2位の拠出国である

D.食物と栄養
・健康増進方
健康日本21の内容が盛り込まれた法律
1.食物の意義と食生活
■1)意義
1)食物
(1)食物と食品
口から取り入れるもの:食物
食物の玄良となるもの:食品
・食物の主な作用
エネルギーを供給する
組織を構成する
諸機能を調節、支配し、成分を与える
分解産物を吸着し、長の蠕動を高め、体外に排泄する
■2)栄養素
1)5大栄養素
・5大栄養素とは
炭水化物(糖類、線維)
タンパク質
脂質
ビタミン
ミネラル
①5大栄養素の働き
・エネルギー供給源となるもの
糖質、脂質、タンパク質
・身体の構成成分となる
タンパク質、糖質、水
・身体の調節に関与する
線維、ビタミン、ミネラル、水

2)食物繊維
・食物繊維の例
セルロース、キチン
寒天、コンニャク
・食物繊維の主な作用
整腸作用
吸着作用
コレステロールの低下
糖類の吸収遅延作用
・整腸作用とは
腸管の蠕動を高め、排泄を速やかにする
・吸着作用とは
発癌物質や有害物質を吸着して、体内への吸収を妨げる
■3)食物の評価
1)単位
熱量の単位=ジュール
ジュールはカロリーの約4倍
・栄養素の熱量
炭水化物:4.1kcal
脂質:9.3kcal
タンパク質:4.1kcal
■4)栄養所要量
1)栄養所要量の算定
(1)基礎代謝
生命を維持するために必要な最小のエネルギー量のこと
男子:1400~1600kcal
女子:1100~1400kcal
(2)エネルギー代謝率
労働の強度の視標
(3)生活活動指数
基礎代謝に対する1日の生活活動代謝量の倍率
・国民の多くが該当する生活活動指数
=1.5(やや低い)
・健康人として望ましい目標の生活活動指数は
=1.75
(4)エネルギー所要量
・エネルギー所要量=
基礎代謝量×生活活動指数

2)日本人の栄養所要量
一日の食塩:10グラム
一日の食物繊維:20~25グラム
カルシウムは目標値を下回っている

3)食生活の現状
・食生活の欧米化による肥満の増加
→生活習慣病の増加
・極端なやせ志向
・子供の生活習慣病の増加

4)国民栄養の現状と年次推移
食塩:目標値(10グラム以下)は達成されていない
・脂肪は年々増加していたが、、細菌減少傾向にある
適正比の25%にほぼ一致するようになったが、若い世代では依然として大幅に上回っているので生活習慣病が懸念される
カルシウムが目標値に達していない

5)栄養素の接種状況
・エネルギー接種量は年々減少している
・たんぱく質量は平成7年から減少傾向にある
動物性蛋白に偏る傾向があった。これも最近は減少傾向にある
・脂肪は増加傾向を続けていたが、平成7年をピークに最近は減少傾向にある
動物性脂肪も横ばいから減少に転じている
・炭水化物は減少し続けている
・栄養所要量で不足しているもの
カルシウム、鉄、ビタミンB6、亜鉛、銅
・カルシウムは女性に特に不足

6)栄養状態の評価の仕方
・乳幼児の発育状態の評価
カウプ指数
・学童の発育状態の評価
ローレル指数
・成人の指数
BMI
・BMIの計算式
体重(g)/(身長(m))^2
・BMIの標準値
22
・肥満と判定されるBMI値
25以上

■栄養と病気
1)過剰栄養
(1)炭水化物と脂肪
男性:3.6人に1人が肥満
女性:5人に1人が肥満
20年前の1.5倍に増加
女性は加齢によって肥満が増加するが、20~30代のやせは30年前の2倍に増えている
(2)ビタミン過剰
脂溶性ビタミンの過剰摂取は疾患を引き起こす
(3)ミネラル
ナトリウムの過剰摂取は高血圧の原因となる

2)栄養欠乏症
20代女性の5人に1人はやせ
(1)エネルギー欠乏
・マラスムス
接種カロリー不足で起こる状態
(2)たんぱく質不足
・クワシオコレ
たんぱく質不足によって起こる状態
(3)ビタミン不足
・ビタミンA
成長の停止、夜盲症、上皮細胞の乾燥
・ビタミンD
くる病、骨軟化症
・ビタミンE
動物の不妊
・ビタミンK
出血性疾患(新生児出血)
・ビタミンB1
脚気、ウェルニッケ脳症、コルサコフ症
・ビタミンB2
口唇炎、口角炎
・ナイアシン(B複合体)
ペラグラ
・ビタミンB12
悪性貧血
・ビタミンC
壊血病
(4)無機物の欠乏症
・カルシウム
成長の遅滞、骨軟化、骨粗しょう症
・鉄
鉄欠乏性貧血
・ヨウ素
甲状腺腫
・亜鉛
味覚低下、成長、性腺発育不全

2.食品の加工と添加物
■1)食品の調理、加工、保存
1)食品の調理、加工、保存の意義
2)食品の変質と腐敗
・変質
発酵や酸化などによって栄養素が分解され食品の質が変化すること
・腐敗
微生物の作用によってたんぱく質がアミンやアンモニアまで分解されること
・たんぱく質の分解によってアミン食中毒(アレルギー性食中毒)を引き起こすことのある細菌
グラム陰性桿菌、嫌気性グラム陽性菌

3)食品の保存
・食品の保存方法
冷蔵、冷凍、乾燥、砂糖漬け、塩漬け、缶詰、防腐剤
・冷蔵の温度
0~5度
・冷凍の温度
-20度以下
・燻製作りに使用する煙の中に含まれる防腐作用を持つ物質
クレオソート
・放射線照射の利用法
たまねぎ、ジャガイモの発芽阻止
・紫外線の効果
表面の細菌の除去

■2)食品添加物
食品衛生法第22条で規定されている天然あるいは化学的合成物質
・添加物の目的
保存、着色、着香、嗜好性の向上、物理的性状の向上
1)食品添加物の安全性
・安全性の確認
急性毒性試験
慢性毒性試験
代謝性試験
催奇形性試験
発がん性試験
繁殖試験
2)残留農薬
・食品に残留してはならない物質
ヒ素、BHC、DDT、パラチオンなど

■3)最近の食品衛生の問題
1)遺伝子組換え作物
遺伝子組み換え作物については表示が義務化されている(平成13年度)
2)アレルギー物質をフクム食品
・表示が義務付けられているアレルギー物質を含む食品
小麦粉、そば、卵、乳、落花生

3.食中毒
■1)食中毒の意義
・食品衛生法第27条に定義されている
食中毒とは食品、食品添加物、器具、もしくは容器、包装によって中毒した患者または疑わしいもの
・最近、人から人に感染するウィルスなどによるものも食中毒に加わるようになった
ノロウィルス(小型球形ウィルス)、腸管出血性大腸菌など

■2)食中毒の分類
・微生物、化学物質、自然毒による食中毒に分類
・細菌性食中毒が過半数を占める
・微生物による食中毒を2つに分類
感染型、毒素型
1)感染型
・食中毒の原因筋が一定以上増殖した食品を食べ、体内で増殖することで発症
・1997年にウィルスが食中毒の病原体として加わった
・感染型に含まれる菌
腸炎ビブリオ
サルモネラ菌属
腸管出血性大腸菌、その他の病原大腸菌
カンピロバクター
エルシニア
(1)腸炎ビブリオ
好食塩性
細菌性食中毒の原因菌の代表
・生物学的特徴
グラム陰性の桿菌
☆桿菌:管状や棒状の細菌(球菌に対応)
分裂時間が短く、増殖スピードが速い
無食塩下では繁殖しない
・疫学的特徴
海水温の高い時期、特に夏に発生
過去の類型によると食中毒事件の中で最多
・原因食
刺し身、魚介類とその加工食品
野菜の漬物
・予防
食品の加熱
魚介類を淡水で洗浄
まな板の加熱殺菌、洗浄
食前まで5度以下で保存
(2)サルモネラ
・一部は伝染性疾患(チフス)を引き起こす
小児では特に注意が必要
・代表的菌名
腸炎菌(ゲルトネル菌)
・生物学的特徴
グラム陰性の桿菌
胆汁酸への抵抗性
・疫学的特徴
腸炎ビブリオよりも1件あたりの患者数が多い
・原因食
食肉、卵。
牛乳、乳製品
魚の練り製品
☆ヨーロッパでは卵、アメリカではミドリ亀が多い
・予防
食品の加熱
とさつ場でのネズミの駆除
保菌者の食品取り扱い注意
消毒

(3)病原大腸菌
・経口的に侵入して胃腸炎を起こす
・平成8年、腸管出血性大腸菌による食中毒多発
腸管出血性大腸菌とその他の病原大腸菌が区別して記載されるようになった
・食中毒の原因としてはサルモネラ型が多い
・原因食
アイスクリームなどの水菓子、井戸水
・予防
食膳の食品の加熱
保菌者の手指を消毒
簡易水道の消毒の徹底
★腸管出血性大腸菌
ベロ毒素を産生
O157株が最も有名
・症状
血便、腹痛
出血性大腸炎
溶血性尿毒症
脳症

(4)カンピロバクター
・らせん菌
・年によっては腸炎ビブリオについで多いことも
・血液成分の入った培地に発育する
・予防法
よくわかっていない
(5)小型球形ウィルス
・ノロウィルスが代表的
・その他、ロタウィルス、アデノウィルス
・冬季に集団発症することが多い
・原因食
カキ、ホタテなどの貝類、飲料水
・二次感染する
・症状
嘔気、嘔吐、腹痛、下痢
発熱
・予防法
食品の加熱

2)毒素型
・毒素型に含まれる菌
黄色ブドウ球菌
ボツリヌス菌
ウエルシュ菌
セレウス菌
・毒素とは
菌の代謝産物として菌体外に出されるたんぱく質
・毒素型食中毒の代表
黄色ブドウ球菌
(1)ブドウ球菌
・主に黄色ブドウ球菌
①生物学的特徴
・グラム陽性の球菌
・コアグラーゼ陽性(血漿凝固物質)
・ブドウ球菌の出す毒素
エンテロトキシン(腸管毒)
・ブドウ球菌の毒素の特徴
耐熱性がある(100度で30分の加熱に耐える)
②疫学的特徴
・鼻腔、手指、腸管などに常在
・化膿した手指で調理した食物内で増殖する
・原因食
おにぎり
折詰弁当
乳製品
でんぶ
③予防
・予防法
調理の際に手袋をする
食品を5度以下で保存

(2)ボツリヌス菌
・芽胞を形成
・芽胞とは
種のからのようなもの
・嫌気性
・食中毒菌の中で最も死亡率が高い
・ボツリヌス菌の毒素の特徴
易熱(80度で不活化)
・ABEF型がある(日本にはE型が多い)
③予防
抗毒素血清による治療
ガスの発生している食品は食べない

(3)ウェルシュ菌
・生物学的特徴
嫌気性菌
芽胞形成する
・ 日本では発生が少ない(ヨーロッパに多い)
・原因食
肉、魚介類
・予防法
加熱後早い時期に食べる

3)自然毒
(1)動物性自然毒
①フグ毒(テトロドトキシン)
・耐熱性がある(ブドウ球菌よりも高温に耐える)
・原因食
フグの卵巣、肝臓、腸など
・発生時期
1~3月に多い(フグを食べる時期)
・フグ以外にテトロドトキシンを含むことがある食物
ホタテ、アサリ、バイ貝、カキ

(2)植物性自然毒
①毒キノコ
・強いものは神経毒
・発生時期
9~11月に限局
・キノコの毒素の例
ムスカリンなど
・死亡率が高いものもある

②その他
・ジャガイモの毒素
ソラニン
・真菌の毒素
マイコトキシン
・青梅の毒素
青酸
・毒セリの毒素(参考)
チクトトキシン
・アスペルギルス(真菌の一つ)の毒素
アフラトキシン
・アフラトキシンの作用
肝がんを発生させる

4)化学的食中毒
・食中毒を起こして使用禁止になった添加物の例
ホルマリン、オーラミンなど
・混入自己
森永ヒ素ミルク事件など
・化学物質中毒の場合は、慢性症状をきたすこともある
・水俣病
原因物質:有機水銀
・イタイイタイ病
原因物質:カドミウム

5)その他(腐敗性食中毒)
・アレルギー性食中毒
・魚介類が細菌に汚染され、たんぱく質がアミンにまで分解される。人がそれを食した時にそのアミンによってアレルギー症状を引き起こす
・イワシ、サンマ、サバ、アジなどの腐敗によって産生される有毒なアミン
ヒスタミン
・腐敗性食中毒の主な原因金
モルガン菌

■3)食中毒の発生状況と最近の動向
1)発生状況
・年間の食中毒発生件数
1000件前後
・年間患者数
35000人程度
・原因(細菌性)
腸炎ビブリオ、サルモネラ、カンピロバクター、小型球形ウィルスなど
・最近では、小型球形ウィルスや、カンピロバクターの懸枢が増加
・主な原因食
魚介類とその加工食品が最多
複合調理食品、野菜と続く
・発生気切
5~9月が多い

2)細菌の動向

■4)細菌性食中毒の予防
・細菌性食中毒の予防3原則
食品の汚染の防止
食品内での増殖防止
食品の加熱調理による殺菌
その他、調理者の衛生管理

■5)飲食物と寒栓症および寄生虫症
・食中毒以外に飲食物を介して病気を起こさせる病原体
ヒトからヒトへ感染する細菌性の経口感染症
人畜共通感染病の病原体
寄生虫
1)経口感染症
・主な経口感染細菌
赤痢菌: 赤痢
チフス菌 チフス
パラチフス菌 パラチフス
コレラ菌 コレラ
・主な経口感染ウィルス
ポリオウィルス ポリオ
A型肝炎 肝炎
E型肝炎 肝炎
ロタウィルス 乳児下痢症
2)人畜共通伝染病
・主な人畜共通感染症(食肉による)
炭疽菌 炭疽
野兎病菌 野兎病
トキソプラズマ トキソプラズマ
・主な人畜共通感染症(乳汁による)
ブルセラ菌 ブルセラ(波状熱をみる)
結核菌 結核(ウシから)
Q熱リケッチア Q熱
3)寄生虫
・細菌のグルメブームなどで増えている寄生虫感染
アニサキス
吸虫類
条虫類
・経口感染を起こす主な寄生虫
回虫 回虫症
十二指腸虫 十二指腸虫症
肝臓吸虫 吸虫症
広節裂頭条虫 条虫症
有鉤条虫 条虫症
ぎょう虫 ぎょう虫症
アニサキス アニサキス症(海水魚などから感染)
・小学生に多い蟯虫に対しては学校で検査
・加熱調理で対応
・アニサキスは低音に弱い

=======================
第3章 生活環境と公害
=======================
A.環境と保健の意義
1.環境と環境保健の意義
2.環境の分類
・環境の分類
物理的
化学的
生物学的
社会・経済学的

B.物理的環境因子とその影響
・物理的因子の例
温熱
気候
気流
放射線
振動
騒音など
1.温熱条件と健康
■1)温熱条件と健康
・温熱に関与する因子
気温
気湿
気流
輻射熱
1)温熱指数
・温熱指数とは
気温、気湿、気候、輻射熱などを組み合わせて、数量的に測定して表したもの
・温熱指数の例
感覚温度
不快指数
(1)感覚温度(等感温度、実効温度)
・感覚温度算定に用いられる因子
気温、気湿、気流
(2)不快指数
・不快指数算定に用いられる因子
気温、気湿
・不快指数算定に直接用いられる温度2種
乾球温度、湿球温度

2)異常温度
・異常温度による障害
熱中症
凍傷

■2)気候
1)気温
・快適な温度
23度前後
2)気湿
・好適な湿度
45~70%
・水分蒸発が角となって粘膜に障害を起こす湿度
30%以下
・湿度30%以下で感染しやすい疾患
インフルエンザ
・皮膚呼吸ができなくなり不快感を感じる湿度
80%以上
・湿度の種類
絶対湿度
飽和湿度
相対湿度
飽差
・絶対湿度
空気1立方メートル中に含まれる水蒸気重量(グラム)
・飽和湿度
空気が含むことのできる最大水蒸気量
・相対湿度
飽和湿度に対し現在含まれている空気中の水蒸気量を割合で示したもの
・飽差
飽和湿度と絶対湿度の差
・相対湿度の計算式
絶対湿度/飽和湿度×100(%)
・飽差の計算式
飽和湿度-絶対湿度

3)気流
外気では1.0m/秒が快適(体幹温度を1度下げる)
・不感気流の秒速
0.2~0.5m/秒

4)輻射熱
・輻射熱の種類
太陽光線に含まれる赤外線
暖房器具などから人への加熱
人の熱を低音物体へ移すこと

■3)気圧
・1気圧とは
=760mm/Hg=1013.25hPa
・高度の上昇と気圧の低下
11メートル上昇するごとに1mmHg増加
・水圧
10メートルごとに1気圧増加
1)異常気圧における健康障害
(1)異常低気圧
・異常低気圧によって起こる疾患
高山病、航空病
(2)異常高気圧
・異常高気圧による疾患
潜函病

■4)気象病
気衝の変化によってある種の疾病が多発したり、症状が悪化したりすること
1)前線の通過
・前線の通過による気象病
リウマチ、神経痛、関節痛、半根痛
自殺、脳卒中
胃・十二指腸潰瘍の出血
気管支喘息、狭心症、心筋梗塞
2)気切病
・冬の気切病
脳卒中、血管障害
気管支喘息、気管支炎
インフルエンザ、肺炎
乳児下痢症(ロタウィルス)
ウィルス性食中毒
・夏の気切病
消化器感染症(腸チフス、赤痢など)
細菌性食中毒
日本脳炎、ポリオ
アデノウィルスによる風邪(プール熱)
衛生害虫の繁殖
☆衛生害虫:衛生上の害を与える昆虫(病気を伝播したり、値を吸ったり、毒素を出したり)
・春の気切病
花粉アレルギー(杉、松、)
・秋の気切病
花粉アレルギー(ブタ草、ススキ)

■5)放射線
1)放射線の分類と生体作用
(1)非電離放射線
・非電離放射線に含まれるもの
紫外線、可視光線、赤外線
高周波、短波、マイクロ波、レーザー
①紫外線
・紫外線の波長の範囲
400~10ナノメータ
・太陽から地球上に到達する紫外線の割合は1%
・280ナノメータ以下の紫外線はオゾン層に吸収される
・波長の短いものほど有害
・紫外線の波長の長さによる分類(波長の長いものから)
A紫外線、B紫外線、C紫外線
近紫外線、遠紫外線、局外紫外線
・290~320ナノメータの紫外線
ドルノ線(良くも悪くも生体に対する作用が強い)
・ドルノ線の作用
生体に有用に作用する
低い波長では細胞を破壊するなどの有害な作用
・紫外線(ドルノ線)の全身作用
血液の増加
凝固作用促進
新陳代謝促進
・紫外線の局所作用
日焼け、皮膚癌
雪眼炎
くる病予防(プロビタミンDをビタミンDに転換)
消毒
・紫外線の生体外の作用
螢光作用
殺菌作用

②可視光線
・太陽光線の約39%を占める
・可視光線の波長の範囲
380~780ナノメータ
・可視光線の色を波長の短い順に
紫、青、緑、黄、赤
・可視光線の有用な作用
自然照明
赤色、青色照明
・可視光線(直射日光)の有害作用
近視、眼精疲労、精神作用(てんかん発作など)
・可視光線(照度不足)の有害作用
視力低下、近氏、眼精疲労
③赤外線
・太陽光線の約60%を占める
・赤外線の波長の範囲
780ナノメータ~1ミリメータ
・赤外線の主な作用
熱作用(地表、空気を暖める)
・熱線とも呼ばれる
・赤外線の生体への有用作用
表皮、真皮を通過して臓器に達して暖める
毛細血管拡張、皮膚温上昇
・赤外線の生体への有害作用
脳内温度上昇(日射病)
熱性白内障
温熱紅斑、火傷
熱中症
・赤外線は皮膚を1.5~4センチ透過する
・赤外線を用いた治療
皮膚炎
関節リウマチ
④極超短波(マイクロ波)
・極超短波の波長の範囲
1ミリメータ~1メータ
・極超短波の応用分野
電子レンジ
ラジオ
通信用レーダー
医療
・赤外線より深部に達し、組織温を上昇させる(5、6センチ程度)
・極超短波の生体への局所作用
水晶体混濁、白内障
無精子症(一時的)
・極超短波の生体への全身作用
体温上昇(筋、深部臓器の障害)
リンパ球の減少
⑤レーザー光線
・レーザーとは
誘導輻射による光の増幅(人工的に作り出された光)
・レーザーの波長の範囲
300ナノメータ~30マイクロメータ
紫外線と赤外線の間
・強いエネルギーのレーザーの作用
凝固、壊死、炭化、切断
・弱いエネルギーのレーザーの作用
レーザー鍼など
・レーザーの眼への作用
網膜に作用()火傷、剥離)
・レーザーの皮膚への作用
色素脱失
熱凝固
炭化
壊死
火傷など

(2)電離放射線
・電離放射線の種類
α線、β線(透過性弱)
中性子線、γ線、X線(透過性強)
①医療領域での
・電離放射線の医療分野での利用
X線診断
医療機器の滅菌
コバルト60照射治療など
②生体への影響
・放射線被爆の早期障害の内容
皮膚炎、脱毛、皮膚海洋
白血球減少、貧血、不妊
・放射線被爆の晩期障害の内容
各部位、臓器の発ガン
白血病、白内障など
・放射線被爆による遺伝障害
染色体異常、奇形、胎児障害

■6)騒音
・音の大きさの単位
デシベル
・可聴範囲
20~2万ヘルツ
0~130dB

■7)振動

2.化学的環境因子とその影響
■1)ガスと蒸気
1)空気
・空気の後世成分
窒素:78%
酸素:21%
その他(二酸化炭素、アルゴン等):1~4%
・地球温暖化の原因
二酸化炭素の増加(化石燃料の増加による)
(1)空気の自浄作用と環境破壊
・空気の浄化作用に働くもの
酸化作用
降雨による浄化
植物による炭酸同化
(2)酸素
・空気中の酸素が希薄になることで起こる病気
高山病、航空病、工事現場などでの酸素欠乏症
・労働衛生環境基準で定められている酸素濃度
18%以上
・死に至る酸素濃度
7%
(3)二酸化炭素
・人体に影響をきたす二酸化炭素濃度
4%
・二酸化炭素の室内環境基準濃度
0.1%」以下
(3)窒素
・潜函病とは
急激な減圧によって、血液中の窒素が気体化し塞栓を引き起こす
(4)蒸気

■2)金属
1)金属の有用性
・人体に有用な金属
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム
鉄など
(1)主な有害金属
・主な有害金属
鉛、カドミウム
水銀、クロム、ヒ素
ベリリウム、マンガン、など
・水俣病の原因金属
有機水銀
・イタイイタイ病の原因金属
カドミウム

3.生物学的環境因子
■1)生物の環境依存性と環境因子
1)生物の環境依存性
2)生物環境の有害因子
・有害動物の例
毒蛇類
カ、ダニ、シラミ、ハチ、毒グモ、誘いrなど
・有害植物キノコ類
ベニテングダケ、ツキヨダケなどの毒キノコ
・有害草類
毒セリ、トリカブトなど
・有害木類
毒ウツギ、ウルシ
・作用別有害動植物
摂取:毒キノコ、フグ、青梅
触れて:くらげ、ウルシ
咬まれて:毒蛇、狂犬
刺されて:カ、アブ、ハチ、毒グモ
寄生して:病原寄生体、病原微生物

3)病原体媒介動物
(1)病原体保有動物
・カによって媒介される疾患
日本脳炎(ブタから)
マラリヤ(マラリヤ原虫)
デング熱
黄熱
※マラリヤは原虫、それ以外はウィルス。
・ダニによって媒介される疾患
ツツガ虫病(ツツガ虫・リケッチア)
ロッキー山紅斑熱(ロッキー山紅斑熱・リケッチア)
ワイル熱(レプトスピラ)
ペスト(ペスト菌)
野兎病(野兎病菌)
疥癬(ヒゼンダニ)
・シラミによって媒介される疾患
発疹チフス(発疹チフスリケッチア)
回帰熱(回帰熱ボレリア)
・ヘビやミドリガメが媒介する疾患
サルモネラ食中毒(サルモネラ菌属)
・ニワトリが媒介する疾患
サルモネラ食中毒(サルモネラ菌属)
・オウムが媒介する疾患
オウム病(クラミジア)
・コウモリが媒介する疾患
狂犬病(狂犬病ウィルス)
・ネズミが媒介する疾患
ペスト(ペスト菌)
鼡咬症(鼡咬症スピリルム)
ワイル病、レプトスピラ症(レプトスピラ)
ツツガ虫病(ツツガ虫リケッチア)
サルモネラ食中毒(サルモネラ菌)
発疹熱(発疹熱リケッチア)
・野うさぎが媒介する疾患
野兎病(野兎病菌)
・イヌが媒介する疾患
狂犬病(狂犬病ウィルス)
トキソプラズマ症(トキソプラズマ)
・ネコが媒介する疾患
トキソプラズマ症(トキソプラズマ)
・ブタが媒介する疾患
トキソプラズマ症(トキソプラズマ)
日本脳炎(日本脳炎ウィルス)
インフルエンザ(インフルエンザウィルス)
・ウシが媒介する疾患
結核(結核菌)

(2)原虫類
・原虫の種類、その疾患
赤痢アメーバ アメーバ赤痢 経口感染
マラリア原虫 マラリア 経皮感染
腟トリコモナス トリコモナス症 接触(性交感染)
トキソプラズマ トキソプラズマ症 経口感染、
ニュウモチスチス・カリニ 肺炎、日和見感染 飛沫感染
トリパノゾーマ アフリカ睡眠病(参考)

(3)寄生虫
・寄生虫の種類(線虫類)
回虫
アニサキス
ぎょう虫
・寄生虫の種類(吸虫類)
日本住血吸虫 経皮感染
肝吸虫
肺吸虫 経口感染
・寄生虫の種類(条虫類)
広節裂頭条虫
無鉤条虫
有鉤条虫

4)節足動物
(1)ダニ類
①ヒゼンダニ
・かゆみを伴う性感染症の一つである疥癬症
・感染経路
性行為、寝具、室内塵
②イエダニ、ヒョウダニ
・感染経路
室内塵の吸入による
・イエダニ、ヒョウダニによって引き起こされる疾患
喘息

(2)シラミ
・シラミの種類
頭ジラミ
衣ジラミ
毛ジラミ
・頭ジラミの洗浄剤
ミスリンパウダー
・衣ジラミの引き起こす疾患
発疹チフス
回帰熱
(リケッチアを媒介)
・毛ジラミの治療法
剃毛

■2)衛生環境の有害生物の制御(対策)
1)病原体保有動物対策」

4.社会的環境因子と健光
・社会的環境因子の種類
技術文明
人間関係
経済
社会保障
■1)技術文明
■2)人間関係
■3)経済
■4)社会保障
・社会保障の4分類
社会保険
公的扶助
社会福祉
公衆衛生と医療
(1)社会保険
・社会保険の対象者別分類
職域保険
地域保健
老人保健
・社会保険の機能別分類
年金保険
雇用保険
労働災害補償保険
医療保険
②国民医療費
・国民医療費は平成17年現在、平成11年度からほとんど横ばいで約31兆円
・一人当たりの医療費は約24万円
・医療制度に含まれない医療費
正常分娩
健康増進のための健康診断、予防接種
義眼、義肢
老人健康施設などの利用

(2)公的扶助
・公的扶助の種類
生活扶助
教育扶助
住宅扶助
医療扶助

(3)社会福祉

(4)公衆衛生と医療
・公衆衛生の分類
一般保健サービス(サーズ、アスベスト症など特定の疾病への行政対策)
医療の供給(医療施設など)
生活環境対策(食品衛生など)
環境保全(公害対策など)
学校保健
労働衛生

3)介護保険制度
介護を必要とする人、将来の不安要因を持つ人のための保険
医療サービスと福祉サービスとを統合された仕組み

C.住居
1.住居の衛生的条件
■1)意義
・衛生的にみた一人あたりの住居スペース
10立方メートル、2.1m以上の天井高

■2)採光と照明
1)自然照明
(1)窓
昼光率は1%以上
居室の窓面積は床面積の5分の1以上

2)人工照明
・望ましい均整度
30%以内
・居間の照度
500ルクス程度

■3)換気
(1)自然換気
・換気用の窓面積は床面積の何分の1が望ましいか
20分の1
2)換気の衛生的意義
・環境基準における室内二酸化炭素濃度の上限
0.1%

■4)温度と湿度調整
1)暖房
・適当な暖房の温度
18~23度
湿度を下げすぎない
(1)衛生学的にみた暖房
①加湿
・加湿する際に注意すべきこと
カビやレジオネラ筋の繁殖
2)冷房
(1)衛生学的にみた冷房
・適当な冷房温度
外気温との差を5~6度程度
25度±1度

■5)室内の疾病対策
1)シックハウス症候群
・シックハウス症候群に含まれるもの
化学物質過敏症、アレルギー
・シックハウス症候群の主な原因化学物質
ホルムアルデヒド、キシレン、トルエン
・シックハウス症候群の対策
新建材や接着剤の使用を避ける、
窓を大きくし換気しやすくする
2)カビやダニに対する対策
・除カビ剤の例
次亜塩素酸ソーダ
(産生洗剤と併用しない)

D.衣服
1.衣服の意義
・衣服の種類
内衣、外衣
1)目的及び条件
・内位の目的
体温調節、身体の清潔
垢の除去
・外位の目的
体温調節、身体の清潔
身体の保護
身体の防御
容姿の美化

3)衣服気候
・衣服気候とは
皮膚表面と衣服との間に生まれる空間の気候
・衣服気候によって保たれている温度と湿度(外衣を着ることによって)
32±1℃
50±10%
・衣服気候を快適に保つことができる気温
18±8℃
4)衛生条件

2.衣服による障害
■1)直接障害
1)厚着
2)圧迫
3)加工に伴う化学物質
・ホルムアルデヒドを含む衣類
おむつ、オムツカバー、肌着、靴下
・発がん性防炎架工剤を含むもの(アスベスト)
寝具、カーテン、敷物

■2)間接障害
■3)衣服の清潔保持と消毒
・衣服の特別な消毒に用いるもの(感染症患者の用いたものなど)
高圧蒸気滅菌
ホルムアルデヒドガス消毒
次亜塩素酸ソーダに浸す

E.地域の環境衛生
1.上水道
■1)水の生理的意義
・人体の3分の2が水
・10%を喪失:口渇、疲労感、不安感
・20%を喪失:生命の危機
2.水の必要量
・一人1日あたりの生活水の量
380リットル

1)上水道の機構
水源より取水・貯水施設→
導水管→浄水場(沈殿池、濾過池、消毒)→
送水管→配水管→
給水(家庭、学校、工場など)

(1)水源
・水源の種類
天水、地表水、地下水
・最も多く利用される水源
地表水(河川、湖沼、ダム)
(2)浄水法
・浄水法3種
沈殿、濾過、消毒
①沈殿
・沈殿の種類
普通沈殿
薬品沈澱
・薬品沈澱に用いられる薬品
硫酸アルミニウム(硫酸磐土)
②ろ過
人工的に作った濾床を通顆させて微生物を取り除く
③消毒
・消毒に用いられる物質
塩素
・塩素消毒の方法
5%の塩素ガスをろ過水に注入
・塩素ガス注入によって消毒に働く物質
次亜塩素酸、塩酸、塩素
・水道水の遊離残留塩酸の基準量
0.1ミリグラム/リットル以下
・塩素と有機物とが反応して発生する発癌物質
トリハロメタン
・トリハロメタンの年間摂取量基準
0.1ミリグラム/リットル以下
・塩素消毒以外の消毒法
オゾン殺菌法
紫外線
煮沸消毒

④自浄作用
・地表水の自浄作用の内容
希釈、沈殿、日光、曝気、生物作用

2)硬水と軟水
・軟水硬水の判別は何の料を基準とするか
炭酸カルシウム(Ca+、Mg+)
・軟水、硬水のどちらが炭酸カルシウムを多く含むか
硬水(日本の水は軟水)

■4)上水道の不及
・上水道の普及率
96.4%
・簡易水道事業で供給される人口
5000人以下

■5)水質基準
・平成5年の改訂で、水質基準の項目が大幅に増やされた
・新たに追加された項目
快適な水質に関する項目
健康に関する項目
(「水道水が有すべき性状に関する項目」に加えて)
・水質基準の主な内容
一般細菌 100個/ミリリットル以下
大腸菌群 検出されてはならない
総トリファロメタン

■6)飲料水の衛生的条件
・飲料水の条件
無職統名、無味無臭
適度な硬度
中性または弱アルカリ
有害物質を含まない
温度が適当(7~11℃程度)

■7)上水の衛生学的意義
・水系感染症とは
水源や水系に消化器感染微生物が侵入して起こる
2~3日の間に多数の患者が発生する
・最近の水系感染症の原因
クリプトスポリジウム(生越市)
O157(幼稚園の簡易水道から)

2.下水道
■1)下水の意義
1)下水道の排水の方式
・現在はほとんどは合流式だが、分留式に変わりつつある
2)下水道の普及率
・日本の下水道普及率
65.2%(平成14年)
3)下水処理法
(1)下水終末処理
・処理の流れ
物理的処理→
生物的処理→
化学的処理→
放流
・物理的処理とは
沈殿など(80~90%除去)
②生物学的処理
・生物学的処理2種
嫌気性菌を利用した処理
好気性菌を利用した処理
・嫌気性菌利用の処理で用いられる槽
腐敗槽、イムホフ槽
・好気性菌利用による処理法を
活性汚泥法(最もポピュラーな処理法)

(2)放流下水の水質基準
・活性汚泥法の場合の水質基準
pH:5.8~8.6
BOD:20mg/リットル以下
浮遊物質量:70mg/リットル以下
大腸菌群:3000個/ミリリットル 以下
☆BOD:生物化学的酸素要求量
BODが大きいほど水が汚れている

(3)再利用
・中水道
下水を簡単に処理して、工業用水や車の洗浄などに利用する水

■3)廃棄物
・廃棄物を2種に大別
一般廃棄物
産業廃棄物
・一般廃棄物の処理責務を負うもの
市町村

1)一般廃棄物
・一般廃棄物の分類
ごみ、し尿
(1)ごみ処理
・ごみには動物の死体なども含まれる
・厨芥とは
台所のごみ
・ごみの1年あたり排出量
5200万トン
・ごみの1人1日あたり排出量
1124グラム
・最も用いられているごみ処理法
焼却
・再資源化は増加傾向
(2)糞尿の処理
①水洗化人口
②非水洗人口

2)産業廃棄物
・産業廃棄物の排出量は増加していない
・特別官吏廃棄物とは
廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性、その他人の健康や生活環境に被蓋を及ぼすおそれのある廃棄物
・特別官吏廃棄物の分類
特別官吏一般廃棄物(感染性一般廃棄物)
特別官吏産業廃棄物(感染性産業廃棄物)
・特別官吏廃棄物とは
医療機関などから排出される人への感染の恐れのある廃棄物
(使用後の鍼はこれに含まれない)
・非感染性廃棄物とは
医療機関などから排出される一般ごみ
・感染性廃棄物の処理
非感染化してから排出するのが望ましい
(焼却、高圧蒸気滅菌、乾熱滅菌、煮沸・化学的消毒などで処理、特にB型肝炎ウィルスに効果のある方法で行う)

F.公害
1.公害の定義と特徴
■1)公害と環境基本法
・公害には自然の力による環境変化は含まれない。人の活動によるものだけをさす
・発生源が特定しにくい
・人への健康被蓋だけでなく、経済的被害、生態系への被蓋も引き起こす
2)公害対策
・典型7公害
大気の汚染
水質汚濁
土壌汚染
騒音
振動
地盤の沈下
悪臭
・その他の公害
放射能、動物、日昭、電波障害など

2.環境の保全と公害対策
■1)環境保全の必要性
・1997年に制定された法律
環境アセスメント法(環境影響評価法)
・環境アセスメントとは
環境に強い影響を与える事業を行う際
その環境に与える影響を十分に調査し、評価した報告を公表して十分な対策を講じようとすること

■2)循環と自浄作用
■3)環境基準の設定

3.公害の現状と対策
・最近問題になっている典型7公害以外の公害
ダイオキシン(廃棄物の焼却時に発生)
内分泌撹乱物質(環境ホルモン)
・ダイオキシンに関しては規制する法律が制定されている
・内分泌撹乱物質に関しては法律は未整備

■1)大気汚染
1)大気汚染物質の発生源
・大気汚染に関する法律
大気汚染防止法
・発生源3種
移動性発生源、固定性発生源、特定発生源
・移動性発生源の例
自動車、船舶、航空機
・移動性発生源から出される汚染物質
一酸化炭素、炭化水素
窒素酸化物、光化学オキシダント
・固定性発生源の例
工場、火力発電所、家庭暖房
・固定性発生源から出される汚染物質
硫黄酸化物、煤塵、窒素酸化物
カドミウム、塩素など
・特定発生源の例
建築現場、化学工場
・特定発生源から出される汚染物質
浮遊粉塵、降下粉塵
アンモニア、一酸化炭素
ホルムアルデヒド、硫化水素など

2)主要大気汚染物質
・主要大気汚染物質5種
(一次汚染物質4種)
一酸化炭素
二酸化窒素
二酸化硫黄
浮遊粒子
(二次汚染物質)
光化学オキシダント
・主要大気汚染物質のうち二次汚染物質とは
窒素酸化物、炭化水素が紫外線と反応したもの
・新たに加わった汚染物質
ベンゼン
トリクロロエチレン
テトラクロロエチレン
ダイオキシン類
・光化学オキシダントの基準値
0.06ppm
(1)一酸化炭素
・主な一酸化炭素の排出源
自動車の排気ガス
(タバコも問題視されている)
・現在国産車では10%以下(基準に達している)
(2)窒素酸化物
・主な発生源(化石燃料の燃焼)
(化石燃料の燃焼)
火力発電所、ボイラー
自動車など(近年は自動車が主)
・環境への影響
光化学スモッグ、酸性雨
・環境基準はほぼ達成している(98.9%)

(3)硫黄酸化物
・発生源
化石燃料の燃焼(火力発電所、ボイラー、石油精製工場など)
・平成11年度には99.7%&まで基準を満たすようになった
・自然界への影響
酸性雨、酸性霧の原因
(4)浮遊粉塵
・浮遊粉塵とは
粒子径10μm以下の浮遊物質
・浮遊物質の発生源と物質(アスベストやスパイクタイヤ以外は重要でない)
自動車:ディーゼル車の黒鉛、スパイクタイヤ
建築物:ボイラー、建築物、試剤の破砕(特にアスベスト)
自然環境:花粉、カビの胞子
特定粉塵:アスベスト、スパイクタイヤ
・スパイクタイヤは規制され、状況は改善された
・ディーゼル車は規制されたが、都市部では改善があまりみられない

(5)光化学オキシダント
・光化学スモッグを構成する物質
・光化学オキシダントの成分
多くはオゾン、PAN、アルデヒド類
…強酸化物
・オゾン等が発生する過程
窒素酸化物、炭化水素類が紫外線の作用で変成する過程で生まれる
・口下顎スモッグの人体への影響
眼、呼吸器粘膜、植物への影響
・改善傾向ではあるが、基準には達していない

3)平成9年以降の大気汚染物質
・ベンゼンの特徴
発がん性がある
化学工業製品の合成原料、ガソリンに含まれる
・トリクロロエチレン
発がん性がある
溶剤、洗剤に含まれる
・テトラクロロエチレン
トリクロロエチレンと同じ
・ダイオキシン
発がん性がある
廃棄物の処理(焼却)、煙草の煙などで発声

■2)水質汚濁
1)水質汚濁の指標
①大腸菌
し尿の汚染の指標となる
2)水質汚濁による健康障害
・基準達成率は45%に過ぎない
・水質汚濁の主な生物学的化学的指標
生物化学的酸素要求量
化学的酸素要求量
溶存酸素量
浮遊物質
・生物化学的酸素要求量の別名(BOD)
好気性微生物の作用によって押す委中の有機物質を分解するのに必要な酸素量
主に河川の汚染状況を調べるのに用いられる
・化学的酸素要求量(COD)
化学的酸化剤によって、汚水中の有機物、鉄塩、硫化物を直接酸化するのに必要な酸素量
主に湖水、海域の汚染状況を調べるのに用いられる
・溶存酸素量(DO)
水に溶け込んでいる酸素量
大きいほど清浄度が高い
・浮遊物質の別名(SS)
水に溶けない懸濁性の物質の総称
高いほど汚濁が強い

■3)土壌汚染
・最近問題になっている土壌汚染の原因
ダイオキシン
環境ホルモン

■4)騒音
・日常生活において最も苦情の多い公害
・騒音規制法によって規制されている

■5)振動
・振動規制法によって規制される

■6)地盤沈下
・地盤沈下の原因
地下水のくみ上げ
天然ガスの採取

■7)悪臭
悪臭防止法によって規制される
騒音に次いで苦情が多い
最近苦情の件数が増えている
☆メチルメルカプタン:にんにくの臭い

■8)放射能汚染
1)放射能障害の防止対策
・放射能障害の防止対策のための法律
原子力基本法
(1)医療分野における放射線利用
・放射線利用の例
RIA検査
X線検査
悪性腫瘍の治療
滅菌

G.地球環境問題
・平成9年に京都議定書採択
・核拡散防止条約(IAEA)

・地球環境対策として問題になっているもの
地球温暖化
オゾン層保護対策
酸性雨対策
熱帯雨林の保全
野生動物の保護
潰瘍環境保全対策
砂漠化対策
有害廃棄物の越境維道

■1)地球温暖化
・温室効果ガスの例
二酸化炭素、メタン、フロンガス
・気温の上昇、海綿の上昇などが危惧される

■2)オゾン層の破壊
・オゾン層破壊の原因
フロンガス
・オゾンガスによって遮断されていたもの
有害紫外線(280~320ナノメートル)

■3)酸性雨
・酸性雨の原因物質
硫黄酸化物
窒素酸化物
・硫黄酸化物や窒素酸化物は大気中で何に変わるか
硫酸、硝酸
・酸性雨の基準pH
5.6以下

■4)熱帯林の減少
・熱帯林は地球上の森林の何%を占めるか
44%
■5)砂漠化
・砂漠化の主な原因
人口の急激な増加と、それに伴う家畜の過剰な放牧
森林の伐採や無計画な農業
気候の変化

=================
第4章 産業保健
=================
A.産業保健
1.産業保健の意義
・産業保健に関する法律
労働基準法
労働安全衛生法
・1919年に設立された国際機関
国債労働機関(ILO)
・産業保健の目的(参考)
すべての働く人の身体的、精神的、社会的健康状態を高める
職場に関した疾病の予防
職業に関連した健康リスクから労働者を守る
仕事を人間に適応させ。個々の働く人をそれぞれの仕事に適応させる

B.産業衛生行政
1.労働衛生と産業
・ヘルスプロモーションとは
オタワ宣言(1986)で発表された
人々が自らの健康をコントロールし,
改善できるようにするプロセス

2.労働に関する法律
・労働に関する法律
労働基準法
労働者災害補償保険法
労働安全衛生法

■1)労働基準法の概要(参考)
・最低年齢
満15歳未満は労働者として雇用してはならない
・時間外労働の制限
18歳未満は時間外労働、休日労働は認められない
・深夜の業務の禁止
満18歳未満、女子は午後10時~5時までは使用できない
・18歳未満や女子には危険有害業務の就業制限がある
・産前産後の休暇
産前6ヶ月、産後8ヶ月の嗅窩
・1986年、男女雇用機会均等法の施行

■2)労働安全衛生法
・衛生管理者が適応される職場の人数
50人
・嘱託産業医を義務付けられているしょばの人数
50人
・専任産業医を義務付けられている職場の人数
有害業務:500人以上
その他:1000人以上
・職場の官吏大成者の職務の表(参照)

1)健康管理
・労働安全衛生法で義務付けられている健康診断
雇用時の健康診断
定期健康診断
特殊健康診断

■3)労働者災害補償保険法の概要と業務上の疾病
・労災法で定められている補償
業務、通勤による負傷、疾病、障害、死亡に対する補償
・すべての事業所が強制的に適応される
・企業が保険化入射となって、保険料を負担する。
・業務上の障害か否かの判断をするのは
労働基準監督署長
・海外出張者には特別の手続きなしに適応される
・労働者災害補償の補償の種類
療養の補償
休業補償(平均賃金の60%)
障害補償
遺族補償
・労働基準法に掲げられた業務上の疾病
業務上の負傷に起因する疾病
物理的因子による疾病(高温、騒音など)
過度の負担のかかる作業状態に起因する疾病
化学物質などによる疾病
粉塵が飛散する場所における業務による塵肺、塵肺法に規定する塵肺と合併した疾病
その他、病原体による疾病、がん性物質、厚生労働大臣の指定する疾病、業務に起因することが明らかな疾病

■4)業務上疾病の新規支給認定数

3.産業疲労とその対策
■1)意義
■2)発生要因
・発生要因3種
個体要因
環境要因
作業要因
・個体要因の内容
性、年齢、健康度
労働意欲、身体的精神的
適正、生活様式
自由時間、余暇
睡眠、家庭環境
・環境要因の内容
温度、湿度、照明、色彩
換気、騒音、振動、有害物質
職場の人間関係
福利厚生、労働時間
休憩、交代制
・作業要因の内容
作業強度、作業速度
作業方式、作業姿勢
作業組織

■3)疲労の判定法
・判定法の分類
自覚的
心理的
生理的
生化学的
1)自覚的判定法
2)心理的判定法
3)生理的方法
4)生化学的方法

■4)疲労対策
・対策の種類
個体(人)的対策
環境対策
作業対策

4.産業災害とその対策
・厚生労働省の掲げる労働災害防止のための3つの基本
健康管理
作業環境管理
作業管理

■1)健康管理
・産業災害防止のための健康診断
・ストレス等の精神的障害も含めて管理する

1)健康診断の目的
2)健康診断の種類
雇入れ時の健康診断
定期健康診断
特定職業従事者の健康診断
海外派遣労働者の健康診断
結核健康診断
給食従業員の検便
(1)雇入れ時の健康診断
(2)特殊検査
・特殊健康診断とは
法令による有害業務に従事している人の検査
・特殊健康診査の種類
粉塵作業
高圧室内、潜水業務
特定化学物質の製造、取り扱い
放射線業務
特定有機溶剤業務
紫外線、赤外線、レーザー光線作業
強烈な騒音作業
VDT
重症身障者の介護

3)個体の健康の維持増進
・産業医の指導のもとで栄養、運動管理
・産業医のいない中小企業では労働基準監督署単位に産業保健センターが設けられている

■2)作業環境
・表4-12を読んでおく
・作業環境の分類
物理的因子。化学的因子、生物学的因子
作業要因
社会的要因

■3)作業管理
・職業病予防のために保護具などをつけたりすること

5.職業病
■1)職業病
1)広義の職業病
・雇用関係がなく、補償されないものも含む
2)狭義の職業病
・雇用関係が確立しており、法的な補償が受けられるもの
3)職業病の発生状況
・発生件数は減少傾向にある
・統計では比較的腰痛が多い
■2)主な職業病の要因とその健康h創外
1)物理的要因による疾病
・高温環境での職業病
熱痙攣、熱射病
熱ひはい(熱による疲れ)
…まとめて熱中症
・高温環境の職業の例
ガラス工、ボイラー室など
・低温環境による疾病の例
凍傷、凍死
・高圧環境による疾病
減圧症(潜函病など)
・高圧環境の職業の例
潜水行、地価トンネル作業
・騒音による職業病の例
騒音性難聴
・騒音下の職業の例
造船所、製鉄所
自動車工場
・振動による職業病の例
レイノー症候群
内臓下垂
・レイノー症候群をみる職業
林業、道路工事
・林業では白蝋病も有名
・内臓下垂をみる職業
車両の運転

2)電離放射線障害
・電離放射線の例
X線、γ線、粒子線、(体外被曝、透過性大)
α線、β線(体内被曝、透過性小)
・職業の例

・電離放射線による症状
造血機能障害(白血病など)、生殖機能障害
皮膚障害
3)非電離放射線障害
・紫外線による疾病の例
電気性眼炎、雪眼炎、皮膚炎
・電気性眼炎、皮膚炎をみる職業
溶接工
・赤外線による疾病の例
白内障、熱中症
・赤外線障害をみる職業
ガラス工、溶接項
・マイクロ波による疾病の例
白内障、皮膚障害
精子減少症
・マイクロ波下の職業
医療従事者
通信業務

4)ガス要因による疾病
・シアン化水素中毒が起こりうる作業
メッキ、消防士など

5)金属要因による疾病
・カドミウム中毒が起こりうる作業
電池工など
・クロム中毒の症状の例
鼻中隔穿孔など
・クロム中毒が起こりうる作業
鉱山、メッキ

6)有機溶剤の要因による疾病
・有機溶剤の例
ベンゼン(接着剤など)
シンナー
トルエン
トリクロロエチレンなど

7)有機化合物の要因による疾病
・有機化合物の例
塩化ビニルなど

8)職業がんと原因物質
・肺癌の原因物質
アスベストなど
・膀胱癌の原因物質
ベンジンなど
・皮膚癌の原因物質
コールタールなど
・白血病の原因
電離放射線など

9)理療科に関連のある疾患
(1)腰痛h総
①職業性腰痛
②頚肩腕症候群
・職業の例
キーパンチャー、VDT作業、レジ係、書記、美容師など
・作業環境の改善などで予防
③VDT作業健康障害
・症状の例
目の疲労(ドライアイなど)
視力の低下、頚腕症候群
・望ましい作業環境
デスクは明るく、ディスプレイは明るすぎず
④ストレス
・ストレスによる疾患(p206表参照)

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第5章 精神保健
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A.精神保健
1.精神保健の意義
■1)意義
・受療率は三大生活習慣病よりも多い
・精神保健福祉法によって規定されている
1)精神保健の目的と区分
・目的について読んでおく
2)精神的健康の維持と向上
2.精神の健康
■1)生活者としての精神保健
■2)欲求不満
■3)適応障害
・登校拒否、出勤拒否
■4)非行と犯罪

3.精神障害者の分類
・精神障害者の定義(精神保健福祉法による)
精神分裂病、精神作用物質による急性中毒または依存症性、知的障害、精神病質、その他の精神疾患を有する者
■1)主な精神障害
・主な精神病の種類
精神分裂病
気分(感情)障害(躁うつ病)
てんかん
精神遅滞
アルコール依存症
心身症
神経症
老年性痴呆
・最も患者が多い精神病
精神分裂病
(次いでそううつ病)
・精神遅滞者は人口の約5%を占める

1)アルコール依存症
・日本では増加傾向にある
・アルコールによる障害3種
社会的障害、身体的障害、アルコール性肝疾患
2)老年性痴呆
・痴呆の分類
脳血管性痴呆
アルツハイマー型痴呆
・それぞれの痴呆の好発性別
脳血管性:男性が多い
アルツハイマー型:女性に多い
・80歳以上の人口に占める痴呆者の比率
20%

4.精神障害者
■1)精神障害の現況
・入院患者は減少傾向にあり、通院者が増えている
・入院で多い精神病
精神分裂病、痴呆、気分障害
・通院で多い精神病
精神分裂病、神経症性障害、気分障害

■2)精神障害者対策
・行政における精神障害者担当機関
都道府県精神保健複視センター
保健所
1)遺伝的対策
2)身体的、精神的対策

■資料9)
・入院の形体の種類
任意入院
医療保護入院
措置入院
・医療保護入院とは
保護者の同意がある場合、指定医の判断がある場合
・措置入院とは
自傷、他害の危険があり、二名の指定医の診断を受け、精神障害者であるとの同意を得た場合
住民の申請や警察官の通報によって

3)精神障害者に対する対策の現況
・地域における精神障害者対策の第一線器官
保健所
・保健所に対して指導、技術援助を行う機関
精神保健センター
・本人の申請によって発酵される手帳
精神障害者保健福祉手帳
・医療機関や保健所で相談、助言、訓練を行う人(国家資格)
精神保健福祉士
・保健所などで精神保健複視業務にあたる人(知事や市長が任命)
精神複視相談員

(1)保健所
(2)精神保健センター
(3)社会復帰
・社会復帰のための施設の
精神障害者生活訓練施設
精神障害者授産施設
デイケア施設など

4)医療費
・精神障害による入院の医療費
全額公費負担(国、都道府県が半分ずつ)
・精神障害による通院の医療費
半額公費負担(国、都道府県が4分の1ずつ)

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第6章 母子保健
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A.母指保健
1.母指保健の意義
・妊産婦とは
妊娠中から出産一年以内の女子
・早期新生児とは
出生1週未満の乳児
・新生児とは
出生28日以内の乳児
・乳児とは
1歳未満のもの
・幼児とは
満1歳から小学校就学前まで
・未熟児とは
身体の発育が未熟なまま出生した乳児で、正常児が有する諸機能を得るに至るまでのもの
・低体重児とは
出生時の体重が2500グラム以下の乳児
・巨体重児とは
出生時の体重が4000~4500グラム以上の乳児
・保護者とは
親権を行うもの、後見人、その他のもので、乳児または幼児を看護するもの

1.母子保健法
・母子保健を担う公的機関
保健所
・母子保健の方向性を示す国の指針
健やか親子21

3.母体の健康
■1)胎児や新生児に与える有外因死
・優雅因子の例
喫煙、アルコール
薬、予防接種
風疹ウィルス
梅毒トレポネーマ
トキソプラズマ
サイトメガロウィルス
・流産とは
28週以前に分娩した場合
・早産とは
28~38週までに分娩した場合
・死産とは
12週以後の胎児が死亡した状態で分娩した場合
・異常妊娠とは
子宮外妊娠、妊娠中毒など
・発育不全とは
胎児が健全な状態で発育できない状態
・胎児アルコール症とは
妊娠初期に酒を耐量に飲むことによる発育障害

1)妊娠から新生児にかけての先天性異常
(1)遺伝子病
・遺伝子病の例
フェニールケトン尿症
ダウン症候群
ターナー症候群
血友病など
(2)微生物要因
・病原体による母から子への感染
垂直感染
・垂直感染の種類
胎盤感染
産道感染
母乳感染
・胎盤感染する病原体の例
梅毒トレポネーマ(先天性梅毒)
風疹ウィルス(奇形)
サイトメガロウィルス(奇形)
トキソプラズマ(奇形)
・産道感染する病原体の礼
サイトメガロウィルス
B型肝炎ウィルス
エイズウィルス
・母乳感染する病原体の例
成人T細胞白血病ウィルス=ATL(白血病)

(3)化学的要因
・先天異常を引き起こす化学物質の例
有機水銀、PCB
サリドマイド
喫煙、アルコール

(4)母体側の要因
・母体側の要因の例
高齢出産、血液型不適合
自己免疫、低栄養
糖尿病、ヨード欠乏
甲状腺機能障害など

2)妊娠から新生児にかけての死亡
(1)妊産婦死亡
・妊産婦死亡とされる期間
妊娠中から産後42日以内
・死亡の要因となる産科的合併症
子宮外妊娠、出血、妊娠中毒など
①妊産婦死亡率
・計算式
妊産婦死亡数/出産数(出生、死産)×10万
・世界でもトップレベルである

(2)死産
・死産の分類
自然死産
人工死産
①自然死産
・減少し続けている
・死産率の計算式
死産数/出産数(出生+死産)×1000
②人工妊娠中絶
・減少していない
・妊娠11週以内の人工中絶が94.3%

(3)周産期死亡
・後期死産とは
満22週以後の死産
・新生児死亡とは
出生後1週未満の新生児死亡
・日本は世界で最も低い
・周産期死亡立の計算式
(後期死産数+早期新生児死亡数)/出産数×1000

(4)乳児死亡
・乳児死亡とは
生後1年未満の乳児の死亡
・乳児死亡率の計算式
乳児死亡数/出生数×1000
・日本は世界でもっとも低い

■2)乳幼児の健康
・乳幼児の検診の時期
1.5歳児、3歳児
・市町村で行う

(1)先天性代謝異常児の早期発見、治療
・疾病の例
フェニールケトン尿症
ヒスチジン血漿
クレチン病など

(2)B型肝炎の感染予防
・抗原やワクチン投与などによって予防

■3)家族構成と育児
■4)母子保健対策
・母子保健を担う機関
母子保健センター
市町村保健センター

1)妊娠届出と母指健康手帳の交付
・母子健康手帳を交付するところ
市町村長または特別区長

2)妊娠中毒や未熟児などに対する医療対策
・未熟児に対する医療給付
養育医療
・身体症外耳に対する医療給付
育成医療

3)ハイリスク妊娠
・生物学的ハイリスク要因
年齢(16歳以下、35歳以上)
身長、喫煙、飲酒
薬物
・病的要因
高血圧、糖尿病
心疾患、腎疾患
妊娠中毒、子宮外妊娠
風疹

4.母体保護
■1)母体保護法
・母体保護法という名前を覚えておく
1)不妊手術

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第7章 生活習慣病と老人保健
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1.生活習慣病の意義
■1)意義
・三大生活習慣病
悪性新生物
心疾患
脳卒中
・三大生活習慣病の全死亡者数に占める割合
約60%
・その他の生活習慣病
糖尿病、高血圧性疾患
・死因1~5位
1:悪性新生物(29.6%)
2:心疾患(15.4%)
3:脳血管障害(14.2%)
4:肺炎及び気管支炎
5:不慮の事故及び有害作用
(6:自殺)
・増加傾向にある死因
悪性新生物、肺炎
心疾患、自殺

■2)定義
■3)生活習慣病の特徴と死亡準位
1)生活習慣病の特徴
・生活習慣病の特徴
働きざかりの中高年層に発症しやすい
非伝染性である
慢性疾患である
多要因からなり徐々に症状が進行
症状だけで進行の良否は判定できない
いくつもの合併症を持ち、死に直結しやすい
2)死亡準位
・脳卒中は減少してきていたが現在は横ばい
・0歳児の死因第1位
先天異常
・1歳~24歳までで死因の第1位になっているのは
不慮の事故
・25歳~39歳までで死因の第1位になっているのは
自殺
・40歳~84歳までで死因の第1位になっているのは
悪性新生物
・85歳以上で死因の第1位になっているのは
心疾患

2.生活習慣病の発生要因と進行
・発生要因を大別
生体側の要因
生活習慣の要因
環境の要因
■1)生体側の要因
■2)生活習慣の要因と進行
1)食生活、生活習慣
・食事要因
食塩、動物性脂肪、糖類の過剰摂取
・生活習慣の要因
運動不足、睡眠不足
ストレス、喫煙、飲酒
2)生活習慣
(1)喫煙
・男子の喫煙率(数字は重要でない)
54%(世界一、減少傾向にはあるが)
・20~30歳の女性の喫煙率は増加傾向
・喫煙による疾患
肺癌、喉頭癌
肺気腫、喘息など

(2)アルコール
・女性の飲酒者率は増加傾向
・適度な一日の飲酒量
純アルコール20グラム程度

3)環境要因
4)生活習慣病の発症と予後

■3)生活習慣病の対策
・ブレスローの7つの健康習慣
適正な睡眠時間
喫煙しない
適正な体重維持
過度の飲酒をしない
定期的に運動をする
朝食を食べる
間食をしない

■4)生活習慣病の予防と管理
1)悪性新生物
・増加傾向にある、死因の焼く30%を占める
・男女で癌患者数が多いのはどちらか
男性
・減少している癌の種類
胃がん、子宮がん(特に子宮頚がん)
・増加している癌の種類
肺がん、大腸がん、乳房がん、膵臓がん、胆道がん、前立腺がん
・死亡者数の多い癌1~5位
肺がん、胃がん、大腸がん
肝がん、膵臓がん
・死亡者数の多い癌1~3位(男性)
肺がん、胃がん、肝がん、
・死亡者数の多い癌1~3位(女性)
胃がん、大腸がん、肺がん、
(1)リスクファクター
・肺がんの危険因子
喫煙、浮遊粉塵
・咽頭がんの危険因子
アルコール、喫煙
・食道がんの危険因子
アルコール、熱い飲食物
・胃がんの危険因子
こげたもの、塩辛いもの、多食
・結腸がんの危険因子
高脂肪食
・肝臓がんの危険因子
B、C型肝炎ウィルス、アルコール
・膵臓がんの危険因子
高脂肪食、喫煙
・皮膚がんの危険因子
紫外線、X線
・子宮がんの危険因子
多産、ヘルペスウィルス、パピローマウィルス
・乳房がんの危険因子
高脂肪食、未婚
・白血病の危険因子
放射線、成人T細胞白血病ウィルス

(2)予防対策
(3)各種のがんとその対策
①胃がん
・危険因子を覚えておく
②肺がん
・危険因子を覚える
③大腸がん
・増加傾向にある
・大腸がんを二つに分類
結腸がん、直腸がん
・結腸、直腸がんで死亡率が高いのは
結腸がん
・女性では割合が高い
④肝臓がん
・肝臓がんの危険因子
肝炎ウィルス、カビ毒、アルコール
⑤子宮がん
・子宮頸がんと子宮体がんがある
・増加傾向にあるのは
子宮体癌
(全体としては減少)
・子宮頸癌の危険因子
パピローマウィルス
性器ヘルペスの感染
・体がんは閉経後に多い
⑥乳房がん
・増加傾向にある
・早期発見早期治療が重要

2)循環器疾患
(1)心疾患
・心疾患に含まれる疾患
虚血性心疾患
慢性リウマチ性心疾患
心不全
・心疾患に含まれないもの
高血圧性心疾患
・死因の第2位で、全体の15%程度である
・心疾患の約60%が虚血性心疾患である
・虚血性心疾患の4大危険因子
高血圧
高コレステロール血症(高脂血症)
喫煙
糖尿病
(2)脳血管疾患
・患者数は増加している(死亡率は減少しているが)
・死因の13%程度
・脳血管疾患で増えているもの、減っているもの
脳出血:減少傾向
脳梗塞:増加傾向
・予防法
早期発見、早期治療
減塩、減酒

3)肺炎、気管支炎
・高齢社会になったことによって、肺炎、気管支炎での死亡が増加している

4)糖尿病
・糖尿病患者数
690万人
(予備軍も含めて1370万人)
・危険因子
飽食、多食、運動不足
ストレスなど

5)肝疾患
・危険因子
B、C型肝炎ウィルス
アルコール(増加傾向)

B.老人保健法と医療・福祉
1.老人保健法(高齢者に対する予防対策)
・老人保健法の四つの柱
健康手帳の交付
健康診断
健康教育、健康相談
機能訓練、訪問指導
■1)健康手帳
・健康手帳の対象者
70歳以上のもの
65歳以上の寝たきりのもの
40歳以上の特定のもの
■2)健康診断
・健康診断の対象者
40歳以上のもの
・女性の乳がん、子宮がんの検診対照
30歳以上
■3)健康教育、健康相談
・市町村が中心となって行う
■4)機能訓練、訪問指導
・相談窓口
市町村保健センター
・指導にあたるもの
保健師、看護師、栄養士
歯科衛生士、理学療法士、作業療法士

2.老人保健の医療と福祉
・現在の高齢者人口
人口の約20%
・国民医療費に占める老人医療費の割合
3分の1(10兆円)
■1)高齢化の特徴
■2)寝たきり老人
・寝たきり老人とは
65歳以上で
寝たきり期間が6ヶ月以上にわたるもの
・寝たきりの原因で最も多いのは
脳血管疾患
■3)痴呆性老人
・痴呆性老人の人数
200万人近い

C.介護保険制度
・平成12年度施行
・医療と複視を統合した制度
・資金源は国民と国が負担
・介護保険の運営の主体
市町村、特別区
・介護保険量の徴収を行うもの
市町村、特別区
・介護保険の被保険者
40歳以上のもの
・介護保険の受給者
要介護状態になった者

1.ケアマネージャー
・ケアマネージャーの別名
介護支援専門員
・介護支援専門員とは
介護に関する適切なアドバイスを行う専門家である(国家資格取得者)
・受験資格
医師、看護師、理学療法士、はり灸あまし師、社会福祉士などで、実務経験をつんだもの
(あまし師は5年以上の実務経験)

2.介護認定審査会
・介護認定を行う機関

===================
第8章 感染症対策
===================
1.感染症対策
■1)感染症の概念
・感染が成立して何らかの症状が現れること
発症(顕性感染)
・感染しても症状が現れない場合
不顕性感染
・感染の成立条件
宿主にその病原体に対する感受性があること
病原体の病原性因子
1)感受性宿主
・感受性宿主とは
宿主がその病原体に対する特異的免疫機能を持たないこと
2)病原性
・病原性とは
菌力、毒力、菌量、抵抗性

■2)病原体の形態と染色
1)主な微生物の大きさ
・大きな微生物
細菌、真菌、原虫
・小さな微生物
クラミジア、ウィルス
2)染色
・グラム陽性、陰性の色
陽性:紫
陰性:赤
・グラム陽性の球菌
ブドウ球菌
連鎖球菌
肺炎球菌
・グラム陰性の球菌
淋菌、髄膜炎菌
・グラム陽性の杆菌
炭疽菌、
破傷風菌
ボツリヌス菌
結核菌
ジフテリア菌
・グラム陰性の桿菌
大腸菌、赤痢菌
チフス菌、腸炎ビブリオ
コレラ菌、百日咳菌
インフルエンザ菌、ペスト菌
・グラム陰性のらせん菌
カンピロバクター
梅毒トレポネーマ
レプトスピラ
・グラム陽性のその他の菌
放線菌、真菌
・グラム陰性のその他
マイコプラズマ、原虫
リケッチア、クラミジア

■3)病原微生物の区分
1)病原微生物の区分
2)病原微生物の正常の相違
・RNAウィルス
麻疹ウィルス、A型肝炎
風疹ウィルス、インフルエンザウィルス
ムンプスウィルス
成人T細胞白血病ウィルス
エイズウィルス
・DNAウィルス
天然痘ウィルス
B型肝炎ウィルス

■4)感染症法による主要病原微生物の分類
・改訂で1類に追加された疾患
重症急性呼吸器症候群(サーズ)
天然痘
・改訂で4類を新4類と新5類に分けた
・新4類に分類される疾患
人畜共通感染症
・1類に含まれる疾患
エボラ出血熱
クリミア・コンゴ出血熱
ペスト
マールブルグ病
ラッサ熱
重症急性呼吸器症候群
天然痘
・2類に含まれる疾患
急性灰白髄炎
コレラ
細菌性赤痢
ジフテリア
腸チフス
パラチフス
・3類に含まれる疾患
腸管出血性大腸菌感染症
・新たに追加された感染症
高病原性鳥インフルエンザ
サル痘、リッサウィルス感染症(狂犬病の一種)
・高病原性鳥インフルエンザと呼ばれるウィルス
H5N1型など

1)主要な病原微生物の種類
(1)ブドウ球菌
・人の皮膚上に常在する主なブドウ球菌
表皮・黄色ブドウ球菌
・抗生物質に抵抗性を獲得したブドウ球菌の例
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)
(2)溶血性レンサ球菌
・溶血性レンサ球菌による主な疾患
リウマチ熱
猩紅熱(A群溶血性レンサ球菌咽頭炎)
扁桃腺炎、咽頭炎
・グラム陽性菌

(3)肺炎球菌
・肺炎球菌による主な疾患
大葉性肺炎
中耳炎

(4)淋菌
・グラム陰性の双球菌
・性感染症である
・高温では発育できない

(5)大腸菌
・食中毒の菌
・人に病原性を持つ大腸菌3種
病原大腸菌
毒素原性大腸菌
出血性大腸菌

(6)チフス菌
・サルモネラ菌属。一般のサルモネラ菌よりも毒性が強い
・チフス菌による主な疾患
腸チフス
パラチフス
・胆汁酸に抵抗性を持つ(SS寒天培地で繁殖する)
・血中に入り込んで全身感染を起こすので、尿からも検出される

(7)赤痢菌
・消化器系の感染症

(8)コレラ菌
・検疫法による感染症
・無熱脱水状態を引き起こす

(9)結核菌
・人畜共通感染症
・平成8年以降はやや増加傾向にあったが
現在、患者数は横ばいかやや減少
☆平成15年に小中学校のツベルクリン反応、BCGの予防接種
生後6ヶ月に一度接種を受けるだけ

(10)その他の日和見感染菌
・日和に感染する菌
緑膿菌、セラチア
セパシア菌
レジオネラ菌(肺炎を起こす)

2)芽胞を形成する菌
・好気性菌
枯草菌、セレウス菌
炭疽菌
・嫌気性菌
破傷風菌、ボツリヌス菌

3)スピロヘータ
・スピロヘータの3俗
ボレリア
トレポネーマ
レプトスピラ
・ボレリア属の疾患
回帰熱、ライム病
・トレポネーマ属の疾患
梅毒
・レプトスピラ俗の疾患
ワイル病(黄疸出血性レプトスピラ症)

4)肺炎マイコプラズマ
・マイコプラズマ肺炎(異型性肺炎)の病原体
・オリンピックの年に流行

5)リケッチア
・生きた細胞の中でしか増殖できない
・節足動物を介してしか感染しない
・リケッチアによる疾患
ツツガ虫リケッチア
発疹チフスリケッチア
(1)ツツガ虫リケッチア
・ダニの一種
(2)発疹チフスリケッチア
・発疹チフスを媒介する動物
衣じらみ

6)クラミジア
・生きた細胞の中でなければ増殖できない
・媒介動物を必要としない
・クラミジアによる疾患の例
トラコーマ
オウム病
(1)トラコーマクラミジア
・性器クラミジア感染症が問題になっている
(2)オウム病クラミジア
・鳥による感染

7)ウィルス
・生きた細胞の中でなければ増殖できない
・DNA、RNAのいずれかのみを持つ
・抗生物質はほとんど効力を持たない
・ワクチンやインターフェロンで対応
(1)インフルエンザウィルス
・世界的に流行するタイプは
A型
(2)麻疹ウィルス
(3)風疹ウィルス
・妊娠中に感染すると危険
(4)肝炎ウィルス
・A、E型は経口感染
・B、C型は血液感染
・それぞれが人口の約1%の保菌者がいるといわれている
・C型にはワクチンがない、B型にはある

(5)ヘルペスウィルス群
・ヘルペスウィルスの種類
単純ヘルペスウィルス
水痘、帯状疱疹ウィルス
EBウィルス
①単純ヘルペス
・角膜、口唇、性器ヘルペスがある
・性感染症として最近注目されている
②水痘、帯状疱疹ウィルス
③EBウィルス
・EBウィルスによる疾患の例
キス病
バーキットリンパ腫

(6)アデノウィルス
・アデノウィルスの例
咽頭結膜熱
流行性角結膜熱
(俗称プール病)

(7)ウィルス性出血熱
・ウィルス性出血熱の例
ラッサ熱(ラッサ熱ウィルス)
エボラ出血熱(エボラウィルス)
マールブルグ熱(マールブルグウィルス)

(8)レトロウィルス
・レトロウィルスとは
逆転写酵素を持っているもの
・レトロウィルスの例
成人T細胞白血病ウィルス
エイズウィルス(人免疫不全ウィルス)
①成人T細胞白血病(ATLV)
・200万人の保菌者がいる
・垂直感染(母乳感染)することが多い
②ヒト免疫不全ウィルス(HIV)
・日本でも増加傾向にある
・世界でも増加傾向にある

(10)人乳頭腫ウィルス、伝染性軟疣ウィルス
・疣贅(いぼ)ができる疾患
・人乳頭腫ウィルスによる疾患の一つで、若者に多い性感染症
尖圭コンジローム

8)真菌
・真菌症の種類
表在性真菌症
深在性真菌症
皮膚真菌症
(1)表在性真菌症
皮膚や毛髪をおかす
(2)深在性真菌症
・深在性真菌症の原因
菌交代現象、日和見感染
・深在性真菌症の例
カンジダ症
アスペルギルス症
(3)皮膚真菌症
・ミズムシ、タムシなど
・皮膚真菌の例
糸状菌、白癬菌など

9)原虫
・細菌よりも大きい
・原虫の例
赤痢アメーバ
マラリア原虫
トキソプラズマ
(1)赤痢アメーバ
・アメーバ赤痢の原因
(2)マラリア原虫
・マラリアの原因
・マラリア原虫の具体例
マラリアプラスモジュール
(3)トキソプラズマ
・トキソプラズマを媒介する動物

・胎盤感染する

2.感染、発症に関する因子
■1)病原体側の因子
・病原体には細胞外で増殖するものと細胞内で増殖するものとがある
・細胞内で増殖する病原体
結核菌とチフス菌
3)宿主側の防御因子

B.感染症の発生要因
1.感染様式
・潜伏期とは
感染から発症までの期間
・混合感染とは
2種類異常の病原体に同時に感染するもの
・二次管線とは
感染を受けた後に別の種類の微生物が感染すること
・再感染とは
感染を受けた後、また同一の微生物が感染すること
・日和見感染とは(重要)
平常は無害の微生物により、生体側の抵抗力が弱ったとき発症すること
・院内感染とは
病院内で感染を受けること

2.発生要因
・感染症流行の3つの要因
感染源
感染経路
感染精宿主
・主な人畜共通感染症
結核:牛
ブルセラ症:ネズミ
ワイル病:牛など
■1)感染源
・感染源の例
寒邪、保菌者
摂食者、保菌動物
保菌節足動物、土(病原体を保有する)など
■2)感染経路
1)感染経路の種類
・ウィルス学的分類
垂直感染、水平感染
・細菌学的分類
直接感染、間接感染
・公衆衛生では水系感染症を区別している
(1)垂直感染
・垂直感染の種類
胎盤感染、産道感染、母乳感染
(2)水平感染
(3)直接感染
・直接感染の種類
接触感染
飛沫感染
血液観戦
経皮感染
母乳感染
①接触感染
・接触感染の種類
胎盤感染
性交、キス
咬傷
・胎盤感染症の例
梅毒、風疹、エイズ、トキソプラズマなど
・性交による感染症の例
淋病、梅毒、
軟性下疳、第4性病
エイズ、B型肝炎、性器ヘルペス
トラコーマ
・キスによる感染症の例(重要でない)
結核、百日咳
猩紅熱、マイコプラズマなど
・咬傷による感染症の例
狂犬病、鼡咬症
②飛沫感染
・10μm以上の飛まつによる
・飛沫感染する疾患の例
結核、インフルエンザなど
③血液
・輸血や注射針など
・血液感染する疾患の例
エイズ、B型肝炎
成人T細胞白血病、梅毒など
④経皮感染
・経皮感染する疾患の例
いぼ、水頭、皮膚真菌症
⑤母乳感染
・母乳感染する疾患の例
ATL、エイズ
(4)間接感染
・間接感染の種類
経口感染
空気感染
経皮感染
①経口感染
・経口感染する疾患の例
赤痢、腸チフス
コレラ、ポリオ、、A型肝炎
・水系感染症も含まれる
②空気感染
・10μm以下の飛まつによる感染
・空気感染する疾患の例
結核、ジフテリア
レジオネラ、インフルエンザ
麻疹
③経皮感染
・経皮感染(傷や皮膚から感染)による疾患の例
化膿、炭疽
野兎病、水頭
イボなど
・経皮感染(節足動物から)による疾患の例
日本脳炎、マラリア
ツツガムシ病、発疹チフス
ペストなど
2)感染性宿主

C.防疫(感染症の予防対策)
・検疫法による寒栓症1類
エボラ出血熱
クリミア・コンゴ出血熱
ペスト、マールブルグ熱
ラッサ熱
サーズ、天然痘
・検疫法による寒栓症2類
コレラ
・検疫法による寒栓症4類
黄熱
マラリア、デング熱
■2)国内感染症
1)届出を必要とする感染症の種類
2)学校保険法による出席停止基準
・3種に分けられている
・1種には1類と2類が含まれている

2.感染経路に対する対策
■1)呼吸器系を侵す病原体に対する対策
・うがい、手洗いなどの励行
■2)消化器系を侵す病原体に対する対策
・上下水道の消毒、手洗いなど
■3)血液系を侵す疾患に対する対策
■4)生殖器系疾患に対する対策

3.感受性宿主に対する対策
■1)宿主の健康保持
■2)宿主の予防手段
・抗菌薬による予防など

4.免疫
※免疫に関して関しては割愛。病理学で

5.ワクチン(重要)
・ワクチンとは
人工獲得免疫の能動免疫
・ワクチンの種類
弱毒生菌ワクチン(弱毒生ワクチン)
死菌ワクチン(不活性ワクチン)
コンポーネントワクチン
トキソイド(無毒化毒素)
抗毒素血清
■1)弱毒生菌ワクチン(弱毒生ワクチン)
・病原細菌の菌力(毒力)を失わせて接種する(重要)
・生ワクチンを用いる病原体の例
BCG(結核)、ポリオ
風疹、麻疹
ムンプス、水痘
■2)死菌ワクチン(不活性ワクチン)
・死滅させた菌や不活化したウィルスを接種
・死菌ワクチンを用いる例
百日咳、コレラ
日本脳炎、インフルエンザ
A、B型肝炎、狂犬病
■3)コンポーネントワクチン
・死菌ワクチンの一つ
・観戦防衛抗原の部分を精製してワクチンかしたもの
・コンポーネントワクチンを用いる例
百日咳
■4)トキソイド(無毒化毒素)
・トキソイドとは
毒素を処理して無毒化し抗原性を持つもの
・トキソイドを用いる例
ジフテリア、破傷風
■5)抗毒素血清
・感受性の低い動物に毒素を接種して得た抗毒素血清を緊急時に人に接種して一次的に免疫状態にする
・抗毒素血清を用いる例
ジフテリア、破傷風
ハブ毒

6.予防接種
・法律の改定により義務接種から任意奨励接種に変わった
・予防接種の分類
定期予防接種と任意予防接種
■1)定期予防接種
・定期予防接種5種
DPT、ポリオ
麻疹、風疹
日本脳炎
BCGは結核予防法に従う
・DPTとは
三趣混合ワクチン
・DPTに含まれる疾患
ジフテリア
百日咳
破傷風

■2)任意予防接種
・任意予防接種の主なもの
インフルエンザ
流行性耳下腺炎、水痘
B型肝炎、ワイル病

1)予防接種実施不適当者
(1)予防接種を行ってはならない者
・発熱、妊娠、アレルギーなどがある者
(2)接種の判断を行う際に注意を要する者

7.感染症サーベイランス
・サーベイランスに含まれるもの
感染症流行予測事業
感染症発生動向調査事業
■1)感染症流行予測事業
■2)感染症発生動向調査事業

=================
第9章 消 毒 法
=================
A.消毒法一般
1.消毒・滅菌とは
■1)意義
・消毒とは
特定の病原性微生物を破壊、感染力を失わせること
・滅菌とは
生きているすべての微生物を破壊、感染力を失わせること
・殺菌
滅菌と同様
・防腐とは
微生物の発育を抑え、腐敗を防ぐ
■3)消毒、滅菌の作用機転
(1)物理的作用の機転
(2)化学的作用機転
■4)消毒の対象となる微生物
■5)消毒を対象とする物件と範囲
・特に消毒剤に抵抗性が強いもの
真菌類、芽胞
B型肝炎ウィルスなど

2.医療(理療)廃棄物
1)鍼の処理
2)その他の処理

B.消毒の種類と方法
1.物理的方法
・物理的消毒法の主なもの
熱、光、音波
放射線、ガス
■1)熱による滅菌、消毒法
・熱による滅菌の種類
火炎滅菌
乾熱滅菌
煮沸消毒
蒸気滅菌法
・熱によって微生物の蛋白質を変性させて殺滅
1)火炎滅菌
・最も完全な滅菌法
2)乾熱滅菌
・対象物
ガラス、陶磁器、金属
・作用温度
160~180度
・作用時間
30~60分
3)煮沸消毒
・対象物
鍼、鍼管、ピンセット、茶碗など
・作用温度と時間
100度で15分以上
・医療で用いられる消毒器
シンメルブッシュ消毒器
4)蒸気滅菌法(消毒)
(1)平圧蒸気滅菌(消毒)
・芽胞は死なない
・作用温度と時間
100度で30分以上
・一般に用いられる器具
コッホの蒸気消毒器(コッホ釜)
・間欠滅菌(3日間で3回繰り返す)では滅菌になる
(芽胞のあるものでも芽が出たものなら100度で殺せる)
(2)高圧蒸気滅菌
・高圧蒸気滅菌の別名
オートクレーブ
・対象物
医療用具、三療器具
・作用時間と温度
121度、15分

■2)濾過滅菌(除菌)
・加熱できない溶液に用いる
・濾過膜で菌を取り除く

■3)光
1)日光消毒
・紫外線による消毒
・消毒効果の高い紫外線の周波数
200~280nm
2)紫外線
・253.7nmの紫外線を使用
・対象物
滅菌物の保管
水の浄化
鍼の消毒

■4)放射線
・使用放射線
γ線(コバルト60)
・消毒法として優れているが費用がかかる
・ディスポ製品の滅菌に使用されている

■5)ガス滅菌(滅菌)
・ガスの種類
ホルマリンガス
酸化エチレンガス(エチレンオキサイド=EOG)
・ディスポ鍼滅菌で使用されるガス
酸化エチレンガス
・酸化エチレンガス滅菌時の作用温度と時間
37度以上、一夜放置
・ホルマリンガスは書籍の消毒などに使用

2.化学的方法
■1)消毒剤の殺菌作用
・殺菌効力の基準
石炭酸係数
・石炭酸係数とは 評価される消毒剤の希釈倍数/石炭酸の稀釈倍数
■2)消毒剤の条件
読んでおく程度
■3)種類と作用
・種類の大別
ハロゲン化物
アルデヒド系剤
アルコール類
フェノール類
ビグアナイド系
1)ハロゲン化物
・ハロゲン化物の種類
塩素系剤
ヨウ素系剤
(1)塩素経済
・塩素経済の種類
次亜塩素酸ソーダ
・飲料水やプールの消毒に使用される
・対象微生物
芽胞、B型肝炎
ウィルスは一部だけ
一般細菌
・酸性消毒剤との併用をさける

(2)ヨウ素系剤
・ヨウ素系剤の例
ポビドンヨード(商品名:イソジン)
①ポビドンヨード(
・対象物、
指手、傷口、皮膚、粘膜
・対象微生物
結核菌、真菌、糸状菌
一般細菌、多くのウィルス
・石酸などの他の消毒剤と併用しない

2)アルデヒド系剤
・アルデヒド系剤の例
ホルムアルデヒド
グルタルアルデヒド
(1)ホルムアルデヒド
・ガス化して使用することも
・人間の皮膚などには使用しない(副作用が強い)
・書籍、室内など
・すべての微生物に作用
・アルカリ系の消毒剤と併用しない
(アンモニア、水酸化ナトリウム)
(2)グルタルアルデヒド
・すべての微生物に作用
・皮膚などには使用しない

3)アルコール
・アルコール類の例
エタノール
イソプロパノール
(1)エタノール
・消毒に適する濃度
75%前後(高すぎてもよくない)
・対象微生物
結核菌、真菌
多くのウィルス(B型肝炎にも聞くらしい)
芽胞、糸状菌には効果なし
・他の消毒剤の基剤として使用される
(2)イソプロパノール
・エタノールに似る
・使用濃度
60%前後(人によって異なる)
・ウィルスを不活化できない

4)フェノール類(石炭酸類)
・フェノール類の例
石炭酸
クレゾール石鹸液
イルガサンDP-300
(1)石炭酸
・基準薬
・皮膚などには用いない
・対象物
糞便、喀痰、器具
・対象微生物
結核菌、真菌、一般細菌
・効果がない微生物
芽胞、糸状菌、ウィルス
(2)クレゾール石鹸液
・水に溶けないので石鹸膵に溶かして使用する
・対象微生物
真菌、結核菌、一般細菌
・手の消毒にも使用していた
(3)イルガサンDP-300
・イルガサンをアルコールまたは水酸化ナトリウムと水で溶解したもの
・手指消毒にも使用される
・対象微生物
ウィルス(B型肝炎にも効く)
一般細菌

5)ビグアナイド系
・ビグアナイド系
グルコン酸クロルヘキシジン(商品名:ヒビテン「)
(1)グルコン酸クロルヘキシジン(商品名:ヒビテン「)
・手指消毒には使用されるが、粘膜には使用しない
・アルコールと混ぜて使用することが多い
・対象微生物
真菌、非発酵菌
一般細菌
・ヒビテンとアルコールを混合した消毒剤
ヒビスコール

6)界面活性剤
・界面活性剤のイオン三種
陰イオン、陽イオン、両性イオン
・界面活性剤の種類
陰性石鹸(普通切腱)
陽性石鹸
両性界面活性剤
(1)陰性石鹸
・陰イオンを含む、普通石鹸
(2)陽性石鹸
・陽性石鹸の別名
逆性石鹸
・陽性石鹸の例
塩化ベンザルコニウム
塩化ベンゼトニウム
・逆性石鹸の対象
手洗いが中心
手指、皮膚、粘膜、器具
・対象微生物
芽胞、結核菌、緑膿菌などには効果はない
一般細菌、真菌、非発酵菌、一部のウィルスに効果あり
・普通石鹸とは併用してはならない
・陽性石鹸とアルコール、グリセリンなどを混ぜて作った速乾性の消毒剤
ウェルパス(手指消毒に使用)
(3)両性界面活性剤
・陽性石鹸より殺菌力は弱いが洗浄力がある

■4)使用に当たっての注意事項
・低温下では効果が低下する
■5)実施方法

C.消毒の応用(重要でない)
1.理療科臨床における滅菌、消毒
■1)消毒の意義
1)鍼の滅菌または消毒
★物理的消毒器比較表
紫外線 煮沸 高圧蒸気 乾熱滅菌 EOG
殺菌効果(鍼、鍼管) ほぼ完全 不完全 完全 完全 完全
銀鍼の変化 不変 不変 酸化 変色 不変
※ステンレス鍼はどの方法でも不変
温度 室温 100℃ 121℃ 180度 40℃
時間 10分 15分 15分 30分 60分

2)湿布に使用する布など
・B型肝炎の寒邪が使用したものの消毒に使うもの
次亜塩素酸ナトリウム(0.5~1%)

■2)消毒物件と消毒法の選択

================
第10章 疫 学
================
A.疫学の意義
1.疫学の意義
・疫学とは
人間の集団を対象として、健康や健康の異常の要因を包括的に考え研究し、人間の健康と予防をはかる学問
・当初は感染症のみが対象だったが、現在では非感染症の方が腫瘤となりつつある

2.疫学の特徴
■1)人間集団
・分母集団(母集団、標本集団)
事象の発生する化膿性のある集団
・分子集団
事象やリスクを保有する集団
■2)要因の追求
1)感染症
2)非感染症
■3)予防対策
3.流行
・流行とは
限られた地域や集団において、一定期間に同一疾患が異常に高い頻度で発生すること

B.疫学の調査、研究
1.疫学の調査研究方法
・疫学の研究方法による分類
記述疫学、分析疫学
実験疫学など
■1)記述疫学
・記述疫学とは
疫病の発生した状況を詳細に記述することで、疫学的追求の第一段階となる仮説をたてる
・記述疫学で収集される情報の例
地域性、発生時期
性別、年齢、人種
職業、社会的階級など

■2)分析疫学
・分析疫学に含まれるもの
コーホート研究
患者・対照研究
1)コーホート研究
・健康な集団を対照に、追跡調査を行うもの
・追跡研究、前向き研究
・時間、費用がかかるなどの問題あり
(1)相対危険度
・相対危険度の計算式
曝露群よりの発生率/非曝露群よりの発生率
(2)寄与危険度
・寄与危険度の計算式
曝露群よりの発生率-非曝露群よりの発生率
2)患者の対照研究(後向き研究)
・ある特定の疾患に離間している集団と、離間していない健康な集団とについて、過去にさかのぼって行う研究

2.実験疫学
・分析疫学から仮説を生成し、それを元に実験を行う

3.その他の疫学的方法
・その他の疫学の種類
血清疫学、理論疫学、遺伝疫学
・血清疫学とは
採血によってその集団の危険水準を測定し、感染症の蔓延度や流行を予測するもの

=============================
第11章 衛生統計と人口統計
=============================
A.衛生統計
1.衛生統計の意義
■1)意義
・単糖省庁
総務省統計局(人口静態統計=国勢調査)
厚生労働省(人口動態統計…保健所などを通じて集計)
文部科学省(学校保健統計)
■2)衛生統計の種類

B.人口統計
1.意義
2.人口静態統計
・人口静態統計とは
一定の日時のその瞬間において調査した人口の状態に関する統計
■1)国勢調査
・国勢調査が行われる年度
西暦で末尾が0の年度
・簡易調査が行われる年度
末尾が5の年度
・長差の日時
10月1日五善0時
・調査項目を読んでおく
■2)人口構造
1)年齢別人口
・年少人口:14歳以下
・生産人口:15~64歳
・老年人口:65歳以上
・老年、年少、生産人口の割合は、全人口との比率で表す
・生産人口に対する、老年・年少人口の比率を、老年人口指数、年少人口指数という
・老年化指数=老年人口/年少人口
・従属人口指数=(年少人口+老年人口)/制酸人口
・老年人口の割合(65歳以上)
19.5%(2004年)
・平成17年に日本の人口は減少に転じた
2)人口構造
(1)人口ピラミッド型
・日本の人口ピラミッドはひょうたん型
・人口構造の種類とその内容
富士山型:人口増加を示す
釣鐘型:人口静止状態
ツボ型:人口が減少し始める
ひょうたん型:生産人口が都市へ流出した農村に見られる
星型:生産人口が都市へ集中した都市に見られる
3)世界の人口
・2000年時点での世界人口
61億人
・日本の人口は世界8位

3.人口動態統計
・人口動態統計とは
一定期間内(普通1年間)に生じた人口の変化の状態
・変化の例
出生、死亡、死産、婚姻、離婚、移動など
・人口動態統計を集計するのは
厚生労働省(大臣官房統計情報部)
・出生、死亡、婚姻、離婚率などは総人口に占める割合で表す

■1)出生
・一人の女性の出生数の平均が下回ると人口が現象に転じる数字
2.1人
・日本の合計特殊出生率
1.3人程度
1)再生産率
(1)合計特殊出生率(粗再生産率)
・合計特殊出生率とは
一人の女性が一生の間に出産した男女を含む平均の子供の数
(2)総再生産率
・女児の出生数のみをとりあげたもの
(3)純再生産率
総再生産率に母親世代の死亡率を考慮したもの

■2)死亡
1)死亡率の変動
・現在の粗死亡率
7.8人/1000人
・粗死亡率が増えているのは高齢者の割合が高くなっているため
・年齢調整死亡率は増加していない

2)年齢調整死亡率(訂正死亡率)
・日本は減少傾向にある
3)死因別死亡率
(1)死因別
・生活習慣病参照
4)婚姻と離婚
・婚姻数は増加傾向
・離婚数は増加傾向

4.生命表
■1)意義
・実際の死亡率に基づいて今年の人口構成、平均寿命や平均余命を予測したもの
・縦軸に年齢、横軸にその年齢で10万人あたりに死亡した人数を出す。その数値をもとに将来の人口構成を予測する
・現在の0歳の寿命の予測などをする(平均寿命)
・1歳以降の平均余命も算出する

■2)生命関数
1)生存数
・同時に生まれた10万人の人がX年後に生き残っている数
2)死亡数
・X歳の人がN年度に死んだ数をX歳の死亡数という
3)生存率
・X歳の生存率=X歳の人がn年後に生き残っている割合
4)死亡率
・X歳の死亡率=X歳の人がn年後までに死亡した割合
5)平均余命
・X歳の人がその後平均して何年生存できるかという期待値
・日本の女性の平均寿命は世界一
男性の平均寿命はアイスランドに負けた
・日本人女性の寿命世界一は20年以上続いている
・日本人の平均寿命は男女ともに5年連続で過去最高を更新

5.疾患統計
■1)意義
・疾患統計2種
国民生活基礎調査
患者調査
1)国民生活基礎調査
・3年ごとに行われている
・国民生活の基礎的なデータを集める調査
・主な調査項目
有訴者率
通院者率
(1)有訴立
・1000人あたりの有訴者の人数
・3人に一人が有訴者
(2)通院者率
・4人に一人が通院者

2)寒邪調査
・3年ごとに行われる
・医療施設で調査
・主な項目
受病率、罹患率
致命率
(1)受病率
・10万人あたりの受病者数で表す
(2)罹患率
・疾患ごとに求める
・食中毒の調査などに用いる
(3)致命率
・ある疾患の患者数に対する志望者数で表す
※人口統計の資料をみておく

6.その他
■1)医療従事者数
・医療従事者数の傾向
最も多いのは看護師
続いて医師、薬剤師、あマ指師、歯科医師





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