マッサージの専門学校の新設を巡って裁判が勃発!!

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日本のあちこちでマッサージの専門学校を新設したいという裁判が起こってます。
マッサージの専門学校、増えたらどんな問題があるんでしょうね。


一昨日、11月9日から急に寒くなりましたけど、今日からまた例年通りの気温に戻るみたいですね。
そんな寒かった11月9日、大阪の地方裁判所でマッサージ関連の裁判がありました。

以下、裁判の生地抜粋

あはき法19条訴訟・大阪地裁第2回口頭弁論

平成医療学園専門学校ならびに宝塚医療大学が国に対し、あはき法19条による養成施設設置の非認定処分を取り消すことを求める訴訟について、11月9日15時、大阪地裁202号法廷にて、第2回口頭弁論が行われた。
法廷傍聴には、日本盲人会連合小川幹雄副会長をはじめ、全日本視覚障害者協議会、日本理療科教員連盟、全日本鍼灸マッサージ師会などの視覚障害当事者・支援者116名が詰めかけた(傍聴席は93名分)。閉廷後、参加団体の関係者が集まり、裁判の内容確認と意見交換を行った。
また、今後の対応について、裁判傍聴、はがき陳情、署名活動と街頭演説、募金活動、声明の発出と記者会見を行うことで共通理解をした。
最後に、あん摩師等法19条連絡会近畿ブロックとして、日盲連・全視協・理教連を中心に、一致団結して今後も活動することを堅く決意し参会した。
第3回口頭弁論は、平成29年1月12日(木)15時から大阪地裁202号法廷で行われる予定。(日盲連)

以上、抜粋終わり。

裁判の内容を簡単にいうと、新しくマッサージの国家資格を取得するための専門学校を設立したいけど、国が認めてくれない今の状況に対して、新設を希望する専門学校が裁判を起こしたということです。
今回の裁判は大阪ですが、長野県の上田市など、日本のあちこちで同様の裁判が起こってます。

マッサージの国家資格については、視覚障碍者の職業確保…的な意味合いもあるとかで、新設を認めると視覚障碍者の働き口が無くなる…とかいう問題もあるそうです。
逆に、専門学校側にも事情があって、平成30年度からだったかな?、鍼灸科のカリキュラムの単位が増えて、鍼灸科を維持するのも難しくなる…みたいな切羽詰まった事情もあり、更に生徒数の激減という現実。
鍼灸とマッサージの国家資格を抱き合わせで取得できる新コースを設立して生徒数を増やさないと、専門学校も経営が維持できない…なんてところも増えてるんですよね。
実際、十数年前の規制緩和で鍼灸師と柔道整復師(整骨院の資格)の専門学校は急激に増えましたが、数年で経営破綻したところも全国にたくさんあります。
大阪でもアムスかなんかいう専門学校は潰れましたね。

そんなこんなで、新設を認めてもらう側も必死なんです。

対する新設を認めない…という方々には、日本盲人会連合、、全日本視覚障害者協議会、日本理療科教員連盟、全日本鍼灸マッサージ師会などの視覚障害当事者・支援者と記事にあります。
日本理療科教員連盟とは、全国の盲学校の鍼灸マッサージ科の先生の組合です。
この連なる名前を見ると、新設を認めない…という方々は、視覚障碍者の職業確保…ということを第一に考えてるんでしょうね。

専門学校の経営という現実を隠しながら「職業選択の自由」という憲法をかざして戦う原告、視覚障碍者の「職業確保」という昔からの歴史を守ろうとする被告、果たしてどうなるのやら…。

私は、マッサージの専門学校が増えたらいいのになぁって思ってます。

全国、街のあちこちにマッサージのお店ってありますけど、その90%くらいは国家資格を持ってない人なんです。
マッサージの国家資格を取得したいけど、専門学校が少なすぎて入学できないという人をはじめ、わざわざ国家資格取得に500万円もかけたくないという人たち、みんな視覚なんて持ってないやんという人たち、そもそも国家資格が存在する事すら知らない人たち…。
そんな人たちが日本のマッサージの大半を占めています。

無資格を取り締まれ!!って、裁判の被告側の応援団は運動をしていますが、厚生労働省も保健所も取り締まるつもりはなさそうですね。
でも、もし、完璧に取り締まっちゃったらどうなるんでしょうか…。

日本全国のマッサージ屋さんの90%が無資格なら、店の数は10分の1になっちゃいますよね。
需要過多となり供給が追いつかなくなりますが、被告の応援団は供給を増やすための専門学校の新設は認めないという…。
何なんでしょうね…、この状況…。

日本全国にマッサージを求めている人がたくさんいるのは事実、マッサージを提供している人のほとんどが国家資格を取得していないというのも事実、この事実から考えて、消費者は安全にマッサージを受けることができる社会なんでしょうか…。
また、マッサージは視覚障碍者の職業確保とされてたのは事実、世間には国家資格なんて取得せずにマッサージをしている人が溢れかえっているのも事実、この事実から考えて、今の制度で視覚障碍者の職業は確保された社会なんでしょうか…。

現状、マッサージは視覚障碍者の職業として確保なんてされていません。
今の制度を続けたら、ただただ世間に無資格マッサージが増えるだけです。
これは消費者にとってメリットなんでしょうか…。

ひょっとしたら、マッサージの専門学校の新設を認めないという運動をしている人たちのせいで、日本中に無資格マッサージが増えてるのかもしれませんね。
「やりたいけどやれない」、そう思った頭のいい人は、法律の抜け道を探しますからね。

私は、専門学校を増やし、誰でもマッサージの国家資格を取得できるようにし、無資格マッサージをしっかりと取り締まる、これが消費者にとって一番いいと思うんですよね。
もしそうなっても、視覚障碍者の職業確保の現実は今と何も変わらないと思うんです。
だって、職業の確保なんて全くされてませんから…。

この裁判はどのような判決が下されるのかわかりませんが、このブログを訪れた方がそれぞれ自分の立場で未来の為に何がいいのか興味を持ってくれたら嬉しいなぁ…と思ってこんな記事を書いてみました。

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コメント

  1. ケロウ より:

    両者賛否両論ですなぁ

    学校側に、按摩・マッサージ・指圧支の新設を認めるのなら
    全国の店舗や無資格従業員を罰する規定を設立してもらいたいですね
    もしくは、店舗にカナラズ有資格者を、従業員3名につき一人必要とか
    そういった、規則を制定するのもいいかもですね

    さて、裁判の行方は、どうなるのだろうか?

    • りゅうさん より:

      昔はマッサージ師(あん摩さん)といえば視覚障碍者というのが一般的でしたが、1979年(昭和54年)には視覚障碍者より晴眼者の方が多くなってるんですよ。
      今では、マッサージの国家資格取得者のほとんどが晴眼者なんですよね。

      これは意外と重要なことで、マッサージ師の協会なんかの会員も、多分9割以上が晴眼者だと思うんです。
      ヘルスキーパーや訪問マッサージなどで働いている視覚障害マッサージ師はマッサージの協会に入ってるひとなんてほぼ「ゼロ」でしょうからね。
      ということは、柔道整復師や鍼灸師の協会も含めると視覚障碍者の割合なんて1%くらいじゃないでしょうか。

      裁判や厚生労働省との話し合いは個人じゃなくて教会や団体で話をするので、協会に占めるマンパワーというのはとても重要。
      視覚障害マッサージ師の意見なんて国にはほとんど上がりません。
      だって、無資格マッサージが事実上許されてる今の状況は、柔道整復師や鍼灸師もマッサージができるから喜んでますからね。

      唯一、視覚障碍者の意見が国に上がるのは、視覚障碍者の協会や団体の運動になるんですが、視覚障碍者の協会にも入ってない視覚障碍者が多いんですよね。
      障害年金や重度障害医療証などの恩恵は受けるし、削られたら文句は言うけど、未来の為に運動してる教会には参加せず、自腹を切ることもない…。

      障碍者の権利を勝ち取るためのマンパワーとお金は減ってるし国の、予算も赤字、前途多難…ですね。

  2. 寝言は寝て語れ より:

    学校がどれだけ増えようが、遵法精神皆無の整体やリラクゼーションは減らない。
    こいつらは金儲けしか頭にない。
    学費=コスト、をかけないでうまい汁吸おうとしてるのだから、学校数の多寡は無関係。

    • りゅうさん より:

      おっしゃる通り、整体やリラクゼーションという方たちの話だと学校の新設は何の関係もないですね。
      学校が増えようと、無資格でもできちゃってる現状では学校なんて行かないでしょう。

      ただ、学校が少なすぎて行きたくても行けない人がいるのも確かな話です。
      こういう話になると本当に生きたいなら県外でも行くだろう…という、個人の生活環境を無視した極論のぶつけ合いになるのでやめておきましょう。

      視覚障害者、専門学校、消費者、学校に行きたい人、行こうと思わない人、それぞれの立場で考えることは違いますが誰もが正しいのでしょう。
      それぞれの立場で裁判を見守り、判決を待ちましょう。